第110話 演技指導
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学芸会の季節がやってきた。
前回は何をするのかみんなに任せていたところ、カエルやら源氏物語やらとても楽しすぎる出来になってしまった。
私はとっても面白くて好きだったのだけれど、土井先生は安藤先生にバカにされたと嘆いていたので、今年は全部生徒に任せず少し学芸会の準備を手伝うことになった。
「それで、お前達は何をやりたいんだ?」
教室で土井先生がみんなに尋ねると、それぞれ口々にあれこれと話しだした。
発言は手をあげて一人ずつ…なんて注意することもなく、土井先生はそれを全て聞き取りカカカッと黒板に並べて書き出した。
「なるほど。お前達の希望はよくわかった。」
私には一言も聞き取れなかったけれど、黒板には色々な意見が書かれていた。
「まず、カエルの歌はもういい。もう十分だ。」
土井先生が苦々しくため息をつくと、意見を出した本人なのか乱太郎くんがテヘへと頭をかいた。
「あとは何かしらの物語で劇をするという意見が多いが…お前達『演技』するとはどういうことか分かっているか?」
土井先生がみんなの顔を眺めた。
「忍務で変装するようなときもそうだが、『演じる対象』ならどんな言動をとるかと気持ちを考えながら動くのが大事なんだぞ。」
「わかりました!じゃあカエルになりきるにはカエルの気持ちになって考えて…!」
「だから!カエルはもういいと言ってるだろう!」
しんべヱくんがカエルの気持ちを考えようとしたところで土井先生が突っ込みをいれた。
すると、横で見ていた山田先生が腕をくんでフムと頷いた。
「よし、では演技の実技指導をしようじゃないか。」
「演技の指導…ですか?」
土井先生が山田先生を振り返る。
その目は嫌な予感に若干揺れていた。
「演技のなんたるかが分かればおのずと学芸会でやりたい演目も決まってくるんじゃないか。」
「…そんなこと仰って、またみんなに女装させるおつもりなんじゃ…」
「だ、誰もそんなことは言っとらんだろう!」
「それならいいのですが…」
「よし、では土井先生にお手本を見せてもらいながら全員で芝居をしてみるか。」
「えぇっ!?私が見本!?」
「嫌なら私が伝子さんになってお手本を……」
「いっ、いえ!ぜひ私がやらせて頂きます…!」
こうして、学芸会の演目を決めるはずが一年は組全員で「役になりきるための演技指導」が始まった。
前回は何をするのかみんなに任せていたところ、カエルやら源氏物語やらとても楽しすぎる出来になってしまった。
私はとっても面白くて好きだったのだけれど、土井先生は安藤先生にバカにされたと嘆いていたので、今年は全部生徒に任せず少し学芸会の準備を手伝うことになった。
「それで、お前達は何をやりたいんだ?」
教室で土井先生がみんなに尋ねると、それぞれ口々にあれこれと話しだした。
発言は手をあげて一人ずつ…なんて注意することもなく、土井先生はそれを全て聞き取りカカカッと黒板に並べて書き出した。
「なるほど。お前達の希望はよくわかった。」
私には一言も聞き取れなかったけれど、黒板には色々な意見が書かれていた。
「まず、カエルの歌はもういい。もう十分だ。」
土井先生が苦々しくため息をつくと、意見を出した本人なのか乱太郎くんがテヘへと頭をかいた。
「あとは何かしらの物語で劇をするという意見が多いが…お前達『演技』するとはどういうことか分かっているか?」
土井先生がみんなの顔を眺めた。
「忍務で変装するようなときもそうだが、『演じる対象』ならどんな言動をとるかと気持ちを考えながら動くのが大事なんだぞ。」
「わかりました!じゃあカエルになりきるにはカエルの気持ちになって考えて…!」
「だから!カエルはもういいと言ってるだろう!」
しんべヱくんがカエルの気持ちを考えようとしたところで土井先生が突っ込みをいれた。
すると、横で見ていた山田先生が腕をくんでフムと頷いた。
「よし、では演技の実技指導をしようじゃないか。」
「演技の指導…ですか?」
土井先生が山田先生を振り返る。
その目は嫌な予感に若干揺れていた。
「演技のなんたるかが分かればおのずと学芸会でやりたい演目も決まってくるんじゃないか。」
「…そんなこと仰って、またみんなに女装させるおつもりなんじゃ…」
「だ、誰もそんなことは言っとらんだろう!」
「それならいいのですが…」
「よし、では土井先生にお手本を見せてもらいながら全員で芝居をしてみるか。」
「えぇっ!?私が見本!?」
「嫌なら私が伝子さんになってお手本を……」
「いっ、いえ!ぜひ私がやらせて頂きます…!」
こうして、学芸会の演目を決めるはずが一年は組全員で「役になりきるための演技指導」が始まった。