第87話 並木道
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(おまけ)
数日後。
私は裏裏山の頂上までひとっ走りして、一年は組の生徒達が実技の授業でここまでたどり着くのを待っていた。
「こんにちは、土井先生。」
「魔界之先生!」
声のする方を見ると、ドクタケ忍者の魔界之先生がにこやかに立っていた。
「こんなところで会うなんて偶然ですね。授業ですか?」
「ええ、まぁそんなところです。ところで土井先生、おめでとうございます。」
「何がですか?」
「風の噂に聞きましたよ。忍術学園の学園長先生の隠し子が土井先生の補佐になったんですって?」
「隠し子…?」
「他に頼るあてがない美少女。公私ともに優しく接して自分のものにしちゃったって。」
「はぁ!?」
「いや~さすが土井先生。次期学園長ですか?」
「ちょっ、待ってください!それは事実と全然違う…!」
「おや、そうなんですか?色んな目撃証言もあったりするのですが。」
「…っ。彼女は学園長の遠い親戚ですが隠し子じゃありませんし、私が学園長先生の後を継ぐなんて話もありません。」
「ほー。では、補佐の女の子を自分のものに…ってところは?」
「…それは…」
「ほら、首のところにキスマークなんかつけちゃって。」
「!?」
キスマーク!?
い、いつの間に…気づかなかった!
慌てて手で首を隠すと、魔界之先生がクスクスと笑った。
「冗談ですよ。」
「!!」
しまった。
ひっかけられた…!
「たまみさんっていうのでしょう?生徒達もお二人の仲を噂してましたよ。」
「……一応、公にはしてないので…ここだけの話にしといてください。」
「なるほどなるほど。まぁ職場恋愛は色々ややこしいですからね。」
「あはは、すみません…。」
「で、予定日はいつなんですか?」
「え…いや、そんな話はまだ…。」
結婚の予定など、はっきりと求婚したわけでもないのに…。
「何か入り用のものがあるなら通販で調達しますからね。あ、とりあえず、おしめとか安いの見つけたら買っておきましょうか?」
「おしめ?」
随分と気がはや…
「いや~しかしあの土井先生ができちゃった婚とは!ほんとビックリしましたよー。」
「なっ!?」
予定日って、出産予定日のことかー!?
「ち、違います!子どもはまだ…」
言いかけてふと止まった。
え、違うよな。
うん、違うはずだ。
私がまだ知らないだけで実はなんて…いやいや違うはずだ、うん。
「あれ、そうなんですか?何だか情報が錯綜してますね。」
「錯綜というか全然違うんですけど!噂に尾ひれがつきすぎてますっ!!」
とか言いながら、心中では少し不安になる自分がいた。
…帰ったら、たまみに確認してみよう。
「いや~北石くんに偶然会ったという仲間から聞いたんですけどねぇ。」
「北石くん…っ!!」
私は大きなため息をついてその場にしゃがみこんだ。
彼女なら喋ってしまいそうだなぁとは思っていたが、こんなに尾ひれがついて広まるとは…!
「魔界之先生、しばらくはこの噂、勘違いだったってことにしといて頂けませんか?」
「うーん、土井先生の頼みなら仕方ないですねぇ。では仲間達には噂は勘違いだったと伝えておきましょう。」
私は「すみません」と苦笑しながら、一体どこまでそんな話が広まっているのだろうかと胃が痛む心持ちだった…。
数日後。
私は裏裏山の頂上までひとっ走りして、一年は組の生徒達が実技の授業でここまでたどり着くのを待っていた。
「こんにちは、土井先生。」
「魔界之先生!」
声のする方を見ると、ドクタケ忍者の魔界之先生がにこやかに立っていた。
「こんなところで会うなんて偶然ですね。授業ですか?」
「ええ、まぁそんなところです。ところで土井先生、おめでとうございます。」
「何がですか?」
「風の噂に聞きましたよ。忍術学園の学園長先生の隠し子が土井先生の補佐になったんですって?」
「隠し子…?」
「他に頼るあてがない美少女。公私ともに優しく接して自分のものにしちゃったって。」
「はぁ!?」
「いや~さすが土井先生。次期学園長ですか?」
「ちょっ、待ってください!それは事実と全然違う…!」
「おや、そうなんですか?色んな目撃証言もあったりするのですが。」
「…っ。彼女は学園長の遠い親戚ですが隠し子じゃありませんし、私が学園長先生の後を継ぐなんて話もありません。」
「ほー。では、補佐の女の子を自分のものに…ってところは?」
「…それは…」
「ほら、首のところにキスマークなんかつけちゃって。」
「!?」
キスマーク!?
い、いつの間に…気づかなかった!
慌てて手で首を隠すと、魔界之先生がクスクスと笑った。
「冗談ですよ。」
「!!」
しまった。
ひっかけられた…!
「たまみさんっていうのでしょう?生徒達もお二人の仲を噂してましたよ。」
「……一応、公にはしてないので…ここだけの話にしといてください。」
「なるほどなるほど。まぁ職場恋愛は色々ややこしいですからね。」
「あはは、すみません…。」
「で、予定日はいつなんですか?」
「え…いや、そんな話はまだ…。」
結婚の予定など、はっきりと求婚したわけでもないのに…。
「何か入り用のものがあるなら通販で調達しますからね。あ、とりあえず、おしめとか安いの見つけたら買っておきましょうか?」
「おしめ?」
随分と気がはや…
「いや~しかしあの土井先生ができちゃった婚とは!ほんとビックリしましたよー。」
「なっ!?」
予定日って、出産予定日のことかー!?
「ち、違います!子どもはまだ…」
言いかけてふと止まった。
え、違うよな。
うん、違うはずだ。
私がまだ知らないだけで実はなんて…いやいや違うはずだ、うん。
「あれ、そうなんですか?何だか情報が錯綜してますね。」
「錯綜というか全然違うんですけど!噂に尾ひれがつきすぎてますっ!!」
とか言いながら、心中では少し不安になる自分がいた。
…帰ったら、たまみに確認してみよう。
「いや~北石くんに偶然会ったという仲間から聞いたんですけどねぇ。」
「北石くん…っ!!」
私は大きなため息をついてその場にしゃがみこんだ。
彼女なら喋ってしまいそうだなぁとは思っていたが、こんなに尾ひれがついて広まるとは…!
「魔界之先生、しばらくはこの噂、勘違いだったってことにしといて頂けませんか?」
「うーん、土井先生の頼みなら仕方ないですねぇ。では仲間達には噂は勘違いだったと伝えておきましょう。」
私は「すみません」と苦笑しながら、一体どこまでそんな話が広まっているのだろうかと胃が痛む心持ちだった…。