第91話 密書
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実技の授業が終わり裏山から帰ってくると、門の近くで小松田くんと学園長、ヘムヘムが何やら騒いでいる声がした。
また何かあったのだろうか。
嫌な予感しかせず、山田先生と目を見合わせた。
生徒達を先に門の中に入れ、最後に自分が門をくぐる。
「あっ、土井先生っ!!」
小松田くんが半泣きになりながら駆け寄ってくる。
「すみません、すみませんっ!!僕、こんなことになるなんて…!!!」
「な、何だ何だ、落ち着きなさい小松田くんっ!」
泣きながらすがりついてきた小松田くんを引き離し、学園長先生に目を向けた。
「一体、何があったのですか?」
「うむ、それがじゃな…。」
学園長先生とヘムヘムが心配そうな顔で言い淀んだ。
…まさか。
いや、そんなまさか。
「たまみちゃんが」
ドクン
「さらわれたようじゃ。」
!!!
体が固まった。
鼓動が早くなり、呼吸が浅くなる。
今朝の夢の感触がザッと甦った。
「すみません、僕、一緒に出たんですけど、忘れた手紙を取りに学園まで走って…すぐに戻ったんですけど、そしたらもう居なくなっていて…その場にわらじが片方落ちていて…!」
「…たまみさんを、一人残して帰ったのか?」
無意識に声が低く冷たくなっていた。
詰問するような私の言葉に小松田くんがびくりとたじろいだ。
「は、はい、学園まで一緒に戻るには距離があると思ったので…」
「彼女がタソガレドキに狙われていることは君も知ってるだろう!!何故一人残すようなことを…!!」
怒りのままに小松田くんの腕を掴むと、山田先生に肩を叩かれた。
「よせ、半助。」
「山田先生、しかし…ッ!」
「過ぎたことより、彼女の行方を探す方が先決だ。」
「ッ、……はい、そう…ですね。」
山田先生の冷静な目に、ぐっと気持ちを抑え込んだ。
ふと気がつくと、1年は組の生徒達が心配そうにこちらを見ていた。
唇を噛みしめ、小松田くんを掴む手を離す。
「すまない、感情的になってしまった…。そのときの状況を詳しく教えてくれ。」
山田先生が生徒を自室へ帰るよう促すと、小松田くんは頷いて事の一部始終を話し出した。
また何かあったのだろうか。
嫌な予感しかせず、山田先生と目を見合わせた。
生徒達を先に門の中に入れ、最後に自分が門をくぐる。
「あっ、土井先生っ!!」
小松田くんが半泣きになりながら駆け寄ってくる。
「すみません、すみませんっ!!僕、こんなことになるなんて…!!!」
「な、何だ何だ、落ち着きなさい小松田くんっ!」
泣きながらすがりついてきた小松田くんを引き離し、学園長先生に目を向けた。
「一体、何があったのですか?」
「うむ、それがじゃな…。」
学園長先生とヘムヘムが心配そうな顔で言い淀んだ。
…まさか。
いや、そんなまさか。
「たまみちゃんが」
ドクン
「さらわれたようじゃ。」
!!!
体が固まった。
鼓動が早くなり、呼吸が浅くなる。
今朝の夢の感触がザッと甦った。
「すみません、僕、一緒に出たんですけど、忘れた手紙を取りに学園まで走って…すぐに戻ったんですけど、そしたらもう居なくなっていて…その場にわらじが片方落ちていて…!」
「…たまみさんを、一人残して帰ったのか?」
無意識に声が低く冷たくなっていた。
詰問するような私の言葉に小松田くんがびくりとたじろいだ。
「は、はい、学園まで一緒に戻るには距離があると思ったので…」
「彼女がタソガレドキに狙われていることは君も知ってるだろう!!何故一人残すようなことを…!!」
怒りのままに小松田くんの腕を掴むと、山田先生に肩を叩かれた。
「よせ、半助。」
「山田先生、しかし…ッ!」
「過ぎたことより、彼女の行方を探す方が先決だ。」
「ッ、……はい、そう…ですね。」
山田先生の冷静な目に、ぐっと気持ちを抑え込んだ。
ふと気がつくと、1年は組の生徒達が心配そうにこちらを見ていた。
唇を噛みしめ、小松田くんを掴む手を離す。
「すまない、感情的になってしまった…。そのときの状況を詳しく教えてくれ。」
山田先生が生徒を自室へ帰るよう促すと、小松田くんは頷いて事の一部始終を話し出した。