第127話 遠足の下見
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「土井先生、くノ一教室の遠足の下見を手伝っていただけませんか?」
ある日、唐突に山本シナ先生からそんなことを頼まれた。
なんでも、遠足の行き先をどの温泉にしようか迷っているらしい。
「行ってみたい温泉が多すぎるんです。でも全部下見にいくのは難しくて…一ヶ所でもいいので代わりに行ってきてくれませんか?」
シナ先生はそう言うと、温泉旅館の案内を一枚だけ私に差し出した。
「下見ですか……手伝いたいのですが、私も補習授業がありまして…」
「山田先生には私からもお願いしますから。」
「そういう問題では……というか、遠足で温泉に行くんですか?」
「ええ。生徒に行き先を決めてもらったんですけどね、私の腰痛を気遣って温泉にしましょうって。優しい自慢の生徒だと思いません?」
「そ、それはよかったですね…。それで、どうして私が下見に…?」
迫力に押されながら聞くと、シナ先生はビシッと私の眼前に人差し指をたてて言いきった。
「こんな機会でもないとなかなか連れて行けないでしょう。」
「え?」
「たまみさんと二人でのんびりしてきてくださいねっていう、老婆心ですわ。ずっと忙しそうですし、たまには息抜きでもどうですか。」
「息抜き、ですか…」
確かに毎日何だかんだと忙しくて、会話のほとんどは仕事に関することのような気もする。
たまみと二人で温泉……。
いつぞや一緒に温泉に浸かったときの彼女の甘い姿が脳裏を掠めた。
あのときは色んな意味でドキドキしたよな…いやホント…。
私がそんなことを考えた一瞬の隙を見逃さずシナ先生がオホン!と咳払いした。
「あくまで遠足の下見、ですからね?」
「えっ!?いや、そんなことは分かってますよ!」
見透かされたようで私は苦笑しながら頭をかいた。
そ、そんなに顔に出ていたか…!?
「えーっと、しかしですね、遠足の下見に妻同伴というのはさすがにあれなのでは…」
「女湯の様子は女性じゃないと分からないですし、私も一人で何ヵ所も行くのは大変なので。経費で出せるのは一人分ですけど二人で行っても構わないと学園長先生も仰ってました。」
さすがシナ先生、もう上に話を通しているのか。
つまりこれは、学園長先生承認済みの仕事ということ。
「…わかりました、調整してみます。」
私が苦笑すると、シナ先生はニコリと笑って頷いた。
ある日、唐突に山本シナ先生からそんなことを頼まれた。
なんでも、遠足の行き先をどの温泉にしようか迷っているらしい。
「行ってみたい温泉が多すぎるんです。でも全部下見にいくのは難しくて…一ヶ所でもいいので代わりに行ってきてくれませんか?」
シナ先生はそう言うと、温泉旅館の案内を一枚だけ私に差し出した。
「下見ですか……手伝いたいのですが、私も補習授業がありまして…」
「山田先生には私からもお願いしますから。」
「そういう問題では……というか、遠足で温泉に行くんですか?」
「ええ。生徒に行き先を決めてもらったんですけどね、私の腰痛を気遣って温泉にしましょうって。優しい自慢の生徒だと思いません?」
「そ、それはよかったですね…。それで、どうして私が下見に…?」
迫力に押されながら聞くと、シナ先生はビシッと私の眼前に人差し指をたてて言いきった。
「こんな機会でもないとなかなか連れて行けないでしょう。」
「え?」
「たまみさんと二人でのんびりしてきてくださいねっていう、老婆心ですわ。ずっと忙しそうですし、たまには息抜きでもどうですか。」
「息抜き、ですか…」
確かに毎日何だかんだと忙しくて、会話のほとんどは仕事に関することのような気もする。
たまみと二人で温泉……。
いつぞや一緒に温泉に浸かったときの彼女の甘い姿が脳裏を掠めた。
あのときは色んな意味でドキドキしたよな…いやホント…。
私がそんなことを考えた一瞬の隙を見逃さずシナ先生がオホン!と咳払いした。
「あくまで遠足の下見、ですからね?」
「えっ!?いや、そんなことは分かってますよ!」
見透かされたようで私は苦笑しながら頭をかいた。
そ、そんなに顔に出ていたか…!?
「えーっと、しかしですね、遠足の下見に妻同伴というのはさすがにあれなのでは…」
「女湯の様子は女性じゃないと分からないですし、私も一人で何ヵ所も行くのは大変なので。経費で出せるのは一人分ですけど二人で行っても構わないと学園長先生も仰ってました。」
さすがシナ先生、もう上に話を通しているのか。
つまりこれは、学園長先生承認済みの仕事ということ。
「…わかりました、調整してみます。」
私が苦笑すると、シナ先生はニコリと笑って頷いた。