第115.5話 聖夜の侵入者
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
異国の「クリスマス」を楽しむために、忍術学園のみんなが大きなツリーを飾って楽しんでいる。
私はその姿を微笑ましく眺めながら、冷たくなった手に白い息を吹きかけ温めた。
子どもは風の子、忍たまというのもあるかもしれないけれど、寒そうにするでもなく元気に走り回っている。
キラキラと輝くのは飾りだけでなく子どもたちの笑顔もだなぁ…、なんて、こちらまで笑顔になってしまう。
そして、ちらりと聞こえた土井先生の言葉。
「良い子に贈り物をする『さんたさん』ですか…それじゃあ私も、一年は組の『さんたさん』になってみましょうかね。」
土井先生が「さんたさん」!
一年は組の良い子達に贈り物を渡してみんなでほのぼの笑顔になっている風景とか素敵すぎる…!
と同時に、そのとき私は思った。
それなら私は、さんたさんのさんたさんになろう…!
みんなに幸せを贈る「さんたさん」にも幸せを贈りたい!
と、いうわけで。
楽しいクリスマス会の後。
真夜中に、私はこっそり土井先生と山田先生の職員室に忍びこむことにした。
二人が寝ているのか確認するために暫く廊下から様子を伺っていたので、寒すぎて震える手をグッと握りしめる。
職員室のなかからは寝息が聞こえてきて、二人は昼間みんなと楽しく騒いでお疲れなのかぐっすりスヤスヤ眠っているようだった。
静かに障子をあけ、足音をたてないようにそろりそろりと慎重に少しずつ歩く。
まずは山田先生が寝ていることをじーっと確認。
…よし、寝てるみたい。
私は山田先生の枕元に星の飾りつけをしたお酒をそっと置いた。
美味しいと評判のお酒なので、これを持って年末年始は奥様や利吉さんと家族で楽しく過ごしてくれたらいいなと思う。
道中荷物にならないよう大きさにも気をつかってみた。
次に、土井先生。
スヤスヤ眠る寝顔が可愛らしすぎて永遠に見ていられる…と眺めてしまった。
あ、いけないいけない、目的を忘れそうになった。
私は慌てて土井先生の枕元に手編みの腹巻きを置いた。
これで温かくして胃痛を少しでも和らげてもらえたら…と願いながら。
何だかあまり可愛くはない贈り物かもしれないけれど、彼の胃をちょっとでも守ってあげたかった。
さて、それでは目的も果たせたし…!
土井先生の可愛い寝顔に名残惜しさを感じながらゆっくり立ち上がろうとしたとき。
「!」
ガシッ!と手首を捕まれた。
驚いて見ると、土井先生は優しい笑顔でパッチリと目を開けていた。
「あ…!」
そのまま腕をひっぱられ、土井先生の上に倒れこむ。
彼は掛け布団をバサリとかけ直し、私と一緒にみの虫のようにくるまった。
「…あの…ッ!」
話そうとすると、彼の唇がそっと私の額に触れ、耳元でシーッと囁かれた。
「……何をするのかと思えば…随分冷えてるじゃないか。」
土井先生はそう呟くと、私を温めるようにぎゅっと抱きしめた。
温かい腕のなかで、私はどうしたらよいのかと急激に体温が上がっていった。
た、狸寝入りだった!?
私が何をするか様子を見てたってこと!?
あっ、もしかして、変な誤解を…ッ!?
「や、あのっ、違うんです!夜這いに来たのでは…!」
ちゃんと説明しようとつい大声でそう言うと、後ろの山田先生がブハッと笑い声をあげた。
「や、山田先生も起きてたんですか!?」
ビックリしてガバッと起き上がると、山田先生は呆れたように苦笑していた。
「当たり前だ。誰だと思っとる。」
そ、それはそうですが…!
「あはは!夜這いって。誰もそんなの疑ってないよ。ただ、何をしたいのかなって気になっただけだ。」
土井先生もおかしそうに笑いながら目を擦っている。
私は一層恥ずかしくなってアハハと頭をかいた。
「すみません、サンタさんのサンタさんになろうと思って…」
「サンタのサンタ?」
きょとんとする山田先生。
すると、土井先生が私の頭にポンと手を乗せて優しく微笑んだ。
「ありがとう。大事にするよ。」
その手には先程置いた腹巻きが大事そうに抱えられていて。
私は嬉しくなって照れながら微笑んだ。
「これで温めて、お腹痛いのが少しでもマシになったらなぁっ…て……クシュンッ!」
言葉の途中でくしゃみをしてしまった。
すると山田先生がオホンと咳払いして土井先生の背中を押した。
「半助、たまみくんに風邪でもひかれたら困る。もう遅いし部屋まで送って、ついでに布団を温めてあげたらどうだ。人間湯たんぽだ。」
そう言うと山田先生は私の置いたお酒を手にしてニッと口端を上げた。
「それを私からのお返しということにしておこう。」
「私が湯たんぽになるのに山田先生からのお返しになるのですか。」
「なんだ、私が湯たんぽになろうか?」
「いえ、私が!」
土井先生はスッと私の肩を押して障子に手をかけた。
「じゃ、いこうか。」
不意に握られたその手の温もり。
土井先生は「まったく仕方ないなぁ。」なんて苦笑して呟きながらも、私の手を強くぎゅっと握ってくれていて。
嬉しそうに微笑む彼の目に、私もまた幸せな気持ちになったのだった。
私はその姿を微笑ましく眺めながら、冷たくなった手に白い息を吹きかけ温めた。
子どもは風の子、忍たまというのもあるかもしれないけれど、寒そうにするでもなく元気に走り回っている。
キラキラと輝くのは飾りだけでなく子どもたちの笑顔もだなぁ…、なんて、こちらまで笑顔になってしまう。
そして、ちらりと聞こえた土井先生の言葉。
「良い子に贈り物をする『さんたさん』ですか…それじゃあ私も、一年は組の『さんたさん』になってみましょうかね。」
土井先生が「さんたさん」!
一年は組の良い子達に贈り物を渡してみんなでほのぼの笑顔になっている風景とか素敵すぎる…!
と同時に、そのとき私は思った。
それなら私は、さんたさんのさんたさんになろう…!
みんなに幸せを贈る「さんたさん」にも幸せを贈りたい!
と、いうわけで。
楽しいクリスマス会の後。
真夜中に、私はこっそり土井先生と山田先生の職員室に忍びこむことにした。
二人が寝ているのか確認するために暫く廊下から様子を伺っていたので、寒すぎて震える手をグッと握りしめる。
職員室のなかからは寝息が聞こえてきて、二人は昼間みんなと楽しく騒いでお疲れなのかぐっすりスヤスヤ眠っているようだった。
静かに障子をあけ、足音をたてないようにそろりそろりと慎重に少しずつ歩く。
まずは山田先生が寝ていることをじーっと確認。
…よし、寝てるみたい。
私は山田先生の枕元に星の飾りつけをしたお酒をそっと置いた。
美味しいと評判のお酒なので、これを持って年末年始は奥様や利吉さんと家族で楽しく過ごしてくれたらいいなと思う。
道中荷物にならないよう大きさにも気をつかってみた。
次に、土井先生。
スヤスヤ眠る寝顔が可愛らしすぎて永遠に見ていられる…と眺めてしまった。
あ、いけないいけない、目的を忘れそうになった。
私は慌てて土井先生の枕元に手編みの腹巻きを置いた。
これで温かくして胃痛を少しでも和らげてもらえたら…と願いながら。
何だかあまり可愛くはない贈り物かもしれないけれど、彼の胃をちょっとでも守ってあげたかった。
さて、それでは目的も果たせたし…!
土井先生の可愛い寝顔に名残惜しさを感じながらゆっくり立ち上がろうとしたとき。
「!」
ガシッ!と手首を捕まれた。
驚いて見ると、土井先生は優しい笑顔でパッチリと目を開けていた。
「あ…!」
そのまま腕をひっぱられ、土井先生の上に倒れこむ。
彼は掛け布団をバサリとかけ直し、私と一緒にみの虫のようにくるまった。
「…あの…ッ!」
話そうとすると、彼の唇がそっと私の額に触れ、耳元でシーッと囁かれた。
「……何をするのかと思えば…随分冷えてるじゃないか。」
土井先生はそう呟くと、私を温めるようにぎゅっと抱きしめた。
温かい腕のなかで、私はどうしたらよいのかと急激に体温が上がっていった。
た、狸寝入りだった!?
私が何をするか様子を見てたってこと!?
あっ、もしかして、変な誤解を…ッ!?
「や、あのっ、違うんです!夜這いに来たのでは…!」
ちゃんと説明しようとつい大声でそう言うと、後ろの山田先生がブハッと笑い声をあげた。
「や、山田先生も起きてたんですか!?」
ビックリしてガバッと起き上がると、山田先生は呆れたように苦笑していた。
「当たり前だ。誰だと思っとる。」
そ、それはそうですが…!
「あはは!夜這いって。誰もそんなの疑ってないよ。ただ、何をしたいのかなって気になっただけだ。」
土井先生もおかしそうに笑いながら目を擦っている。
私は一層恥ずかしくなってアハハと頭をかいた。
「すみません、サンタさんのサンタさんになろうと思って…」
「サンタのサンタ?」
きょとんとする山田先生。
すると、土井先生が私の頭にポンと手を乗せて優しく微笑んだ。
「ありがとう。大事にするよ。」
その手には先程置いた腹巻きが大事そうに抱えられていて。
私は嬉しくなって照れながら微笑んだ。
「これで温めて、お腹痛いのが少しでもマシになったらなぁっ…て……クシュンッ!」
言葉の途中でくしゃみをしてしまった。
すると山田先生がオホンと咳払いして土井先生の背中を押した。
「半助、たまみくんに風邪でもひかれたら困る。もう遅いし部屋まで送って、ついでに布団を温めてあげたらどうだ。人間湯たんぽだ。」
そう言うと山田先生は私の置いたお酒を手にしてニッと口端を上げた。
「それを私からのお返しということにしておこう。」
「私が湯たんぽになるのに山田先生からのお返しになるのですか。」
「なんだ、私が湯たんぽになろうか?」
「いえ、私が!」
土井先生はスッと私の肩を押して障子に手をかけた。
「じゃ、いこうか。」
不意に握られたその手の温もり。
土井先生は「まったく仕方ないなぁ。」なんて苦笑して呟きながらも、私の手を強くぎゅっと握ってくれていて。
嬉しそうに微笑む彼の目に、私もまた幸せな気持ちになったのだった。