第114話 そんなあなたも好きだから
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まったく…。
たまみを探して食堂に行けば、利吉くんがたまみの髪に触れているのだから驚いた。
本当に油断できない…。
しかし、利吉くんの様子とたまみの話から察するに、押入れの中での行為はバレなかったようだ。
たまみは嘘が下手だから、もし聞かれたらバレるのではないかと思っていたが、どうやらそれ以上にそのバッタの件とやらが利吉くんの意識を引いたようだ。
とりあえず、一件落着…か。
「…ねぇ、半助さん聞いてます?」
たまみが私の袖を引いた。
二人でおつかいに来ていて、ここはもう町の中。
たまみが私を名前で呼んだことで、今は学園でないことに改めて気づいた。
「ごめん、ちょっと考え事してた。」
正直に謝るとたまみは拗ねたように口をとがらせた。
「せっかく二人でいるのに他のこと考えないでください。」
「ごめんごめん、それで何て?」
「だから、もうチクワは入れないでおいてあげますって話です。」
「チクワ…?」
そうだ、そうだった!
全ての元凶はチクワだった!
「半助さんにこれ以上、愛でてくださいとかお願いすると……どうなるか分からないので…」
たまみがじぃっと私を見つめた。
「私から甘えることにしました。」
たまみは微笑みながら甘えるように指に指を絡めた。
「すき。」
甘えた声で私の腕に寄り添うたまみ。
…え。
もしかして愛でるって…そういう感じ?
可愛がって甘やかしてほしい、ということか?
……要するに…甘えたかったのだな………。
いや、それならそうと、最初から明確に言ってくれれば…てっきりもっとこう肉体的に愛でてという意味かと…。
「半助さん」
「ん?」
「私、周りに誰かいてもきっと気づかないので…今はダメだよとか教えてくださいね。」
「そりゃもちろん…」
片手におつかいの荷物を持ちながら、たまみと繋いだ手に力を込めて握り返した。
「…いや、私も…………状況をみるとか、得意なはずだったんだけどなぁ……。」
そんな私の呟きに、互いに何を思い返したのか目を見合わせて笑いあったのだった。
たまみを探して食堂に行けば、利吉くんがたまみの髪に触れているのだから驚いた。
本当に油断できない…。
しかし、利吉くんの様子とたまみの話から察するに、押入れの中での行為はバレなかったようだ。
たまみは嘘が下手だから、もし聞かれたらバレるのではないかと思っていたが、どうやらそれ以上にそのバッタの件とやらが利吉くんの意識を引いたようだ。
とりあえず、一件落着…か。
「…ねぇ、半助さん聞いてます?」
たまみが私の袖を引いた。
二人でおつかいに来ていて、ここはもう町の中。
たまみが私を名前で呼んだことで、今は学園でないことに改めて気づいた。
「ごめん、ちょっと考え事してた。」
正直に謝るとたまみは拗ねたように口をとがらせた。
「せっかく二人でいるのに他のこと考えないでください。」
「ごめんごめん、それで何て?」
「だから、もうチクワは入れないでおいてあげますって話です。」
「チクワ…?」
そうだ、そうだった!
全ての元凶はチクワだった!
「半助さんにこれ以上、愛でてくださいとかお願いすると……どうなるか分からないので…」
たまみがじぃっと私を見つめた。
「私から甘えることにしました。」
たまみは微笑みながら甘えるように指に指を絡めた。
「すき。」
甘えた声で私の腕に寄り添うたまみ。
…え。
もしかして愛でるって…そういう感じ?
可愛がって甘やかしてほしい、ということか?
……要するに…甘えたかったのだな………。
いや、それならそうと、最初から明確に言ってくれれば…てっきりもっとこう肉体的に愛でてという意味かと…。
「半助さん」
「ん?」
「私、周りに誰かいてもきっと気づかないので…今はダメだよとか教えてくださいね。」
「そりゃもちろん…」
片手におつかいの荷物を持ちながら、たまみと繋いだ手に力を込めて握り返した。
「…いや、私も…………状況をみるとか、得意なはずだったんだけどなぁ……。」
そんな私の呟きに、互いに何を思い返したのか目を見合わせて笑いあったのだった。