第46話 黄昏時
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黄昏甚兵衛というお殿様の前に通された。
南蛮風の少し変わった感じのお殿様だった。
下睫毛が長くて髭がくるんと巻いている…。
「そなた、名は何と申す。」
「…たまみです。」
じーっと顔を見られた。
なんだろう。
「そうか。…実は、夢でお告げがあってな。」
「お告げ?」
「とある巻物と、その巻物にゆかりのある娘を手に入れれば、城が栄えるというお告げだ。」
「!」
巻物にゆかりのある…その巻物とはさっき見たものだろうか。
「夢の中に出てきた、そのゆかりのある娘の顔がなぜかぼやけて思い出せず、探す方法もなくてな…手当たり次第に娘の顔を確認するために回りくどいことをした。…だがお主を見たときにピンときた。」
お殿様はスッと目を細めて私を見据えた。
「たまみ、お主あの巻物を知っているな?」
「…!」
咄嗟に嘘がつけなかった。
私の固くなった表情を見て、雑渡さんが頷いた。
「先程、巻物を見つめて手を伸ばそうとしておりました。」
「やはりそうか。…では、たまみよ。」
「………はい」
「そなたには、私の妻になってもらおう。」
「…えっ?」
ぽかんとしていると、お殿様がくすりと笑った。
「可愛い娘であればいいと思っていたが、想像以上でよかった。これからは、何不自由なく暮らせるようにしてやろう。」
「そ、そんなことは望んでいません…!申し訳ありませんが、私を帰らせてください…!」
「ならぬ。せっかく見つけたのだ。逃すわけがなかろう。」
有無を言わせぬ高圧的な冷たい目。
その目に、とんでもないところへ来てしまったのだと戦慄した。
これは、冗談事ではない…!
「これまで候補として念のため捕らえていた娘達を村に帰してやれ。」
「はっ。」
「私も帰ります!あなたの妻にはなりません…!」
「お主に拒否権はない。」
ぴしゃりと言いきられ、私は途方にくれた。
どうしよう…!
助けを求めて後ろに控えていた諸泉さんを見たけれど、彼は黙って俯いているだけだった。
「余計な邪魔が入らぬよう、明日婚礼の儀をあげる。少しゆっくり休むといい。さがっていいぞ。」
そう言うと、私は雑渡さんに連れられて部屋を出た。
明日!?
どうしよう…どうすれば…!?
土井先生…!
私は土井先生の顔を思い出し、涙がこぼれ落ちないようにぐっと歯を噛みしめた。
南蛮風の少し変わった感じのお殿様だった。
下睫毛が長くて髭がくるんと巻いている…。
「そなた、名は何と申す。」
「…たまみです。」
じーっと顔を見られた。
なんだろう。
「そうか。…実は、夢でお告げがあってな。」
「お告げ?」
「とある巻物と、その巻物にゆかりのある娘を手に入れれば、城が栄えるというお告げだ。」
「!」
巻物にゆかりのある…その巻物とはさっき見たものだろうか。
「夢の中に出てきた、そのゆかりのある娘の顔がなぜかぼやけて思い出せず、探す方法もなくてな…手当たり次第に娘の顔を確認するために回りくどいことをした。…だがお主を見たときにピンときた。」
お殿様はスッと目を細めて私を見据えた。
「たまみ、お主あの巻物を知っているな?」
「…!」
咄嗟に嘘がつけなかった。
私の固くなった表情を見て、雑渡さんが頷いた。
「先程、巻物を見つめて手を伸ばそうとしておりました。」
「やはりそうか。…では、たまみよ。」
「………はい」
「そなたには、私の妻になってもらおう。」
「…えっ?」
ぽかんとしていると、お殿様がくすりと笑った。
「可愛い娘であればいいと思っていたが、想像以上でよかった。これからは、何不自由なく暮らせるようにしてやろう。」
「そ、そんなことは望んでいません…!申し訳ありませんが、私を帰らせてください…!」
「ならぬ。せっかく見つけたのだ。逃すわけがなかろう。」
有無を言わせぬ高圧的な冷たい目。
その目に、とんでもないところへ来てしまったのだと戦慄した。
これは、冗談事ではない…!
「これまで候補として念のため捕らえていた娘達を村に帰してやれ。」
「はっ。」
「私も帰ります!あなたの妻にはなりません…!」
「お主に拒否権はない。」
ぴしゃりと言いきられ、私は途方にくれた。
どうしよう…!
助けを求めて後ろに控えていた諸泉さんを見たけれど、彼は黙って俯いているだけだった。
「余計な邪魔が入らぬよう、明日婚礼の儀をあげる。少しゆっくり休むといい。さがっていいぞ。」
そう言うと、私は雑渡さんに連れられて部屋を出た。
明日!?
どうしよう…どうすれば…!?
土井先生…!
私は土井先生の顔を思い出し、涙がこぼれ落ちないようにぐっと歯を噛みしめた。