第61.5話 温泉へ行こう(山田利吉視点)
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その後、六人で隣の飯屋に入った。
目の前に座る土井先生に、やっぱり一言物申したくて矢羽音を飛ばした。
『こんなところにたまみさんを連れてくるだなんて…我々じゃなくて他の男とか学園関係者だったらどうしてたんですか。』
『いや…だからすぐに出ようとしたんだよ。』
『とてもそうには見えませんでしたが。』
『誤解だよ誤解…。』
『土井先生がそんなムッツリだとは思いませんでした。』
『んなっ…!きみだって、同じ立場になれば…!』
『私なら人の来ない場所を選びます。』
『ぅ………。』
『…やっぱり手を出していたのですね。』
『あ、いや、違う。そういうわけでは…』
『まったく…教師のくせに女性と公共の温泉でいかがわしいことをして、しかも生徒に見つかるなんて…これは父上に報告を』
『いやいやいや、待て待て落ち着くんだ利吉くん。』
『土井先生が落ち着いてください。』
『何度も言うが、これはホント〜に、ただの偶然でだな。』
『そんなこと言って、どうせここを出たあと何だかんだと言いくるめて家に連れ帰るつもりだったのでしょう。』
『え』
『混浴温泉でイチャイチャして家に連れ帰るとかやらしーですね。』
『ち、違っ…いや、そんな先のことまでは考えていなかったというか……』
しどろもどろになる土井先生。
羨ましいやら非常に腹立たしいやらでつい挑発的な言葉が口をついて出た。
『…それにしてもたまみさんって、スタイルいいんですね。』
『なっ!!み、見たのか!?』
『わざとではありませんが。』
確かにわざとではない。
しれっと答えると、土井先生は眉間に皺をよせて見るからに不機嫌になった。
『今すぐ忘れるんだ。』
『残念ながら記憶力はいい方なので。』
『…わかった、今月中に山田先生に家に帰ってもらうよう何とかするから。』
『!……それは本当ですか。』
『約束しよう。』
『…分かりました。今日のことはとりあえず内密にしておきます。』
土井先生と私が互いに睨みあって動かないままそんな会話をしている横で、全く気づく素振りもみせないたまみさんは、「美味しいねぇ。」とのほほんと天麩羅を食べている。
…ほんと嬉しそうに食べるよなぁ。
たまみさんが楽しそうにしているならもういいか…。
私はひとつ大きくため息をついて、ゆっくりと箸を動かし始めた…。
目の前に座る土井先生に、やっぱり一言物申したくて矢羽音を飛ばした。
『こんなところにたまみさんを連れてくるだなんて…我々じゃなくて他の男とか学園関係者だったらどうしてたんですか。』
『いや…だからすぐに出ようとしたんだよ。』
『とてもそうには見えませんでしたが。』
『誤解だよ誤解…。』
『土井先生がそんなムッツリだとは思いませんでした。』
『んなっ…!きみだって、同じ立場になれば…!』
『私なら人の来ない場所を選びます。』
『ぅ………。』
『…やっぱり手を出していたのですね。』
『あ、いや、違う。そういうわけでは…』
『まったく…教師のくせに女性と公共の温泉でいかがわしいことをして、しかも生徒に見つかるなんて…これは父上に報告を』
『いやいやいや、待て待て落ち着くんだ利吉くん。』
『土井先生が落ち着いてください。』
『何度も言うが、これはホント〜に、ただの偶然でだな。』
『そんなこと言って、どうせここを出たあと何だかんだと言いくるめて家に連れ帰るつもりだったのでしょう。』
『え』
『混浴温泉でイチャイチャして家に連れ帰るとかやらしーですね。』
『ち、違っ…いや、そんな先のことまでは考えていなかったというか……』
しどろもどろになる土井先生。
羨ましいやら非常に腹立たしいやらでつい挑発的な言葉が口をついて出た。
『…それにしてもたまみさんって、スタイルいいんですね。』
『なっ!!み、見たのか!?』
『わざとではありませんが。』
確かにわざとではない。
しれっと答えると、土井先生は眉間に皺をよせて見るからに不機嫌になった。
『今すぐ忘れるんだ。』
『残念ながら記憶力はいい方なので。』
『…わかった、今月中に山田先生に家に帰ってもらうよう何とかするから。』
『!……それは本当ですか。』
『約束しよう。』
『…分かりました。今日のことはとりあえず内密にしておきます。』
土井先生と私が互いに睨みあって動かないままそんな会話をしている横で、全く気づく素振りもみせないたまみさんは、「美味しいねぇ。」とのほほんと天麩羅を食べている。
…ほんと嬉しそうに食べるよなぁ。
たまみさんが楽しそうにしているならもういいか…。
私はひとつ大きくため息をついて、ゆっくりと箸を動かし始めた…。