第90話 贈り物
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(おまけ)
半助さんときりちゃんと一緒に隣のおばちゃんに誕生日プレゼントを渡しに行った。
とても喜んでもらえたようで本当によかった。
家事をする主婦にとって手荒れは避けられないもんね。
薬ってほんと素晴らしい。
「あ、たまみさん!」
学園の廊下を歩いていると、突然名前を呼ばれた。
振り返ると、利吉さんがこちらに手を振っている。
「母の誕生日プレゼントを選ぶのを手伝ってくれたと聞きました、ありがとうございます。」
「いいえ、伝子さんとお買い物するのとても楽しかったです。」
「…伝子さんと?」
「はい、女装した方が女心が分かるんじゃないかと思ったらしくて。」
「そ、そうですか…それはそれは…大変なご迷惑を……。」
「とんでもない、女友達とお買い物してるような感じで楽しかったです。それで、プレゼントは喜んでもらえましたか?山田先生に聞いても言葉を濁して教えてくれなくて。」
すると利吉さんは少し迷ってから話し出した。
「それがですね…。」
「もしかして、お気に召さなかったですか…?」
利吉さんの難しい表情に不安になって、おそるおそる聞いてみる。
「いえ、逆です。気に入りすぎて…センスが良すぎて、父が他の女性…浮気相手とこれを選んだのではないかと疑われまして。」
「ええっ!!?」
「家に帰らないのはやはり浮気か…とひと悶着ありまして。」
「す、すみませんっ…!」
なんということ…そんな展開になってしまうなんて。
「たまみさんは何も謝ることありません。むしろ、巻き込んでしまってすみません。」
「それで、奧さんの誤解はとけましたか?」
「はい。…しかし焦った父が、土井先生の彼女に手伝ってもらったと話してしまい…。母が、今度は土井先生の彼女を見たいと言い出しまして…。」
「え」
「そのうち突然やって来るかもしれませんので、その時はすみません…。」
「前に一度お会いしませんでしたっけ?」
トランプ勝負の後、中々家に帰らない山田先生を奧さんに会わせるため半助さんが機転をきかせたとき。
私はすぐに退席したがチラリと奧さんをお見かけした記憶がある。
「あのときはたまみさんが土井先生の彼女と思っていなかったうえにすぐ離席されたからと。そういうわけで…万が一のときはよろしくお願いします。」
よろしくって言われても…!
「…女の人に物を贈るって難しいですね。」
私が腕を組んでそう言うと、利吉さんに「あなたも女性でしょう。」と苦笑された。
「私はわりと単純なので。」
「知ってます。」
「え?ちょっ、それどういう意味ですか!」
「ははは、たまみさんはからかいがいがありますね。はい、巷で人気のお饅頭です。たまたま見つけたのでよかったらどうぞ。」
「…利吉さんは贈り物が上手ですね。」
「好きな人の喜ぶ顔が見たいだけですよ。」
さらりと笑顔でそんなことを言うものだから、返答に困る。
そんな私に構わず背中をぽんと叩く利吉さん。
「お茶、いれて頂けますか?私も食べてみたいので一緒に食べましょう。」
「りきちくん。たまみを餌付けしないでくれ。」
どこからともなく黒いオーラを纏った半助さんがやって来た。
あ、怒ってる…。
「餌付けだなんて。父がお世話になったようですしお土産を持ってきただけですよ。」
「それを餌付けというんだ。背中に触るんじゃない。」
睨み合う二人。
私は二人をなだめながら、今度から贈り物は無難な食べ物にしようと思ったのだった。
半助さんときりちゃんと一緒に隣のおばちゃんに誕生日プレゼントを渡しに行った。
とても喜んでもらえたようで本当によかった。
家事をする主婦にとって手荒れは避けられないもんね。
薬ってほんと素晴らしい。
「あ、たまみさん!」
学園の廊下を歩いていると、突然名前を呼ばれた。
振り返ると、利吉さんがこちらに手を振っている。
「母の誕生日プレゼントを選ぶのを手伝ってくれたと聞きました、ありがとうございます。」
「いいえ、伝子さんとお買い物するのとても楽しかったです。」
「…伝子さんと?」
「はい、女装した方が女心が分かるんじゃないかと思ったらしくて。」
「そ、そうですか…それはそれは…大変なご迷惑を……。」
「とんでもない、女友達とお買い物してるような感じで楽しかったです。それで、プレゼントは喜んでもらえましたか?山田先生に聞いても言葉を濁して教えてくれなくて。」
すると利吉さんは少し迷ってから話し出した。
「それがですね…。」
「もしかして、お気に召さなかったですか…?」
利吉さんの難しい表情に不安になって、おそるおそる聞いてみる。
「いえ、逆です。気に入りすぎて…センスが良すぎて、父が他の女性…浮気相手とこれを選んだのではないかと疑われまして。」
「ええっ!!?」
「家に帰らないのはやはり浮気か…とひと悶着ありまして。」
「す、すみませんっ…!」
なんということ…そんな展開になってしまうなんて。
「たまみさんは何も謝ることありません。むしろ、巻き込んでしまってすみません。」
「それで、奧さんの誤解はとけましたか?」
「はい。…しかし焦った父が、土井先生の彼女に手伝ってもらったと話してしまい…。母が、今度は土井先生の彼女を見たいと言い出しまして…。」
「え」
「そのうち突然やって来るかもしれませんので、その時はすみません…。」
「前に一度お会いしませんでしたっけ?」
トランプ勝負の後、中々家に帰らない山田先生を奧さんに会わせるため半助さんが機転をきかせたとき。
私はすぐに退席したがチラリと奧さんをお見かけした記憶がある。
「あのときはたまみさんが土井先生の彼女と思っていなかったうえにすぐ離席されたからと。そういうわけで…万が一のときはよろしくお願いします。」
よろしくって言われても…!
「…女の人に物を贈るって難しいですね。」
私が腕を組んでそう言うと、利吉さんに「あなたも女性でしょう。」と苦笑された。
「私はわりと単純なので。」
「知ってます。」
「え?ちょっ、それどういう意味ですか!」
「ははは、たまみさんはからかいがいがありますね。はい、巷で人気のお饅頭です。たまたま見つけたのでよかったらどうぞ。」
「…利吉さんは贈り物が上手ですね。」
「好きな人の喜ぶ顔が見たいだけですよ。」
さらりと笑顔でそんなことを言うものだから、返答に困る。
そんな私に構わず背中をぽんと叩く利吉さん。
「お茶、いれて頂けますか?私も食べてみたいので一緒に食べましょう。」
「りきちくん。たまみを餌付けしないでくれ。」
どこからともなく黒いオーラを纏った半助さんがやって来た。
あ、怒ってる…。
「餌付けだなんて。父がお世話になったようですしお土産を持ってきただけですよ。」
「それを餌付けというんだ。背中に触るんじゃない。」
睨み合う二人。
私は二人をなだめながら、今度から贈り物は無難な食べ物にしようと思ったのだった。