第41話 おでん事件
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土井先生が出ていって、私は一人で明日のプリントを作っていた。
すると、背後から急に声をかけられた。
「土井半助はどこだ?」
「!!?」
びっくりして振り返ると、そこにはタソガレドキ忍者の諸泉尊奈門さんが立っていた。
え、曲者…?!
どうしてここに…?!
驚きのあまり数秒固まり、ハッと気づいて身構えた。
何事かと観察すると、彼の手には大きなお鍋があった。
「そのお鍋は…」
もしかして…
「土井半助を倒すための道具だ!」
諸泉さんがにやりと黒い笑みを浮かべた。
諸泉さんが犯人だったのか…!
土井先生を倒す道具?
なるほど練り物で隙を作るつもりかな…。
土井先生は強いけど、相当な練り物嫌いだからなぁ…大丈夫かなぁ………。
よし。
ここは…私が何とかするしかない!
意を決して諸泉さんと話をしてみることにした。
「それは、今日の皆の晩御飯なんです…戻してもらえませんか?」
「土井半助を倒したあとに戻してやる。」
うっ。
それでは遅い…。
「実はその練り物、今夜のために私が昨日から味を染みさせていたものなんです。」
悲しそうな顔をしてみせると、諸泉さんは驚いてこちらを見た。
「きみは土井半助の補佐をしてるんじゃないのか?」
「食堂のお手伝いもしてるんです。…みんなのおかずが無くなったら、困っちゃいます…!」
「…そうか…うーん、そうだな……よし、わかった。」
そう言うと諸泉さんはシュッと姿を消した。
あれ、意外とあっさり引いてくれたなぁと思っていると。
「で、土井半助はどこなんだ?」
今度はお鍋ではなくどんぶり鉢を持ってやってきた。
「まぁ全ての練り物を頂戴しなくても、これぐらいあれば倒せるだろう。鍋に戻しておいたぞ。」
先程より大分量の減った練り物を見せて、諸泉さんは「さぁどうだ」と言わんばかりの顔をした。
うーん、ここからどうしよう…。
「あ、あのですね、これ、私が味付け考えたんですけど、お味見してもらえませんか…?」
「味見?」
「はい。」
えへへと笑ってお願いしてみると、諸泉さんはなぜか赤くなって少し迷ってから竹輪を食べた。
「…うん、悪くない。だけど、もう少し塩味がきいていてもいいかもしれないな。」
「塩味ですか?」
「ああ、ここへ来る途中、忍たま達が外できつそうな訓練をしているのが見えた。体を動かした後は塩分が欲しくなるからな。私も組頭の雑炊を作ることがあるが、よく体を動かした日には塩を多目にしたりしているんだ。そのぶん普段は塩は少なめにしているがな。」
「そ、そうなんですか…!」
予想外な返事が返ってきた。
意外と細やかな心遣いをするタイプのようだなと感心してしまった。
「じゃあ、こっちのはんぺんはどうですか?味が染みやすいように切り込みを入れてみたんですけど…。」
諸泉さんがどれどれ、とはんぺんを口に入れる。
「うん、よく味が染みてる。」
「じゃあこれは?」
諸泉さんは私の言葉とともにどんどん食べてくれた。
すると、背後から急に声をかけられた。
「土井半助はどこだ?」
「!!?」
びっくりして振り返ると、そこにはタソガレドキ忍者の諸泉尊奈門さんが立っていた。
え、曲者…?!
どうしてここに…?!
驚きのあまり数秒固まり、ハッと気づいて身構えた。
何事かと観察すると、彼の手には大きなお鍋があった。
「そのお鍋は…」
もしかして…
「土井半助を倒すための道具だ!」
諸泉さんがにやりと黒い笑みを浮かべた。
諸泉さんが犯人だったのか…!
土井先生を倒す道具?
なるほど練り物で隙を作るつもりかな…。
土井先生は強いけど、相当な練り物嫌いだからなぁ…大丈夫かなぁ………。
よし。
ここは…私が何とかするしかない!
意を決して諸泉さんと話をしてみることにした。
「それは、今日の皆の晩御飯なんです…戻してもらえませんか?」
「土井半助を倒したあとに戻してやる。」
うっ。
それでは遅い…。
「実はその練り物、今夜のために私が昨日から味を染みさせていたものなんです。」
悲しそうな顔をしてみせると、諸泉さんは驚いてこちらを見た。
「きみは土井半助の補佐をしてるんじゃないのか?」
「食堂のお手伝いもしてるんです。…みんなのおかずが無くなったら、困っちゃいます…!」
「…そうか…うーん、そうだな……よし、わかった。」
そう言うと諸泉さんはシュッと姿を消した。
あれ、意外とあっさり引いてくれたなぁと思っていると。
「で、土井半助はどこなんだ?」
今度はお鍋ではなくどんぶり鉢を持ってやってきた。
「まぁ全ての練り物を頂戴しなくても、これぐらいあれば倒せるだろう。鍋に戻しておいたぞ。」
先程より大分量の減った練り物を見せて、諸泉さんは「さぁどうだ」と言わんばかりの顔をした。
うーん、ここからどうしよう…。
「あ、あのですね、これ、私が味付け考えたんですけど、お味見してもらえませんか…?」
「味見?」
「はい。」
えへへと笑ってお願いしてみると、諸泉さんはなぜか赤くなって少し迷ってから竹輪を食べた。
「…うん、悪くない。だけど、もう少し塩味がきいていてもいいかもしれないな。」
「塩味ですか?」
「ああ、ここへ来る途中、忍たま達が外できつそうな訓練をしているのが見えた。体を動かした後は塩分が欲しくなるからな。私も組頭の雑炊を作ることがあるが、よく体を動かした日には塩を多目にしたりしているんだ。そのぶん普段は塩は少なめにしているがな。」
「そ、そうなんですか…!」
予想外な返事が返ってきた。
意外と細やかな心遣いをするタイプのようだなと感心してしまった。
「じゃあ、こっちのはんぺんはどうですか?味が染みやすいように切り込みを入れてみたんですけど…。」
諸泉さんがどれどれ、とはんぺんを口に入れる。
「うん、よく味が染みてる。」
「じゃあこれは?」
諸泉さんは私の言葉とともにどんどん食べてくれた。