第22話 初めての雑炊
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先日乱太郎くんに土井先生の似顔絵を描いてもらったお礼として、お団子をごちそうすることになった。
補習も終わった休日の午後。
私は乱太郎くん、きり丸くん、しんべヱくん、そして心配だからと一緒に来てくれた土井先生と町外れの団子屋さんに向かっていた。
前を歩く3人は楽しそうにおしゃべりしたり歌を歌ったりしている。
隣を歩く土井先生も、それをにこにこと見ていた。
「たまみさん、嬉しそうですね。」
「えっ」
土井先生が私を見て笑った。
「ずっとニコニコしてるから。」
それは土井先生の方じゃないですかと言いかけて、自分も同じような顔をしていたのかなと思った。
乱太郎くんにお礼を、なんて言いながら、こうやって皆でお団子を食べに来るのが私もとても楽しみだった。
「あ、ここですよ~!」
しんべヱくんがお店を見つけて入っていった。
続いて入ると、気さくそうなおばあさんが奥から出てきた。
「はい、いらっしゃい。何にしますか?」
「えっと、お団子とお茶を五人分お願いします。」
「はいはい、ただいま」
皆で椅子に座ってのんびり待つ。
暫くすると、おばあさんがお茶とお団子を持ってきてくれた。
「おまちどおさま。」
「ありがとうございま…あれ、お団子が多いですよ。」
「いいのよ、おまけしとくわ。」
お皿を受け取ってお礼を言うと、おばあさんが顔をくしゃくしゃにして笑った。
「育ち盛りの男の子が3人いたら大変でしょう。旦那さんも、ちゃんと奧さんを労ってあげてね。」
「「えっ」」
おばあさんはそれだけ言うと店の奥に戻っていった。
私と土井先生はきょとんとした後すぐに真っ赤になって、それを見た3人は大笑いした。
「えっ、私、こんな大きな子どもを3人も産んでるように見えるのかな…!?」
「たまみさん、雰囲気がお母さんみたいなとこあるからじゃないですか?」
乱太郎くんが気を遣いながら答えてくれたが、私は若干のショックを隠しきれずにいた。
「ちょっと待て、私だってまだそんな歳じゃあないぞ…!」
「土井先生はもうほぼ一年は組のお父さんだからいいじゃないですか。毎日皆のお世話して闘う保父さんとか言われてますし…!」
「なっ!誰がそんなことを…!だいたいそれを言うなら君だって…」
「はいはい夫婦喧嘩はそれくらいにしてくださいよー。お茶冷めちゃいますよ?」
「「きり丸!」くん!」
私と土井先生は真っ赤になって一気にお茶を飲んだ。
マイペースなしんべえくんはもうお団子を口に入れていて、
「ん~!美味しい!」
とニコニコしていた。
私も一口頬張る。
「んっ、美味しいねっ!」
二人してぱあぁっと背景に花が咲いた。
甘味を食べてるこの瞬間、至福の時間だといつも思う。
そんな私としんべヱくんを、あとの3人は面白いものを見るように眺めていた。
「たまみさんはホントに甘いものが好きですねぇ。」
隣の土井先生が自分もお団子をもぐもぐと食べながら笑った。
なんて返そうかと思ったとき、土井先生の頬に目がとまった。
「土井先生、あんこ付いてますよ。」
そのまま手拭いで土井先生の頬を拭いた。
「やっぱり母ちゃんみたいだね」
という乱太郎くんの声がして、土井先生は困ったような照れたような顔をした。
が、次の瞬間ニヤリとして、
「…たまみさんも付いてますよ?」
「え?」
土井先生は突然私の口許についたあんこを指で拭ってぱくりと食べた。
「!」
びっくりして真っ赤になる私。
土井先生は、してやったりといった顔ですましていたが、きり丸くんが「目の前でいちゃつかないでください。」と言うと
「あ、すまない、つい…!」
と赤くなって謝った。
補習も終わった休日の午後。
私は乱太郎くん、きり丸くん、しんべヱくん、そして心配だからと一緒に来てくれた土井先生と町外れの団子屋さんに向かっていた。
前を歩く3人は楽しそうにおしゃべりしたり歌を歌ったりしている。
隣を歩く土井先生も、それをにこにこと見ていた。
「たまみさん、嬉しそうですね。」
「えっ」
土井先生が私を見て笑った。
「ずっとニコニコしてるから。」
それは土井先生の方じゃないですかと言いかけて、自分も同じような顔をしていたのかなと思った。
乱太郎くんにお礼を、なんて言いながら、こうやって皆でお団子を食べに来るのが私もとても楽しみだった。
「あ、ここですよ~!」
しんべヱくんがお店を見つけて入っていった。
続いて入ると、気さくそうなおばあさんが奥から出てきた。
「はい、いらっしゃい。何にしますか?」
「えっと、お団子とお茶を五人分お願いします。」
「はいはい、ただいま」
皆で椅子に座ってのんびり待つ。
暫くすると、おばあさんがお茶とお団子を持ってきてくれた。
「おまちどおさま。」
「ありがとうございま…あれ、お団子が多いですよ。」
「いいのよ、おまけしとくわ。」
お皿を受け取ってお礼を言うと、おばあさんが顔をくしゃくしゃにして笑った。
「育ち盛りの男の子が3人いたら大変でしょう。旦那さんも、ちゃんと奧さんを労ってあげてね。」
「「えっ」」
おばあさんはそれだけ言うと店の奥に戻っていった。
私と土井先生はきょとんとした後すぐに真っ赤になって、それを見た3人は大笑いした。
「えっ、私、こんな大きな子どもを3人も産んでるように見えるのかな…!?」
「たまみさん、雰囲気がお母さんみたいなとこあるからじゃないですか?」
乱太郎くんが気を遣いながら答えてくれたが、私は若干のショックを隠しきれずにいた。
「ちょっと待て、私だってまだそんな歳じゃあないぞ…!」
「土井先生はもうほぼ一年は組のお父さんだからいいじゃないですか。毎日皆のお世話して闘う保父さんとか言われてますし…!」
「なっ!誰がそんなことを…!だいたいそれを言うなら君だって…」
「はいはい夫婦喧嘩はそれくらいにしてくださいよー。お茶冷めちゃいますよ?」
「「きり丸!」くん!」
私と土井先生は真っ赤になって一気にお茶を飲んだ。
マイペースなしんべえくんはもうお団子を口に入れていて、
「ん~!美味しい!」
とニコニコしていた。
私も一口頬張る。
「んっ、美味しいねっ!」
二人してぱあぁっと背景に花が咲いた。
甘味を食べてるこの瞬間、至福の時間だといつも思う。
そんな私としんべヱくんを、あとの3人は面白いものを見るように眺めていた。
「たまみさんはホントに甘いものが好きですねぇ。」
隣の土井先生が自分もお団子をもぐもぐと食べながら笑った。
なんて返そうかと思ったとき、土井先生の頬に目がとまった。
「土井先生、あんこ付いてますよ。」
そのまま手拭いで土井先生の頬を拭いた。
「やっぱり母ちゃんみたいだね」
という乱太郎くんの声がして、土井先生は困ったような照れたような顔をした。
が、次の瞬間ニヤリとして、
「…たまみさんも付いてますよ?」
「え?」
土井先生は突然私の口許についたあんこを指で拭ってぱくりと食べた。
「!」
びっくりして真っ赤になる私。
土井先生は、してやったりといった顔ですましていたが、きり丸くんが「目の前でいちゃつかないでください。」と言うと
「あ、すまない、つい…!」
と赤くなって謝った。