巻物ミッション①「◯◯しないと出られない部屋」(長編第1章)
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私は参の札を手に取って読み上げた。
「『互いに抱きしめて甘い言葉を囁く』…?」
「………え!?」
「…なんだこれはっ!」
意味が分からない。
どういうことなんだ。
他の札を取ってみようとしたが、空中にはもう何もなかった。
「……従うしかない、のか…?」
抱きしめて甘い言葉、だと………?
しかし、いきなり抱きしめるとか、そんなこと…
むぎゅっ
背中に柔らかい感触。
驚いて見ると、背後からたまみさんが抱きついていた。
「…たまみ、さんっ…!?」
「おまんじゅう!」
「え?」
「お砂糖!こんぺいとう!」
…まさか。
甘い言葉…?
ブッブー!
どこからともなく部屋に判定音が響いた。
「ん〜甘い言葉…これではだめみたいですねぇ。」
「そりゃあ、まぁ…目的は知りませんが意図とは違ったんでしょうね…囁くとか書いてありますし。」
「………」
たまみさんが私を見上げて目線で何かを訴えてくる。
これは…あれか、私に甘い言葉を囁やけと…?
「いや、突然そんなことを言われましても…」
じーーー
たまみさんがものすごく何かを期待しているような目で見てくる。
いや、ちょっと待って…そんな目で見られても……
「あの、いや、だって、そ、そんな言葉とか急に思いつきませんし……」
じーーーーーー
うっ…
そんな可愛いらしい目で見つめられると余計に何も浮かばなくなるのだが…!
私は目をそらして天井を見上げた。
うーん、どうしたものか。
しかしこうしていても何も解決できないし…。
急ぎの仕事がまだ結構残ってるんだよなぁ…早く戻らなくては。
暫く逡巡した結果、私は覚悟を決めてたまみさんの肩をつかんだ。
「…たまみさん」
「はい」
「…抱きしめても、いいですか?」
「!」
たまみさんは頬を染めて小さく頷いた。
私はゆっくりと優しくたまみさんを包み込んだ。
常々小柄だと思っていた彼女は、抱きしめるとすっぽり腕の中におさまった。
思った以上に柔らかく小さな身体…なんだかいい匂いがする…。
そっと頭を抱き寄せ、耳元に口を寄せる。
「………………………。」
待て、甘い言葉って何を言えばいいんだ!?
…こ…言葉が出ない…というか気恥ずかしい!
いや、いかん、ここは私が男らしくビシッとせねば…!!
「…たまみさん」
耳元で囁くと、彼女の肩がびくりと微かに揺れた。
片手を彼女の後頭部に回し抱き寄せる。
「……ずっと…こうして触れたいと思っていました…」
「…!」
「…もっと、きみに触れたい……」
たまみさんが私の背中にギュッと腕を回した。
私の気持ちを是と受け止めてくれたように感じドキリとする。
「………もっと…触って…?」
「!!!」
「私を…土井先生のものにして…?」
恥ずかしそうに応える可愛い声。
伏し目がちに潤んだ瞳。
激しく、理性を揺さぶられた。
「………それは、本気にしても…?」
指示に沿っての言葉だったはずなのに。
彼女の答えに本気になってしまって。
私は思わず彼女を力いっぱい抱きしめた。
手のひらでそっと触れた頬は赤く蒸気していて。
一瞬見つめ合い気持ちを確認し、ゆっくり顔を近づけ…唇が触れようとした瞬間。
パァァァッ
突然、私達は白い光に包まれ……
気がつくと元の職員室に戻っていた。
「「戻った!?」」
ハッと我に返って身を離す二人。
無事に戻ることができてほっとする反面…
もう少しあのままでもよかったのにと残念に思う自分がいたのだった。
「『互いに抱きしめて甘い言葉を囁く』…?」
「………え!?」
「…なんだこれはっ!」
意味が分からない。
どういうことなんだ。
他の札を取ってみようとしたが、空中にはもう何もなかった。
「……従うしかない、のか…?」
抱きしめて甘い言葉、だと………?
しかし、いきなり抱きしめるとか、そんなこと…
むぎゅっ
背中に柔らかい感触。
驚いて見ると、背後からたまみさんが抱きついていた。
「…たまみ、さんっ…!?」
「おまんじゅう!」
「え?」
「お砂糖!こんぺいとう!」
…まさか。
甘い言葉…?
ブッブー!
どこからともなく部屋に判定音が響いた。
「ん〜甘い言葉…これではだめみたいですねぇ。」
「そりゃあ、まぁ…目的は知りませんが意図とは違ったんでしょうね…囁くとか書いてありますし。」
「………」
たまみさんが私を見上げて目線で何かを訴えてくる。
これは…あれか、私に甘い言葉を囁やけと…?
「いや、突然そんなことを言われましても…」
じーーー
たまみさんがものすごく何かを期待しているような目で見てくる。
いや、ちょっと待って…そんな目で見られても……
「あの、いや、だって、そ、そんな言葉とか急に思いつきませんし……」
じーーーーーー
うっ…
そんな可愛いらしい目で見つめられると余計に何も浮かばなくなるのだが…!
私は目をそらして天井を見上げた。
うーん、どうしたものか。
しかしこうしていても何も解決できないし…。
急ぎの仕事がまだ結構残ってるんだよなぁ…早く戻らなくては。
暫く逡巡した結果、私は覚悟を決めてたまみさんの肩をつかんだ。
「…たまみさん」
「はい」
「…抱きしめても、いいですか?」
「!」
たまみさんは頬を染めて小さく頷いた。
私はゆっくりと優しくたまみさんを包み込んだ。
常々小柄だと思っていた彼女は、抱きしめるとすっぽり腕の中におさまった。
思った以上に柔らかく小さな身体…なんだかいい匂いがする…。
そっと頭を抱き寄せ、耳元に口を寄せる。
「………………………。」
待て、甘い言葉って何を言えばいいんだ!?
…こ…言葉が出ない…というか気恥ずかしい!
いや、いかん、ここは私が男らしくビシッとせねば…!!
「…たまみさん」
耳元で囁くと、彼女の肩がびくりと微かに揺れた。
片手を彼女の後頭部に回し抱き寄せる。
「……ずっと…こうして触れたいと思っていました…」
「…!」
「…もっと、きみに触れたい……」
たまみさんが私の背中にギュッと腕を回した。
私の気持ちを是と受け止めてくれたように感じドキリとする。
「………もっと…触って…?」
「!!!」
「私を…土井先生のものにして…?」
恥ずかしそうに応える可愛い声。
伏し目がちに潤んだ瞳。
激しく、理性を揺さぶられた。
「………それは、本気にしても…?」
指示に沿っての言葉だったはずなのに。
彼女の答えに本気になってしまって。
私は思わず彼女を力いっぱい抱きしめた。
手のひらでそっと触れた頬は赤く蒸気していて。
一瞬見つめ合い気持ちを確認し、ゆっくり顔を近づけ…唇が触れようとした瞬間。
パァァァッ
突然、私達は白い光に包まれ……
気がつくと元の職員室に戻っていた。
「「戻った!?」」
ハッと我に返って身を離す二人。
無事に戻ることができてほっとする反面…
もう少しあのままでもよかったのにと残念に思う自分がいたのだった。