第85話 隠し事
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なんということでしょう。
1月にお餅やら色々と調子にのって食べていたらどうやら太ってしまったみたいで…。
お腹が前より出てきてしまった。
半助さんは何も言わないけれど、もしかして太ったなぁとか実は気づかれているかも。
私は土井先生に内緒でダイエットを始めることにした。
まずはやっぱり運動から。
みんなに見つからないようにこっそり学園の裏側を走ってみる。
「…い、息が…!!」
すぐに息切れがして、自分が運動不足であることをひどく痛感した。
息を整えながら柔軟体操もしてみたり。
…うーん、私ってばホント運動不足。
そんな反省をしていると、遠くにくノ一教室の授業が見えた。
二人一組で組み手のようなことをしている。
あれは…護身術?
山本シナ先生がみんなに指導している。
その風景に、自分も何度か男の人に腕を捕まれたり恐い思いをしたことを思い出した。
どうせ体を動かすのなら、ああいう実益を兼ねたものもいいな…。
ゆきちゃん達にあとで護身術のやり方を聞いてみよう。
…あ、でもダイエットしていることが広まると恥ずかしいなぁ…。
忍術学園教師の補佐なのに、心身ともに弛んでいるぞ!とか言われたら土井先生にまで風評が…。
私はあとで図書館で調べてみることにした。
翌日。
図書館から借りてきた護身術の本を見ながら、仮想敵を想像して自分なりに動いてみる。
目を閉じて、相手の動きを思い浮かべて…。
「…ここで、手首を捕まれて…」
「何をしているんですか?」
「わぁっ!?」
急に背後から声をかけられ、ビックリしてひっくり返りそうになった。
「り、利吉さん!急に声をかけないでください!」
「あはは、すみません。父上の洗濯物を届けにきたらたまみさんを見かけたもので。踊りの練習ですか?」
利吉さんが爽やかな笑顔で、悪気なくそんなことを言う。
「踊りじゃないのですが……ちょっと色々ありまして…。」
私が言い淀むと、利吉さんの目が置いてあった本に向けられた。
「護身術、ですか。」
「……はい。」
「一人で練習を?」
「…えー、はい、まぁ…その、覚えておいて損はないかなぁと。」
「………誰かに襲われたのですか?」
「あー、いえ、そういう訳ではなくて…。」
「土井先生はこのことを?」
「いえ、内緒でやってるんです。言わないでくださいね。」
とりあえずその場をごまかそうと、私は曖昧に笑って言葉を濁した。
利吉さんは微かに目を鋭くして何かを考えているようだった。
どうしようかと考えていると、彼はパタンと本を閉じて私を見据えた。
「こういうのは本より実践形式の方が身につきます。よければ教えて差し上げましょうか。」
「えっ!?」
フリーの売れっ子忍者である利吉さんから直々に護身術を?!
それは身に余る有り難い話だけど。
何だか妙な話になってきた。
目的はあくまでダイエットで護身術はついでだったんだけど…。
でもダイエットしていることはできれば知られたくない…。
戸惑っていると、利吉さんが憂い顔でじっと見つめてきた。
「一人でこんな練習をしているなんて、タソガレドキにさらわれたりしたのがやはり恐かったのですね…。」
「えっ」
「土井先生に心配をかけまいと、一人で本を読んで練習していたのでしょう?」
利吉さんが心配そうに私を見つめる。
いや、そんな深刻なあれじゃなくてダイエットを…!
「実践で役立つところまでいくのは中々難しいと思いますが…。たまみさんがこれで少しは気持ちが安心するのでしたら。私でよければお手伝いしますよ。」
「え、えぇ〜っと…!」
利吉さん、優しく心配してくれてるのにごめんなさい…実は単なるダイエットです…!
でもそれを言うのは恥ずかしい…!!
「やー、でも、利吉さんもお忙しいでょうし…」
「ちょうどこれから数日は軽い仕事が続くんです。忍術学園に立ち寄る時間くらいならありますよ。」
「お疲れなのに私なんかのために時間をさいてもらうのは…。」
「いい気分転換になります。」
爽やかな笑顔。
結局、うまく隠しつつ遠慮する言葉が見つからなくて…。
申し訳ないと思いつつ、数日間だけ、利吉さんに護身術を教えて貰うことになってしまった。
1月にお餅やら色々と調子にのって食べていたらどうやら太ってしまったみたいで…。
お腹が前より出てきてしまった。
半助さんは何も言わないけれど、もしかして太ったなぁとか実は気づかれているかも。
私は土井先生に内緒でダイエットを始めることにした。
まずはやっぱり運動から。
みんなに見つからないようにこっそり学園の裏側を走ってみる。
「…い、息が…!!」
すぐに息切れがして、自分が運動不足であることをひどく痛感した。
息を整えながら柔軟体操もしてみたり。
…うーん、私ってばホント運動不足。
そんな反省をしていると、遠くにくノ一教室の授業が見えた。
二人一組で組み手のようなことをしている。
あれは…護身術?
山本シナ先生がみんなに指導している。
その風景に、自分も何度か男の人に腕を捕まれたり恐い思いをしたことを思い出した。
どうせ体を動かすのなら、ああいう実益を兼ねたものもいいな…。
ゆきちゃん達にあとで護身術のやり方を聞いてみよう。
…あ、でもダイエットしていることが広まると恥ずかしいなぁ…。
忍術学園教師の補佐なのに、心身ともに弛んでいるぞ!とか言われたら土井先生にまで風評が…。
私はあとで図書館で調べてみることにした。
翌日。
図書館から借りてきた護身術の本を見ながら、仮想敵を想像して自分なりに動いてみる。
目を閉じて、相手の動きを思い浮かべて…。
「…ここで、手首を捕まれて…」
「何をしているんですか?」
「わぁっ!?」
急に背後から声をかけられ、ビックリしてひっくり返りそうになった。
「り、利吉さん!急に声をかけないでください!」
「あはは、すみません。父上の洗濯物を届けにきたらたまみさんを見かけたもので。踊りの練習ですか?」
利吉さんが爽やかな笑顔で、悪気なくそんなことを言う。
「踊りじゃないのですが……ちょっと色々ありまして…。」
私が言い淀むと、利吉さんの目が置いてあった本に向けられた。
「護身術、ですか。」
「……はい。」
「一人で練習を?」
「…えー、はい、まぁ…その、覚えておいて損はないかなぁと。」
「………誰かに襲われたのですか?」
「あー、いえ、そういう訳ではなくて…。」
「土井先生はこのことを?」
「いえ、内緒でやってるんです。言わないでくださいね。」
とりあえずその場をごまかそうと、私は曖昧に笑って言葉を濁した。
利吉さんは微かに目を鋭くして何かを考えているようだった。
どうしようかと考えていると、彼はパタンと本を閉じて私を見据えた。
「こういうのは本より実践形式の方が身につきます。よければ教えて差し上げましょうか。」
「えっ!?」
フリーの売れっ子忍者である利吉さんから直々に護身術を?!
それは身に余る有り難い話だけど。
何だか妙な話になってきた。
目的はあくまでダイエットで護身術はついでだったんだけど…。
でもダイエットしていることはできれば知られたくない…。
戸惑っていると、利吉さんが憂い顔でじっと見つめてきた。
「一人でこんな練習をしているなんて、タソガレドキにさらわれたりしたのがやはり恐かったのですね…。」
「えっ」
「土井先生に心配をかけまいと、一人で本を読んで練習していたのでしょう?」
利吉さんが心配そうに私を見つめる。
いや、そんな深刻なあれじゃなくてダイエットを…!
「実践で役立つところまでいくのは中々難しいと思いますが…。たまみさんがこれで少しは気持ちが安心するのでしたら。私でよければお手伝いしますよ。」
「え、えぇ〜っと…!」
利吉さん、優しく心配してくれてるのにごめんなさい…実は単なるダイエットです…!
でもそれを言うのは恥ずかしい…!!
「やー、でも、利吉さんもお忙しいでょうし…」
「ちょうどこれから数日は軽い仕事が続くんです。忍術学園に立ち寄る時間くらいならありますよ。」
「お疲れなのに私なんかのために時間をさいてもらうのは…。」
「いい気分転換になります。」
爽やかな笑顔。
結局、うまく隠しつつ遠慮する言葉が見つからなくて…。
申し訳ないと思いつつ、数日間だけ、利吉さんに護身術を教えて貰うことになってしまった。