第48話 カステラと甘い罠
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風呂を出てから、たまみさんに事の経緯を聞いた。
夜中で真っ暗なうえ、一度落とし穴に落ちたから方向もよく分からなくなった状態で、灯りがついているのが女湯だと思い込んだらしい。
前からうっかりしているとは思っていたが、これは小松田くんクラスだぞ…!
中にいるのが私だからよかったものの…いや、結果としてあれだったが…これが他の男だったらどうするんだ!
心の中で説教じみた言葉が次々に浮かんでくるが、涙目でとぼとぼと歩くたまみさんを見ると何も言えなくなった。
食堂に戻る彼女を一人にはできなくて、私も一緒についていく。
中からは甘い香りが漂ってきた。
「いい匂いですね。」
「そろそろできてると思うのですが…。」
たまみさんが釜の蓋を開けると、甘い蒸気が白く広がった。
中からややいびつな形の淡い黄色のカステラが出てきた。
たまみさんが端っこを少しちぎって食べる。
その顔に満面の笑みが広がった。
「いけました…!土井先生も食べてみてください!」
たまみさんがまだ熱いカステラを切ってお皿に乗せてくれた。
手に持つとそれはふわふわで、口にいれると玉子と砂糖の甘いふんわりした味わいが広がった。
「うん、美味しい。」
「よかった!ついに美味しくできました!あ~長い道のりでした!」
たまみさんは嬉しそうにカステラを頬張った。
「できたてを土井先生と半分こできたのも嬉しいです。」
頬を染めて嬉しそうに微笑んでくれる。
ほんと可愛いな…。
「ありがとう。私も嬉しいよ。」
私はそっとたまみさんを抱きしめた。
思わず先程の感触を思い出してしまったが、私はその胸の高鳴りを無視して彼女の頭を撫でた。
もう夜も遅いので後片付けを一緒に手伝い、彼女を部屋に送り届ける。
名残惜しくもおやすみと告げ、自分も部屋に戻った。
…明日、伊作になんと言おうか…。
弁解の余地もない…。
いっそこのまま何も言わず黙っておこうか…。
………それにしても。
脳裏に焼き付いて離れない彼女の艷やかな姿。
柔らかい感触。
目を閉じて打ち消そうとしたが、中々眠れないまま布団のなかでただ時間だけが過ぎていった。
夜中で真っ暗なうえ、一度落とし穴に落ちたから方向もよく分からなくなった状態で、灯りがついているのが女湯だと思い込んだらしい。
前からうっかりしているとは思っていたが、これは小松田くんクラスだぞ…!
中にいるのが私だからよかったものの…いや、結果としてあれだったが…これが他の男だったらどうするんだ!
心の中で説教じみた言葉が次々に浮かんでくるが、涙目でとぼとぼと歩くたまみさんを見ると何も言えなくなった。
食堂に戻る彼女を一人にはできなくて、私も一緒についていく。
中からは甘い香りが漂ってきた。
「いい匂いですね。」
「そろそろできてると思うのですが…。」
たまみさんが釜の蓋を開けると、甘い蒸気が白く広がった。
中からややいびつな形の淡い黄色のカステラが出てきた。
たまみさんが端っこを少しちぎって食べる。
その顔に満面の笑みが広がった。
「いけました…!土井先生も食べてみてください!」
たまみさんがまだ熱いカステラを切ってお皿に乗せてくれた。
手に持つとそれはふわふわで、口にいれると玉子と砂糖の甘いふんわりした味わいが広がった。
「うん、美味しい。」
「よかった!ついに美味しくできました!あ~長い道のりでした!」
たまみさんは嬉しそうにカステラを頬張った。
「できたてを土井先生と半分こできたのも嬉しいです。」
頬を染めて嬉しそうに微笑んでくれる。
ほんと可愛いな…。
「ありがとう。私も嬉しいよ。」
私はそっとたまみさんを抱きしめた。
思わず先程の感触を思い出してしまったが、私はその胸の高鳴りを無視して彼女の頭を撫でた。
もう夜も遅いので後片付けを一緒に手伝い、彼女を部屋に送り届ける。
名残惜しくもおやすみと告げ、自分も部屋に戻った。
…明日、伊作になんと言おうか…。
弁解の余地もない…。
いっそこのまま何も言わず黙っておこうか…。
………それにしても。
脳裏に焼き付いて離れない彼女の艷やかな姿。
柔らかい感触。
目を閉じて打ち消そうとしたが、中々眠れないまま布団のなかでただ時間だけが過ぎていった。