第8話 和気あいあい
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
帰り道。
いつもより少し歩を緩めて歩いた。
隣を歩くたまみさんは、口を弧の字に描いてニコニコしていた。
前回の町は恐い思いをしただろうが、今回は楽しんで貰えたようでよかった。
「少し、寄り道して帰りましょうか。」
このまま帰るのが惜しい…。
そんな気持ちに、あぁ、自分のなかで思ったより彼女は大きな存在になっていたのだなと気づく。
近くの小川に立ち寄ると、水面が太陽の光を反射してキラキラと輝いていた。
「あ、魚がいますね!…あ、あそこカニがいますよ!?」
たまみさんは無邪気に子どものように川のそばまで行って水の中を見ていた。
「この石、ひっくり返したら何か居そう…」
意外と好奇心旺盛なんだな、と思ったとき。
彼女がひょいと覗きこもうとして、足元の石がぐらついた。
「わっ!」
「っ!」
咄嗟に彼女の腕を掴んで抱き寄せて、川に落ちるのを防いだ。
「す、すみません…!」
「………」
離せなかった。
「…あ、あの…?」
「………」
小さな体はすっぽりと私の腕の中に収まっていて、思わずぎゅっと抱きしめてしまった。
「ど、土井先生…!?」
「……さっきのように…名前で、呼んでくれますか?」
「!」
たまみさんは、私の胸に頬を寄せながら囁いた。
「…半助さん…」
「………!」
その声が、仕草が、表情があまりに可愛すぎて声がでなかった。
じっと見つめると、彼女が私を見上げて視線が交わった。
彼女が恥じらうように目を伏せ、その瞬間…
「しほーろっぽーはっぽーしゅーりけーん!」
「「!!」」
こ、この歌声…。
聞き覚えのある乱太郎達の歌声が遠くから近づいてきて、私達はぱっと身を離した。
「か…帰りましょうか…。」
「はい…。」
2人して目をそらしながら、私は乱太郎達に見つかる前にと荷物を持ってたまみさんと忍術学園に戻った。
いつもより少し歩を緩めて歩いた。
隣を歩くたまみさんは、口を弧の字に描いてニコニコしていた。
前回の町は恐い思いをしただろうが、今回は楽しんで貰えたようでよかった。
「少し、寄り道して帰りましょうか。」
このまま帰るのが惜しい…。
そんな気持ちに、あぁ、自分のなかで思ったより彼女は大きな存在になっていたのだなと気づく。
近くの小川に立ち寄ると、水面が太陽の光を反射してキラキラと輝いていた。
「あ、魚がいますね!…あ、あそこカニがいますよ!?」
たまみさんは無邪気に子どものように川のそばまで行って水の中を見ていた。
「この石、ひっくり返したら何か居そう…」
意外と好奇心旺盛なんだな、と思ったとき。
彼女がひょいと覗きこもうとして、足元の石がぐらついた。
「わっ!」
「っ!」
咄嗟に彼女の腕を掴んで抱き寄せて、川に落ちるのを防いだ。
「す、すみません…!」
「………」
離せなかった。
「…あ、あの…?」
「………」
小さな体はすっぽりと私の腕の中に収まっていて、思わずぎゅっと抱きしめてしまった。
「ど、土井先生…!?」
「……さっきのように…名前で、呼んでくれますか?」
「!」
たまみさんは、私の胸に頬を寄せながら囁いた。
「…半助さん…」
「………!」
その声が、仕草が、表情があまりに可愛すぎて声がでなかった。
じっと見つめると、彼女が私を見上げて視線が交わった。
彼女が恥じらうように目を伏せ、その瞬間…
「しほーろっぽーはっぽーしゅーりけーん!」
「「!!」」
こ、この歌声…。
聞き覚えのある乱太郎達の歌声が遠くから近づいてきて、私達はぱっと身を離した。
「か…帰りましょうか…。」
「はい…。」
2人して目をそらしながら、私は乱太郎達に見つかる前にと荷物を持ってたまみさんと忍術学園に戻った。