第55話 紫陽花とかたつむり
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雨上がりに紫陽花とカタツムリを見ていたら、土井先生がやってきて。
裸足では危ないと注意されてしゅんとしたら、廊下まで抱えて戻ってくれて。
自分でできると言ったのに、土井先生がそのまま足に水までかけてくれた。
何だかとても恥ずかしくて、私は真っ赤になって俯いた。
土井先生は下を向いていてその表情は分からない。
一年は組のお世話をしてるみたいな…しんべヱくんの鼻をかんであげてるみたいな、そういう、仕方ないなぁって感じでしてくれているのかな。
…子ども扱いをされているのだろうか。
土井先生が指で泥を拭おうとするのがくすぐったくて微かに身をよじる。
手拭いで水を拭こうと手を伸ばしかけたら、土井先生が先に手拭いを持った。
さすがにもう自分でできるのでそう伝えたが、土井先生はそのまま丁寧に水を拭き取ってくれた。
じっと足を見られていることも、大好きな大きな手に触れられていることも恥ずかしくて、自分でも真っ赤になっているのが分かるほどだった。
すると、突然。
土井先生が私の足の甲にゆっくり口づけた。
「!!!」
目を閉じて、優しく触れる唇。
甘く痺れるような感覚が全身に走った。
それは一瞬のこと。
なのに、とても長い時間に感じられた。
息をのんで見つめていると、土井先生は急にハッと目を開けて立ち上がった。
「…もう、裸足で歩いちゃだめですよ。」
そう言い残すと、足早に廊下を歩いていく。
い、い、今のは一体っ…!?
私は激しく高鳴る鼓動が静まるまで身動きすらできず、土井先生の去った方角を暫くずっと眺めていた。
その夕方。
「喜三太くん、あそこの紫陽花に大きなカタツムリがいたよ。」
「えっ、ほんとですか~!」
喜三太くんは嬉々として紫陽花の方へ駆け寄っていった。
どうやら、ぬめぬめしたものが好きなようで、一生懸命に紫陽花の葉をめくったりして探している。
そしてすぐに見つけて、手に乗せて私のところへ持ってきた。
「はにゃ~、可愛いカタツムリさんですねぇ。ナメさんよりだいぶ大きいや~。」
「そうだねぇ。丸っこくて可愛いね。」
「ナメさんとも友達になれるかな~ちょっと連れてくるね。」
こうして、私は夕飯のお手伝いの時間まで喜三太くんとカタツムリを観察して過ごした。
最後には二人できちんと紫陽花の葉の上に戻して、「また明日ね。」と手を振った。
カタツムリもまた、触覚を動かして「またね」と言ってくれたような気がして、私と喜三太くんは二人で目をあわせて微笑んだ。
裸足では危ないと注意されてしゅんとしたら、廊下まで抱えて戻ってくれて。
自分でできると言ったのに、土井先生がそのまま足に水までかけてくれた。
何だかとても恥ずかしくて、私は真っ赤になって俯いた。
土井先生は下を向いていてその表情は分からない。
一年は組のお世話をしてるみたいな…しんべヱくんの鼻をかんであげてるみたいな、そういう、仕方ないなぁって感じでしてくれているのかな。
…子ども扱いをされているのだろうか。
土井先生が指で泥を拭おうとするのがくすぐったくて微かに身をよじる。
手拭いで水を拭こうと手を伸ばしかけたら、土井先生が先に手拭いを持った。
さすがにもう自分でできるのでそう伝えたが、土井先生はそのまま丁寧に水を拭き取ってくれた。
じっと足を見られていることも、大好きな大きな手に触れられていることも恥ずかしくて、自分でも真っ赤になっているのが分かるほどだった。
すると、突然。
土井先生が私の足の甲にゆっくり口づけた。
「!!!」
目を閉じて、優しく触れる唇。
甘く痺れるような感覚が全身に走った。
それは一瞬のこと。
なのに、とても長い時間に感じられた。
息をのんで見つめていると、土井先生は急にハッと目を開けて立ち上がった。
「…もう、裸足で歩いちゃだめですよ。」
そう言い残すと、足早に廊下を歩いていく。
い、い、今のは一体っ…!?
私は激しく高鳴る鼓動が静まるまで身動きすらできず、土井先生の去った方角を暫くずっと眺めていた。
その夕方。
「喜三太くん、あそこの紫陽花に大きなカタツムリがいたよ。」
「えっ、ほんとですか~!」
喜三太くんは嬉々として紫陽花の方へ駆け寄っていった。
どうやら、ぬめぬめしたものが好きなようで、一生懸命に紫陽花の葉をめくったりして探している。
そしてすぐに見つけて、手に乗せて私のところへ持ってきた。
「はにゃ~、可愛いカタツムリさんですねぇ。ナメさんよりだいぶ大きいや~。」
「そうだねぇ。丸っこくて可愛いね。」
「ナメさんとも友達になれるかな~ちょっと連れてくるね。」
こうして、私は夕飯のお手伝いの時間まで喜三太くんとカタツムリを観察して過ごした。
最後には二人できちんと紫陽花の葉の上に戻して、「また明日ね。」と手を振った。
カタツムリもまた、触覚を動かして「またね」と言ってくれたような気がして、私と喜三太くんは二人で目をあわせて微笑んだ。