第61話 温泉へ行こう
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次の休み。
私とたまみは朝一番に到着するように学園を出た。
あまりのんびり出発していては、また学園内のトラブルに巻き込まれてしまいかねない。
辿り着いた温泉は質素ながらもきれいな構えをしていて、敷地内には飯屋も隣接していた。
「これは…福引きでお客さんを温泉に招待して、この飯屋に寄らせて稼ごうって作戦だな。」
まだ早い時間ではあるが、味噌汁の旨そうな香りがしていた。
「確かに…温泉に何人入っても店側としてはそんなにコストかからないですもんね。温泉無料券で客寄せして食べて帰って貰えるならその方が利益出そうですよね。」
「ついでだから、温泉を出たらここで早目のお昼ご飯を食べようか。」
「ふふふ、お店の思う壺ってやつですね。」
「はは、そういうことだ。」
温泉の受付を通るとすぐに男女其々の脱衣所にわかれていた。
「じゃあ出たらここで待ち合わせで。私のことは気にしないでゆっくり入っておいで。」
「分かりました。…他の女の子に声とかかけられないようにしてくださいね。」
「それはこっちの台詞だよ…。」
笑いあいながら其々に脱衣所に入る。
中はシンプルながらも清潔感のあるきれいな雰囲気だった。
大きな手拭いが備え付けてあって、サービスもいい。
ガラガラと戸を開けると、洗い場の向こうには岩に囲まれた大きな温泉があった。
周囲は竹に囲まれて外から見えないようになっていて、温泉の真ん中には大きな岩があった。
こんな温泉に入るのはいつぶりだろう…。
洗い場で一通り洗って温泉に入る。
湯温もちょうどよくて気持ちいい…。
普段の疲れがとれていくようだった。
まだ朝早いせいか他にお客さんも入っていなくて、一人のんびりと浸かってぼーっとする。
暫くすると人が近づいてくる気配がした。
チャプンと音をたてて湯の中に入る。
音のする方に何気なく目をやると、私は驚きのあまりその場に固まった。
「…たまみ!?」
私の声に気づいてこちらをみた彼女が湯のなかで固まった。
「……えっ!?」
こ、これはどういう…!?
ハッ、まさか…!
バッと脱衣所の方を振り返ってよく見ると、洗い場が2ヶ所に分かれていて、その奥が男性用と女性用それぞれの脱衣所に繋がっていた。
…つまり。
脱衣所と洗い場は男女別だが温泉は混浴ということか…!!!?
「なっ、…なんで半助さんがここに!?」
「いや、これ……混浴みたいだな…。」
「えぇっ!…し、知ってたんですか?」
「まさか!知ってたら連れてくるわけがない!」
たまみの肌を他の男に晒すなんてもっての他だ。
こ、これは早いところあがらせなくては…。
だが、折角来たのにすぐに出るのも可哀想な気もする…。
私はザバザバと湯のなかを歩いて出口に向かった。
「わ、私が他のお客さんが来ないか見ておくから。私が合図するまでゆっくり浸かっててくれ…!」
「あ、待って…!」
たまみが急に私の腕をつかんだ。
「あの…、折角だから、一緒に、浸かりませんか?」
「え」
「だってその…一緒に温泉に入る機会なんて…そうそう無いかなって…。」
「そ、それはそうだが…。」
「…イヤですか?」
これまた可愛い上目遣いでおねだりしてくる。
いやいや、ダメだ。
イヤとかそういう問題じゃなくて、他のお客さんが来たらだなぁ…!
と、心のなかで色々な言葉が飛び交うも、気づけば私は温泉のなかに身体を戻して浸かっていた。
「えへへ、嬉しい…。」
たまみが蒸気した頬で嬉しそうに笑う。
ここの温泉は白く濁っていて、浸かっている限りは肩しか見えない。
とはいうものの、目のやり場に困っていると、たまみが「半助さん」と呼んだ。
彼女が私の腕に寄り添い、顔をこちらに向けて目を閉じてじっとしている。
「…っ。」
私は周囲に気配がないか確認した。
彼女の肩をそっと持つ。
…触れた肩はとても華奢に感じた。
そして、ゆっくりと唇を重ねた。
湯煙の上がる温泉のなかで。
彼女の白い肩を抱いて。
鼓動が早鐘を打つ。
唇を離すと、たまみが私の胸にそっと寄り添った。
「半助さん…好き。」
くぅっ…。
可愛すぎる!
ためらいながら、たまみの背中に手を回して抱きしめる。
滑らかな背中。
柔らかな感触。
思わず背中を撫でて腰に手を回す。
…細い腰。
ここには大きな手拭いが備え付けてあったはずだが、湯のなかだからかたまみは今何も纏っていないようだった。
…まずい。
これは、まずいぞ…。
いやいや、しかしこんな所でこれ以上は…。
「…たまみ。」
早く出なければ。
そう思う心とは裏腹に、腕は彼女をきつく抱きしめた。
私だけを見つめる彼女が愛しくて、またその唇に口づけてしまう。
「んっ…」
可愛い声に理性を掠め取られていく。
後頭部に手を当てて深く口づけた。
そのとき。
男性用の脱衣所の方から人の気配がした。
「!」
慌てて身体を離して周囲を見渡す。
「たまみ、そっちへ!」
私達は温泉の湯の中にある大きな岩の裏側に隠れた。
私とたまみは朝一番に到着するように学園を出た。
あまりのんびり出発していては、また学園内のトラブルに巻き込まれてしまいかねない。
辿り着いた温泉は質素ながらもきれいな構えをしていて、敷地内には飯屋も隣接していた。
「これは…福引きでお客さんを温泉に招待して、この飯屋に寄らせて稼ごうって作戦だな。」
まだ早い時間ではあるが、味噌汁の旨そうな香りがしていた。
「確かに…温泉に何人入っても店側としてはそんなにコストかからないですもんね。温泉無料券で客寄せして食べて帰って貰えるならその方が利益出そうですよね。」
「ついでだから、温泉を出たらここで早目のお昼ご飯を食べようか。」
「ふふふ、お店の思う壺ってやつですね。」
「はは、そういうことだ。」
温泉の受付を通るとすぐに男女其々の脱衣所にわかれていた。
「じゃあ出たらここで待ち合わせで。私のことは気にしないでゆっくり入っておいで。」
「分かりました。…他の女の子に声とかかけられないようにしてくださいね。」
「それはこっちの台詞だよ…。」
笑いあいながら其々に脱衣所に入る。
中はシンプルながらも清潔感のあるきれいな雰囲気だった。
大きな手拭いが備え付けてあって、サービスもいい。
ガラガラと戸を開けると、洗い場の向こうには岩に囲まれた大きな温泉があった。
周囲は竹に囲まれて外から見えないようになっていて、温泉の真ん中には大きな岩があった。
こんな温泉に入るのはいつぶりだろう…。
洗い場で一通り洗って温泉に入る。
湯温もちょうどよくて気持ちいい…。
普段の疲れがとれていくようだった。
まだ朝早いせいか他にお客さんも入っていなくて、一人のんびりと浸かってぼーっとする。
暫くすると人が近づいてくる気配がした。
チャプンと音をたてて湯の中に入る。
音のする方に何気なく目をやると、私は驚きのあまりその場に固まった。
「…たまみ!?」
私の声に気づいてこちらをみた彼女が湯のなかで固まった。
「……えっ!?」
こ、これはどういう…!?
ハッ、まさか…!
バッと脱衣所の方を振り返ってよく見ると、洗い場が2ヶ所に分かれていて、その奥が男性用と女性用それぞれの脱衣所に繋がっていた。
…つまり。
脱衣所と洗い場は男女別だが温泉は混浴ということか…!!!?
「なっ、…なんで半助さんがここに!?」
「いや、これ……混浴みたいだな…。」
「えぇっ!…し、知ってたんですか?」
「まさか!知ってたら連れてくるわけがない!」
たまみの肌を他の男に晒すなんてもっての他だ。
こ、これは早いところあがらせなくては…。
だが、折角来たのにすぐに出るのも可哀想な気もする…。
私はザバザバと湯のなかを歩いて出口に向かった。
「わ、私が他のお客さんが来ないか見ておくから。私が合図するまでゆっくり浸かっててくれ…!」
「あ、待って…!」
たまみが急に私の腕をつかんだ。
「あの…、折角だから、一緒に、浸かりませんか?」
「え」
「だってその…一緒に温泉に入る機会なんて…そうそう無いかなって…。」
「そ、それはそうだが…。」
「…イヤですか?」
これまた可愛い上目遣いでおねだりしてくる。
いやいや、ダメだ。
イヤとかそういう問題じゃなくて、他のお客さんが来たらだなぁ…!
と、心のなかで色々な言葉が飛び交うも、気づけば私は温泉のなかに身体を戻して浸かっていた。
「えへへ、嬉しい…。」
たまみが蒸気した頬で嬉しそうに笑う。
ここの温泉は白く濁っていて、浸かっている限りは肩しか見えない。
とはいうものの、目のやり場に困っていると、たまみが「半助さん」と呼んだ。
彼女が私の腕に寄り添い、顔をこちらに向けて目を閉じてじっとしている。
「…っ。」
私は周囲に気配がないか確認した。
彼女の肩をそっと持つ。
…触れた肩はとても華奢に感じた。
そして、ゆっくりと唇を重ねた。
湯煙の上がる温泉のなかで。
彼女の白い肩を抱いて。
鼓動が早鐘を打つ。
唇を離すと、たまみが私の胸にそっと寄り添った。
「半助さん…好き。」
くぅっ…。
可愛すぎる!
ためらいながら、たまみの背中に手を回して抱きしめる。
滑らかな背中。
柔らかな感触。
思わず背中を撫でて腰に手を回す。
…細い腰。
ここには大きな手拭いが備え付けてあったはずだが、湯のなかだからかたまみは今何も纏っていないようだった。
…まずい。
これは、まずいぞ…。
いやいや、しかしこんな所でこれ以上は…。
「…たまみ。」
早く出なければ。
そう思う心とは裏腹に、腕は彼女をきつく抱きしめた。
私だけを見つめる彼女が愛しくて、またその唇に口づけてしまう。
「んっ…」
可愛い声に理性を掠め取られていく。
後頭部に手を当てて深く口づけた。
そのとき。
男性用の脱衣所の方から人の気配がした。
「!」
慌てて身体を離して周囲を見渡す。
「たまみ、そっちへ!」
私達は温泉の湯の中にある大きな岩の裏側に隠れた。