第76話 この手で守りたい
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「ほらお前達ー!砂が多い場所では爪先で砂を蹴って走るんだ!もっとスピード上げて走りなさい!」
「うぅー…これなら普通の補習の方が楽だった…!」
結局、補習は浜辺でマラソンをすることになった。
先頭を山田先生が軽々と走り、私が最後尾でしんべヱ達のフォローをする。
生徒達は皆、砂に足をとられバテバテになりながら走っていた。
遠くの浜では兵庫水軍が船の整備やら仕事をしていて、何人かは午後からのバーベキューの準備をしてくれていた。
そして、そのなかにはたまみの姿もあり…。
遠くて会話は聞こえないが、何やら楽しそうに談笑している。
…気になる。
一体何を話しているのか…。
「わぁっ!」
「どわぁっ!?」
しんべヱが砂に足を取られて躓き、余所見をしていた私がしんべヱに足をひっかけて転んだ。
「すまん、大丈夫か?」
「はい~。」
砂をはらって立たせてやると、しんべヱが「でももう走れない~」としゃがみこんだ。
山田先生がこちらを見てやれやれといった顔をする。
「うーむ、しょうがない。ではあの松の木まで走ったらマラソンは終わりとしよう。」
皆の表情がほっと安心したのが分かる。
しかし、山田先生がマラソン「は」と言ったことに誰も気づいていない。
全員が走り終わると、続けて山田先生が言った。
「では準備運動もできたところで、今から寒中水泳訓練を始める!」
「「「「「えーっ!!!」」」」」」
やっぱり…。
海で補習と話したときに山田先生がニヤリとしていたから、もしやこうなるのではと予想していたが…。
そして、生徒が泳ぐということは私も入らなければいけないということで…。
「忍者たるもの季節に関係なく水に潜らねばならないときもある。まだ冬ではないし寒中水泳というほど寒くはないが、冷たい水のなかで泳ぐのがどういうことか、心してとりかかりなさい!」
山田先生がそう言うと、生徒達は海水に入る前から既に震え上がっていた。
まぁまだそこまで寒くはないだろうから何とかなるとは思うが…。
「泳げない者はあそこで兵庫水軍の方に泳ぎを教えてもらいなさい。泳げる者はあの小舟の中にある貝をとってここまで戻ってくるように。」
小さな船のなかに義丸さんが乗っていてこちらに手を振る。
「終わったらたまみくんが温かいお味噌汁を作って待ってくれているからそれで温まりなさい。一通り終われば、そのまま海鮮バーベキューだから皆頑張るように!」
調理担当のたまみ達が手を振ってこちらをにこやかに見る。
何だか楽しそうだな…。
よい子達が複雑な顔をして口々に文句を言う。
「くそー、海鮮バーベキューって聞いて楽しみに来たのにまさかこんな訓練させられるなんて…!」
「ほんとほんと!カメと無知ってやつだよねー。」
「それをいうなら飴と鞭だっ!」
思わずつっこんでしまった。
「えへへ、そうでしたー!」とお約束のようにとぼける乱太郎達に思わず深いため息がこぼれる。
「もういいから、さっさと海に入りなさい。早く終わらせて皆で食べよう。」
「土井先生、あっちが気になって仕方ないですもんねー!」
「なっ…!きり丸、お前、何なら水泳往復三回に増やしてあげてもいいんだぞ?」
「えっ…あげる!?」
「きりちゃん、そんな言葉に騙されないで!」
「こらそこ!コントはもういいから早く入りなさい。土井先生も補助頼みましたよ。」
「わかりました。ほらお前達、行くぞ。」
かくして秋の寒中水泳訓練が始まったのだった。
「うぅー…これなら普通の補習の方が楽だった…!」
結局、補習は浜辺でマラソンをすることになった。
先頭を山田先生が軽々と走り、私が最後尾でしんべヱ達のフォローをする。
生徒達は皆、砂に足をとられバテバテになりながら走っていた。
遠くの浜では兵庫水軍が船の整備やら仕事をしていて、何人かは午後からのバーベキューの準備をしてくれていた。
そして、そのなかにはたまみの姿もあり…。
遠くて会話は聞こえないが、何やら楽しそうに談笑している。
…気になる。
一体何を話しているのか…。
「わぁっ!」
「どわぁっ!?」
しんべヱが砂に足を取られて躓き、余所見をしていた私がしんべヱに足をひっかけて転んだ。
「すまん、大丈夫か?」
「はい~。」
砂をはらって立たせてやると、しんべヱが「でももう走れない~」としゃがみこんだ。
山田先生がこちらを見てやれやれといった顔をする。
「うーむ、しょうがない。ではあの松の木まで走ったらマラソンは終わりとしよう。」
皆の表情がほっと安心したのが分かる。
しかし、山田先生がマラソン「は」と言ったことに誰も気づいていない。
全員が走り終わると、続けて山田先生が言った。
「では準備運動もできたところで、今から寒中水泳訓練を始める!」
「「「「「えーっ!!!」」」」」」
やっぱり…。
海で補習と話したときに山田先生がニヤリとしていたから、もしやこうなるのではと予想していたが…。
そして、生徒が泳ぐということは私も入らなければいけないということで…。
「忍者たるもの季節に関係なく水に潜らねばならないときもある。まだ冬ではないし寒中水泳というほど寒くはないが、冷たい水のなかで泳ぐのがどういうことか、心してとりかかりなさい!」
山田先生がそう言うと、生徒達は海水に入る前から既に震え上がっていた。
まぁまだそこまで寒くはないだろうから何とかなるとは思うが…。
「泳げない者はあそこで兵庫水軍の方に泳ぎを教えてもらいなさい。泳げる者はあの小舟の中にある貝をとってここまで戻ってくるように。」
小さな船のなかに義丸さんが乗っていてこちらに手を振る。
「終わったらたまみくんが温かいお味噌汁を作って待ってくれているからそれで温まりなさい。一通り終われば、そのまま海鮮バーベキューだから皆頑張るように!」
調理担当のたまみ達が手を振ってこちらをにこやかに見る。
何だか楽しそうだな…。
よい子達が複雑な顔をして口々に文句を言う。
「くそー、海鮮バーベキューって聞いて楽しみに来たのにまさかこんな訓練させられるなんて…!」
「ほんとほんと!カメと無知ってやつだよねー。」
「それをいうなら飴と鞭だっ!」
思わずつっこんでしまった。
「えへへ、そうでしたー!」とお約束のようにとぼける乱太郎達に思わず深いため息がこぼれる。
「もういいから、さっさと海に入りなさい。早く終わらせて皆で食べよう。」
「土井先生、あっちが気になって仕方ないですもんねー!」
「なっ…!きり丸、お前、何なら水泳往復三回に増やしてあげてもいいんだぞ?」
「えっ…あげる!?」
「きりちゃん、そんな言葉に騙されないで!」
「こらそこ!コントはもういいから早く入りなさい。土井先生も補助頼みましたよ。」
「わかりました。ほらお前達、行くぞ。」
かくして秋の寒中水泳訓練が始まったのだった。