第44話 祝と布告
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
内職のアルバイトをしながら俺はぼんやり考えていた。
土井先生とたまみさんの雰囲気が変わった気がする。
は組のみんなは何も気づいてないみたいだけど。
今までは何かあればすぐ照れたりしていた二人だけど、それが少なくなって…なんていうか自然な感じになった。
授業中も、目で合図するだけで動いているときがある。
は組のみんなは二人をくっつけようとわざわざ休日に団子屋で張り込みまでしていたけど、俺はもうそんな必要はないんじゃないかと思っていた。
ただ、確信があるわけじゃないからそれは誰にも言わなかった。
団子屋で見たたまみさんはいつもより綺麗だった。
そして、結った髪にクローバーをさしていた。
なんで花じゃなくて葉の方を?
そう思ってよく見ると四つ葉だった。
珍しい。
それはまだ綺麗な、摘み取ってからあまり時間が経ってないものだった。
俺は何となく、きっと土井先生がさしたんだなと思った。
その後、たくさんイナゴが捕れて俺が目を小銭にしていたとき。
小さなイナゴも見逃さない俺の目は、土井先生とたまみさんが後ろ手にこっそり手を繋いでいるのを一瞬見つけた。
…決まりだな。
俺はにやりと笑った。
数日後。
図書委員会の仕事で貸出期限切れの本を回収して回っているとき、たまみさんの借りた本も期限が近かった。
職員室にいるたまみさんに声をかけると、今手が離せないから自室に置いている本を持っていってくれないかと言われた。
俺はたまみさんの部屋に入って机の上にある重たい本を手に取った。
持ち上げると、その下からはらりと懐紙が落ちた。
机の上に戻そうと手に取ってみると、懐紙の中にクローバーが挟まっているのが透けて見える。
これは…。
この前、髪にさしていた四つ葉のクローバーだ。
この本を重しにして押し花にしようとしていたんだ。
俺は懐紙をそっと元に戻して部屋を出た。
「たまみさん、本返しておきましたよ。」
職員室のたまみさんに報告をしておく。
部屋中、まだ墨の乾いていないプリントだらけだった。
「あ、ごめんね!ありがとう!」
「それで、本の下に挟んでたやつ…」
たまみさんがハッとした顔をしてこちらを見た。
「四つ葉って珍しいですね。」
「そ、そうでしょ。せっかくだから押し花にしとこうと思って。」
まだ何も聞いてないのに、みるみるたまみさんが赤くなっていく。
「…何で赤くなってるんですか?」
「や、あのー!違うのよ、ほら、その…!」
しどろもどろになるたまみさんが面白くて。
もう分かってるんだけどわざと聞いてみようかなと思ったとき。
「どうしたんだ?」
土井先生が部屋に入ってきた。
たまみさんの様子を見るなり怪訝そうな顔をする。
「土井先生、四つ葉のクローバーなんかよく見つけましたね?」
俺がそう言うと、土井先生はたまみさんの方を見た。
たまみさんが慌てて首を振る。
「…何のことだ?」
「あれ、土井先生がたまみさんにあげたんでしょ?」
土井先生はちょっと言葉につまってたまみさんをチラリと見た後、俺に目線を合わせて膝をついた。
「……あのな、きり丸…お前にだけは話しておくが、実はたまみさんと…」
「分かってますって!ご祝儀はたくさん貰いましょうね!」
「ち、違う!そうじゃなくて!」
「え、違うんですか?」
「飛びすぎだ!そうじゃなくて…、その、あれだ、なんていうか…、」
何を照れているのかゴニョゴニョと言い出した土井先生。
その様子に何だかこっちまで気恥ずかしくなってきて俺は先に言った。
「あー、もう分かりました、大丈夫です!心配しなくても誰にも言いませんから。」
俺はひょいと廊下に出て笑った。
「土井先生、たまみさん…よかったですね!」
ニシシと笑ってみせると、二人は恥ずかしそうに照れて笑った。
土井先生とたまみさんの雰囲気が変わった気がする。
は組のみんなは何も気づいてないみたいだけど。
今までは何かあればすぐ照れたりしていた二人だけど、それが少なくなって…なんていうか自然な感じになった。
授業中も、目で合図するだけで動いているときがある。
は組のみんなは二人をくっつけようとわざわざ休日に団子屋で張り込みまでしていたけど、俺はもうそんな必要はないんじゃないかと思っていた。
ただ、確信があるわけじゃないからそれは誰にも言わなかった。
団子屋で見たたまみさんはいつもより綺麗だった。
そして、結った髪にクローバーをさしていた。
なんで花じゃなくて葉の方を?
そう思ってよく見ると四つ葉だった。
珍しい。
それはまだ綺麗な、摘み取ってからあまり時間が経ってないものだった。
俺は何となく、きっと土井先生がさしたんだなと思った。
その後、たくさんイナゴが捕れて俺が目を小銭にしていたとき。
小さなイナゴも見逃さない俺の目は、土井先生とたまみさんが後ろ手にこっそり手を繋いでいるのを一瞬見つけた。
…決まりだな。
俺はにやりと笑った。
数日後。
図書委員会の仕事で貸出期限切れの本を回収して回っているとき、たまみさんの借りた本も期限が近かった。
職員室にいるたまみさんに声をかけると、今手が離せないから自室に置いている本を持っていってくれないかと言われた。
俺はたまみさんの部屋に入って机の上にある重たい本を手に取った。
持ち上げると、その下からはらりと懐紙が落ちた。
机の上に戻そうと手に取ってみると、懐紙の中にクローバーが挟まっているのが透けて見える。
これは…。
この前、髪にさしていた四つ葉のクローバーだ。
この本を重しにして押し花にしようとしていたんだ。
俺は懐紙をそっと元に戻して部屋を出た。
「たまみさん、本返しておきましたよ。」
職員室のたまみさんに報告をしておく。
部屋中、まだ墨の乾いていないプリントだらけだった。
「あ、ごめんね!ありがとう!」
「それで、本の下に挟んでたやつ…」
たまみさんがハッとした顔をしてこちらを見た。
「四つ葉って珍しいですね。」
「そ、そうでしょ。せっかくだから押し花にしとこうと思って。」
まだ何も聞いてないのに、みるみるたまみさんが赤くなっていく。
「…何で赤くなってるんですか?」
「や、あのー!違うのよ、ほら、その…!」
しどろもどろになるたまみさんが面白くて。
もう分かってるんだけどわざと聞いてみようかなと思ったとき。
「どうしたんだ?」
土井先生が部屋に入ってきた。
たまみさんの様子を見るなり怪訝そうな顔をする。
「土井先生、四つ葉のクローバーなんかよく見つけましたね?」
俺がそう言うと、土井先生はたまみさんの方を見た。
たまみさんが慌てて首を振る。
「…何のことだ?」
「あれ、土井先生がたまみさんにあげたんでしょ?」
土井先生はちょっと言葉につまってたまみさんをチラリと見た後、俺に目線を合わせて膝をついた。
「……あのな、きり丸…お前にだけは話しておくが、実はたまみさんと…」
「分かってますって!ご祝儀はたくさん貰いましょうね!」
「ち、違う!そうじゃなくて!」
「え、違うんですか?」
「飛びすぎだ!そうじゃなくて…、その、あれだ、なんていうか…、」
何を照れているのかゴニョゴニョと言い出した土井先生。
その様子に何だかこっちまで気恥ずかしくなってきて俺は先に言った。
「あー、もう分かりました、大丈夫です!心配しなくても誰にも言いませんから。」
俺はひょいと廊下に出て笑った。
「土井先生、たまみさん…よかったですね!」
ニシシと笑ってみせると、二人は恥ずかしそうに照れて笑った。