第43話 野掛け
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次の休日。
土井先生の熱意が伝わったのか、1年は組のみんなも途中から急にやる気を出してくれて、今日は奇跡的に補習をしなくてもよくなった。
それでも私達は学園にいたらどんな事件に巻き込まれるか分からなかったので、朝早くから出かけてしまうことにした。
私ははりきって早朝からお弁当を作った。
炊きたてご飯でおにぎりを作り、おばちゃんから教わったメニューのメモを見てレシピ通りにおかずも作っていく。
それらを大きめのお弁当箱に詰めた。
…土井先生、喜んでくれたらいいなぁ。
風呂敷に包んで持ってみる。
思ったより重たくなったお弁当に驚きながらも、それを頬張る土井先生を想像してにこにこと食堂を出た。
薄くお化粧をして髪を上の方で結い上げ、土井先生と一緒に作った小袖に手を通す。
「よし、これでいいかな。」
私は鏡の前で確認すると、部屋を出た。
門の前にはもう小松田さんがいて、掃き掃除をしている。
私は挨拶をすると出門票に名前を書いた。
一行上には土井先生のサインがある。
私達は一緒に出ると怪しまれるので、バラバラに出たあと待ち合わせすることにしていた。
「たまみさん、今日はお化粧して可愛いですね~。どこに行くんですかぁ?」
小松田さんがにこにこと聞いてくる。
「ちょっと届け物を頼まれてて。」
小松田さんは私の手元の風呂敷を見た。
「そうなんですかぁ。重たそうな荷物…気をつけて行ってきてくださいね。」
とにこやかに見送ってくれた。
とりあえず誤魔化せた…かな。
門を出て道なりに歩いていき、一本の大きな木の下に着いた。
ここが、土井先生との待ち合わせ場所…。
私はドキドキしながら土井先生の姿を探した。
「ここです。」
「土井先生!」
小袖姿の土井先生が木の上から降りてきた。
いつもと変わらないはずなのに、今日は一段と格好よく見える。
「お待たせしちゃいましたか?」
「いえ、私もさっき来たところです。…持ちましょうか?」
土井先生がお弁当の入った風呂敷をスッと持ってくれた。
「お弁当、作りすぎちゃったかもしれません。」
「楽しみです。」
土井先生が嬉しそうに微笑んでくれて、それだけでも嬉しくなった。
すると突然。
じゃり、と砂の音を立てて土井先生の足が止まった。
不思議に思って見上げると、土井先生は私の顔をじっと見ていた。
「?」
「あ、いや……今日はいつにもまして…」
「……?」
「……いえ、その…。い、行きましょうか。」
土井先生は遠くの方を見て歩きだした。
私は土井先生と二人で連れ立って歩くことが嬉しくて、自分でも顔に出てしまっているのが分かるほどだった。
土井先生の熱意が伝わったのか、1年は組のみんなも途中から急にやる気を出してくれて、今日は奇跡的に補習をしなくてもよくなった。
それでも私達は学園にいたらどんな事件に巻き込まれるか分からなかったので、朝早くから出かけてしまうことにした。
私ははりきって早朝からお弁当を作った。
炊きたてご飯でおにぎりを作り、おばちゃんから教わったメニューのメモを見てレシピ通りにおかずも作っていく。
それらを大きめのお弁当箱に詰めた。
…土井先生、喜んでくれたらいいなぁ。
風呂敷に包んで持ってみる。
思ったより重たくなったお弁当に驚きながらも、それを頬張る土井先生を想像してにこにこと食堂を出た。
薄くお化粧をして髪を上の方で結い上げ、土井先生と一緒に作った小袖に手を通す。
「よし、これでいいかな。」
私は鏡の前で確認すると、部屋を出た。
門の前にはもう小松田さんがいて、掃き掃除をしている。
私は挨拶をすると出門票に名前を書いた。
一行上には土井先生のサインがある。
私達は一緒に出ると怪しまれるので、バラバラに出たあと待ち合わせすることにしていた。
「たまみさん、今日はお化粧して可愛いですね~。どこに行くんですかぁ?」
小松田さんがにこにこと聞いてくる。
「ちょっと届け物を頼まれてて。」
小松田さんは私の手元の風呂敷を見た。
「そうなんですかぁ。重たそうな荷物…気をつけて行ってきてくださいね。」
とにこやかに見送ってくれた。
とりあえず誤魔化せた…かな。
門を出て道なりに歩いていき、一本の大きな木の下に着いた。
ここが、土井先生との待ち合わせ場所…。
私はドキドキしながら土井先生の姿を探した。
「ここです。」
「土井先生!」
小袖姿の土井先生が木の上から降りてきた。
いつもと変わらないはずなのに、今日は一段と格好よく見える。
「お待たせしちゃいましたか?」
「いえ、私もさっき来たところです。…持ちましょうか?」
土井先生がお弁当の入った風呂敷をスッと持ってくれた。
「お弁当、作りすぎちゃったかもしれません。」
「楽しみです。」
土井先生が嬉しそうに微笑んでくれて、それだけでも嬉しくなった。
すると突然。
じゃり、と砂の音を立てて土井先生の足が止まった。
不思議に思って見上げると、土井先生は私の顔をじっと見ていた。
「?」
「あ、いや……今日はいつにもまして…」
「……?」
「……いえ、その…。い、行きましょうか。」
土井先生は遠くの方を見て歩きだした。
私は土井先生と二人で連れ立って歩くことが嬉しくて、自分でも顔に出てしまっているのが分かるほどだった。