第107話 湿布
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(おまけ)
はぁー、僕はただ診察していただけなのになぁ。
あの土井先生の雰囲気。
というか無言の圧力。
目が笑っていませんでしたよ…。
気をつかってとりあえず倉庫に来たものの、どれくらいで医務室に戻ろうかと迷っていると、背後から新野先生の声がした。
「伊作くん、ここに居ましたか。」
「新野先生。あ、いま医務室は…」
「ええ、ちょうどいま医務室で土井先生に会いました。」
「そ、そうですか。いやぁ、何だか居づらくてここに来てしまいました。」
「そうだろうと思いました。…しかし土井先生にも困ったものですねぇ、あれじゃあ女医にしか見せないとか言い出しかねない。」
「あはは、そうですね。まぁあんな声を出されては、お気持ちも分からなくはありませんが…。」
「声?」
「あー、いえ!何でもありません!」
「?……まぁでも、そこまで想うことが出来る相手を見つけたというのは…幸せなことですね。」
そう言った新野先生は苦笑いしながらも優しい目をしていた。
その目に頷き返しながらふと考える。
そこまで想える相手に出会い、更に想い返してもらえるなど…本当に奇跡のようだ。
先程の彼女の柔らかい微笑みを思い出す。
あれは、土井先生のおかげなのかもしれない。
そして、自分もいつかそのような相手と巡り合うことがあるのだろうか。
「本当に、幸せなことですね…。」
包帯の在庫をぼんやりと眺めながら、しかし一体いつごろ医務室に戻るべきなのかと考えずにはいられなかった。
はぁー、僕はただ診察していただけなのになぁ。
あの土井先生の雰囲気。
というか無言の圧力。
目が笑っていませんでしたよ…。
気をつかってとりあえず倉庫に来たものの、どれくらいで医務室に戻ろうかと迷っていると、背後から新野先生の声がした。
「伊作くん、ここに居ましたか。」
「新野先生。あ、いま医務室は…」
「ええ、ちょうどいま医務室で土井先生に会いました。」
「そ、そうですか。いやぁ、何だか居づらくてここに来てしまいました。」
「そうだろうと思いました。…しかし土井先生にも困ったものですねぇ、あれじゃあ女医にしか見せないとか言い出しかねない。」
「あはは、そうですね。まぁあんな声を出されては、お気持ちも分からなくはありませんが…。」
「声?」
「あー、いえ!何でもありません!」
「?……まぁでも、そこまで想うことが出来る相手を見つけたというのは…幸せなことですね。」
そう言った新野先生は苦笑いしながらも優しい目をしていた。
その目に頷き返しながらふと考える。
そこまで想える相手に出会い、更に想い返してもらえるなど…本当に奇跡のようだ。
先程の彼女の柔らかい微笑みを思い出す。
あれは、土井先生のおかげなのかもしれない。
そして、自分もいつかそのような相手と巡り合うことがあるのだろうか。
「本当に、幸せなことですね…。」
包帯の在庫をぼんやりと眺めながら、しかし一体いつごろ医務室に戻るべきなのかと考えずにはいられなかった。