第2章「ハイハイ・イン・ザ・ハイ」
仕事から帰ってきたフェニックスは、すぐに古代鳥人族から貰い受けた、
離乳食のレシピを試し、ラリイの朝食を作った。
そして、元気に朝から起きているラリイを抱っこしながら、
ラリイに、ゆっくりとご飯を食べさせていく。
「あぅう、もぐもぐ・・・」
「どうですか?ラリイ?前にグリフィンのとこで食べた、
離乳食のレシピで作ったごはんですよ?美味しいですか?」
「はぅう♪きゃっきゃ♪」
「あはは♪良かった、お口に合ったみたいですね♪
じゃ、もっと食べましょうね?ラリイ♥♥♥」
フェニックスは、笑顔でフェニックスの手から、ごはんを
食べるラリイが愛しくて仕方がなかった。
これなら、野菜嫌いも克服してくれそうだと、安心する。
「好き嫌いなんて、出来たら、前世の貴方に申し訳がないですからね。
前世のラリイは、それはそれは、料理も得意な人でしたから。
いつか、ラリイが大きくなったら、一緒に、海鮮カレーを作れたらいいですね。
あれは、我が家の秘伝のカレーとして、伝わってくれればと思います。」
フェニックスは、少し切なそうな笑顔で、ラリイを見守りながら言った。
過去の親友との暮らしを思い出す。前世のラリイは、食べることが大好きな男で、
作るのも、もちろん大好きだった。フェニックスでも、驚き、
美味しい家庭の料理などをたくさん作ってくれたものだ。
「フェニ?今日は何にする?」
よく、笑顔でこう聞いてくれたものだ。それが、今では、自分が
息子にそう聞く日々になったのが、フェニックスには、可笑しかった。
「ふぇに?うりゅ、うりゅ・・・ふぇんに?」
「ラリイ・・・?」
フェニックスが少し切なさそうにしたのを心配するかのように、
ラリイは、小さく短い腕を一生懸命に伸ばし、フェニックスの頬を
小さい暖かい手でさする。
泣かないで?と言わんばかりの顔で、フェニックスを見ていた。
その姿に、フェニックスの親馬鹿心が昇天しかけても無理はなかった。
「あーあー♥ラリイ?!♥貴方は私を慰めてくれてるんですか?!♥
まだまだ、赤ちゃんのはずなのに♥ラリイときたら♥
本当に優しい子ですね♥私はこんなに優しい息子を持てて♥
世界一幸せな幻獣ですよーラリイ♪♥」
「あうぅうう?!」
ごはんの途中で、急に抱きしめられたラリイは、びっくりする。
普段であれば、威厳のあるフェニックスの顔も、今は息子の可愛さに、崩れ落ちていた。
他の幻獣達から、すれば、違う意味で恐怖さえ感じるだろう。
とにかく、今のフェニックスは、他の幻獣から、皮肉も込めて、慈愛の幻獣とまで、
噂されているほど、変わった存在になっていた。
「ああ!いけませんね!私としたことが!ラリイは、まだお食事中でしたね。
さ!ラリイ♪食事が終わったら、今日はたくさん私と遊びましょうね♪
ラリイの為に、今日はお休み貰って来ましたからね♥♥♥」
フェニックスは、すっかり慣れた手つきで、ラリイに食事を食べさせ、歯磨きなどを済ませ、
ラリイの洋服なども、自分で着替えさせた。
フェニックスの周りにいると、メイド達は、冷や冷やしながらも、
見守っていたが、変に手出しはいないでいた。
フェニックスがラリイに夢中な時に、声を掛けてはいけないのは、
暗黙のルールだったからだ。
「よーし♪では、ラリイ♪やることはしてあげましたから、
今から、ゆっくり遊んで行きましょうか?♪」
「うーうー♪だぁああ♪」
「おやおや♪今日のラリイは、本当に元気ですね♪私と居れて、
喜んでくれてるんですかね?♪」
フェニックスは、ラリイがいつでも立っても大丈夫なように、
フカフカの絨毯が敷いてある、ラリイ専用の遊戯部屋で、
ラリイと一緒に遊ぶことにした。
「ラリイ!ほら!小鳥さんの形をした車だよ♪どうですか?」
「うーうー♪」
「そうそう♪そうですよラリイ♪」
フェニックスは、ラリイに幼児用の玩具を、あれこれと試す。
ラリイは、色々なものに興味を示しては、色々な顔をする。
笑顔になる玩具もあれば、何が怖いのか泣いてしまう玩具もあった。
「うう・・・うぁああん!!!」
「ど、どうしたんですか?!ラリイ?!」
「いやぁ!いやぁ!!!これぇいやぁ!」
「え?ラリイ、これが怖いんですか?」
音に反応して動く、ゾンビのぬいぐるみにラリイが恐怖を示して、
大泣きをする。
ゾンビのぬいぐるみと言え、可愛くデフォルされているので、
そこまでグロい姿とかではなかったが、それでもラリイには、
物凄く怖い存在らしい。
「外見よりも、動くことが怖いのかな?」
「うぅぅうう・・・ふぇに・・・ぐすぅ」
「よしよし、ラリイ。大丈夫ですよ。この玩具は奥にしまってしまいましょうね。
それにしても、ラリイがゾンビを怖がるって言うのも皮肉ですね。」
フェニックスは、それが何だか面白く感じた。
フェニックスにとっては、不死系のモンスターの戦闘は、
最も得意とする存在だ。
人間では苦労するであろう、ネクロマンサーでさえも、
フェニックスからすれば、余裕な相手ほどに。
「これで、変にラリイのトラウマにならなければ、良いのですが。
ラリイ?貴方は私の力も引き継いでいるのですよ?
こんなゾンビくらいで怖がってはいけません。
いつか、大きくなった時に、不死系のモンスターで苦しんでる人々を
助けてあげれる存在になって欲しいのに・・・」
フェニックスは薄っすらと苦笑いをしながら、ラリイを優しく宥めた。
ラリイは、フェニックスに優しく背中をさすられ、泣き疲れと気持ちがいいのか、
ウトウトした顔になった。
「ラリイ・・・もう、おねむさんかな?」
「ふぇに・・・ふぁああ。」
「うふふ、少し、疲れたのかな?ちょっと、寝ましょうか?」
「すーすー」
フェニックスは、可愛い寝顔の息子を見て、自分の寝室に
ラリイを起こさないように、運んだ。
「午後は、今度は何して遊びましょうかね?ね?ラリイ♥」
フェニックスは、午後も何をしようか、楽しみでしかなかった。
遊びもいいけど、外にお散歩もいいかもしれない。
フェニックスは、そうしたことを考えるのも楽しくて仕方がなかった。
「自然の中で、遊ぶのもいいよな!」
前世のラリイは、山登りや、川での釣りも好きだった。
きっと、今後のラリイも、好きになることだろう。
「もう少し大きくなったら、人間界で一緒に、山登りとか、
釣りも出来たら、良さそうですね。」
フェニックスは、その事も考え、フレン達が人間界を、
守ってくれることを再度強く願った。
出来ることは自分も積極的に協力しようと強く誓う。
ラリイのもう一つの故郷なのだから。
離乳食のレシピを試し、ラリイの朝食を作った。
そして、元気に朝から起きているラリイを抱っこしながら、
ラリイに、ゆっくりとご飯を食べさせていく。
「あぅう、もぐもぐ・・・」
「どうですか?ラリイ?前にグリフィンのとこで食べた、
離乳食のレシピで作ったごはんですよ?美味しいですか?」
「はぅう♪きゃっきゃ♪」
「あはは♪良かった、お口に合ったみたいですね♪
じゃ、もっと食べましょうね?ラリイ♥♥♥」
フェニックスは、笑顔でフェニックスの手から、ごはんを
食べるラリイが愛しくて仕方がなかった。
これなら、野菜嫌いも克服してくれそうだと、安心する。
「好き嫌いなんて、出来たら、前世の貴方に申し訳がないですからね。
前世のラリイは、それはそれは、料理も得意な人でしたから。
いつか、ラリイが大きくなったら、一緒に、海鮮カレーを作れたらいいですね。
あれは、我が家の秘伝のカレーとして、伝わってくれればと思います。」
フェニックスは、少し切なそうな笑顔で、ラリイを見守りながら言った。
過去の親友との暮らしを思い出す。前世のラリイは、食べることが大好きな男で、
作るのも、もちろん大好きだった。フェニックスでも、驚き、
美味しい家庭の料理などをたくさん作ってくれたものだ。
「フェニ?今日は何にする?」
よく、笑顔でこう聞いてくれたものだ。それが、今では、自分が
息子にそう聞く日々になったのが、フェニックスには、可笑しかった。
「ふぇに?うりゅ、うりゅ・・・ふぇんに?」
「ラリイ・・・?」
フェニックスが少し切なさそうにしたのを心配するかのように、
ラリイは、小さく短い腕を一生懸命に伸ばし、フェニックスの頬を
小さい暖かい手でさする。
泣かないで?と言わんばかりの顔で、フェニックスを見ていた。
その姿に、フェニックスの親馬鹿心が昇天しかけても無理はなかった。
「あーあー♥ラリイ?!♥貴方は私を慰めてくれてるんですか?!♥
まだまだ、赤ちゃんのはずなのに♥ラリイときたら♥
本当に優しい子ですね♥私はこんなに優しい息子を持てて♥
世界一幸せな幻獣ですよーラリイ♪♥」
「あうぅうう?!」
ごはんの途中で、急に抱きしめられたラリイは、びっくりする。
普段であれば、威厳のあるフェニックスの顔も、今は息子の可愛さに、崩れ落ちていた。
他の幻獣達から、すれば、違う意味で恐怖さえ感じるだろう。
とにかく、今のフェニックスは、他の幻獣から、皮肉も込めて、慈愛の幻獣とまで、
噂されているほど、変わった存在になっていた。
「ああ!いけませんね!私としたことが!ラリイは、まだお食事中でしたね。
さ!ラリイ♪食事が終わったら、今日はたくさん私と遊びましょうね♪
ラリイの為に、今日はお休み貰って来ましたからね♥♥♥」
フェニックスは、すっかり慣れた手つきで、ラリイに食事を食べさせ、歯磨きなどを済ませ、
ラリイの洋服なども、自分で着替えさせた。
フェニックスの周りにいると、メイド達は、冷や冷やしながらも、
見守っていたが、変に手出しはいないでいた。
フェニックスがラリイに夢中な時に、声を掛けてはいけないのは、
暗黙のルールだったからだ。
「よーし♪では、ラリイ♪やることはしてあげましたから、
今から、ゆっくり遊んで行きましょうか?♪」
「うーうー♪だぁああ♪」
「おやおや♪今日のラリイは、本当に元気ですね♪私と居れて、
喜んでくれてるんですかね?♪」
フェニックスは、ラリイがいつでも立っても大丈夫なように、
フカフカの絨毯が敷いてある、ラリイ専用の遊戯部屋で、
ラリイと一緒に遊ぶことにした。
「ラリイ!ほら!小鳥さんの形をした車だよ♪どうですか?」
「うーうー♪」
「そうそう♪そうですよラリイ♪」
フェニックスは、ラリイに幼児用の玩具を、あれこれと試す。
ラリイは、色々なものに興味を示しては、色々な顔をする。
笑顔になる玩具もあれば、何が怖いのか泣いてしまう玩具もあった。
「うう・・・うぁああん!!!」
「ど、どうしたんですか?!ラリイ?!」
「いやぁ!いやぁ!!!これぇいやぁ!」
「え?ラリイ、これが怖いんですか?」
音に反応して動く、ゾンビのぬいぐるみにラリイが恐怖を示して、
大泣きをする。
ゾンビのぬいぐるみと言え、可愛くデフォルされているので、
そこまでグロい姿とかではなかったが、それでもラリイには、
物凄く怖い存在らしい。
「外見よりも、動くことが怖いのかな?」
「うぅぅうう・・・ふぇに・・・ぐすぅ」
「よしよし、ラリイ。大丈夫ですよ。この玩具は奥にしまってしまいましょうね。
それにしても、ラリイがゾンビを怖がるって言うのも皮肉ですね。」
フェニックスは、それが何だか面白く感じた。
フェニックスにとっては、不死系のモンスターの戦闘は、
最も得意とする存在だ。
人間では苦労するであろう、ネクロマンサーでさえも、
フェニックスからすれば、余裕な相手ほどに。
「これで、変にラリイのトラウマにならなければ、良いのですが。
ラリイ?貴方は私の力も引き継いでいるのですよ?
こんなゾンビくらいで怖がってはいけません。
いつか、大きくなった時に、不死系のモンスターで苦しんでる人々を
助けてあげれる存在になって欲しいのに・・・」
フェニックスは薄っすらと苦笑いをしながら、ラリイを優しく宥めた。
ラリイは、フェニックスに優しく背中をさすられ、泣き疲れと気持ちがいいのか、
ウトウトした顔になった。
「ラリイ・・・もう、おねむさんかな?」
「ふぇに・・・ふぁああ。」
「うふふ、少し、疲れたのかな?ちょっと、寝ましょうか?」
「すーすー」
フェニックスは、可愛い寝顔の息子を見て、自分の寝室に
ラリイを起こさないように、運んだ。
「午後は、今度は何して遊びましょうかね?ね?ラリイ♥」
フェニックスは、午後も何をしようか、楽しみでしかなかった。
遊びもいいけど、外にお散歩もいいかもしれない。
フェニックスは、そうしたことを考えるのも楽しくて仕方がなかった。
「自然の中で、遊ぶのもいいよな!」
前世のラリイは、山登りや、川での釣りも好きだった。
きっと、今後のラリイも、好きになることだろう。
「もう少し大きくなったら、人間界で一緒に、山登りとか、
釣りも出来たら、良さそうですね。」
フェニックスは、その事も考え、フレン達が人間界を、
守ってくれることを再度強く願った。
出来ることは自分も積極的に協力しようと強く誓う。
ラリイのもう一つの故郷なのだから。