4.
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夕暮れの木ノ葉隠れの里には、ほのかな赤色が差し込んでいた。
任務帰りの道すがら、ナマエは偶然通りかかったシカマルを呼び止め、小さな茶屋を指し示した。
「シカマル、ねえ、ちょっと寄っていかない?」
「面倒くせー……けど、断ったらもっと面倒そうだな」
シカマルはいつもの気だるげな口調でぼやきながらも、ナマエに続いて店に入った。
ナマエはシカマルの6つほど上である。
出会いはお互いよく覚えていないが、アカデミーの近くのベンチでぼぅっとしていて、たまたま隣になったとかそんな感じだったように記憶している。
お互い将棋が趣味が将棋であることもあってか、よくわからないが馬が合った。
初めは敬語で接していたシカマルだったか、いつの間にかタメ口になりナマエも気にした素振りはなかった。
(ちなみに、第七班のメンバーも半分ほどタメ口である。カカシによく注意されているが治らないだろう。)
茶屋の屋根越しに、夕陽が二人の影を長く伸ばしている。
湯気の立つ湯飲みを手にしたナマエは、目を細めながらつぶやいた。
「ここの甘酒、本当に美味しいんだよねぇ」
甘味屋である。
ほとんどの人が、団子か、それに類するものーー汁粉や、餡蜜などを頼む中、ナマエが頼んでいたのはメニューの片隅にある甘酒であった。
シカマルは肘をついたまま、少しだけ目を開けて彼女を見る。
「あー、ナマエって、そういう“珍しいもの”好きだよな」
「それ、褒めてる?」
「褒めてるか貶してるかで言うと、褒めてる。……たぶんな」
ふっと2人に笑いがこぼれた。
「シカマルこそ、人を見る目あるよ。たまに“あ、今この人に、全部読まれてる”って思うときあるもん」
「そりゃ警戒してるからな。特に、何かしでかしそうなやつとか、何考えてるか分かんねーやつといる時はな」
「私って何考えてるかわからない?」
「本気で言ってる?普通に前者だから」
いつもの軽口にナマエが笑い、シカマルも少しだけ頬を緩めた。
「シカマルでも何考えてるかわからない人っているんだ?」
ナマエが首をかしげると、シカマルは少し眉を動かした。
「……うーん、ま、イタチ…とか。あいつ、表情も言葉も穏やかだけど、何か計算されてる感じがするっつーか。こっちが先手を打ったと思ったら、もう二手三手先を考えてるタイプだよなきっと」
「ふーん、そうなのかなぁ……」
「ナマエは?」
「え?」
「いるだろ、そういう何考えてるのかわからないやつ」
ナマエはうーん、と悩んだが、しばらく黙ったまま、湯飲みの中の水面を見つめていた。
そのあと、ポツリと呟いた。
「まぁ、レンかな……」
シカマルは、レンのことを伝えた唯一の相手だった。だからこそ口にできた答えだった。
言葉少なになったナマエの代わりに、察したシカマルが言葉を続けた。
「ま、ああいう奴はわからないっつーか、自分の考えを言う気がないんだろ。お前と付き合ってたっつーのが不思議だわ」
10歳以上年上のレンに容赦ない評価をするシカマルに対し、ハハハと苦笑いしながらも妙に納得したナマエだった。
本当なんでだろね、と頷きながら聞くナマエに、シカマルは単刀直入に聞いた。
「そういやナマエとイタチって最近どうなわけ?」
ナマエは一瞬その問いに目を丸くしたが、すぐに口を開いた。
「え、なんもないよ。私、別れたばっかりだよ?それに、私も向こうもそんな風に見てないって」
「ふーん……。」
シカマルは納得したようなしていないような曖昧な表情をしたが、途中で面倒臭くなったかのように続けた。
「ま、これ以上は聞かないことにするわ。面倒ごとには関わりたくねーし」
「…面倒ごとって?」
「言葉通り。三角関係とか、駆け引きとか、そーいうのはごめんだって話。」
「だからそういうんじゃないってば」
からかうような笑みを浮かべて、シカマルは背伸びをした。
その横でナマエは、わざとらしく怒ってみせる。
「そんなことより、次の対局の日程決めとこーぜ」
夕風がふたりの会話をさらっていく。
ふと、ナマエは西の空を見上げる。静かで優しい、でも何かを抱えている――
どこかで、イタチのあの目を思い出していた。
任務帰りの道すがら、ナマエは偶然通りかかったシカマルを呼び止め、小さな茶屋を指し示した。
「シカマル、ねえ、ちょっと寄っていかない?」
「面倒くせー……けど、断ったらもっと面倒そうだな」
シカマルはいつもの気だるげな口調でぼやきながらも、ナマエに続いて店に入った。
ナマエはシカマルの6つほど上である。
出会いはお互いよく覚えていないが、アカデミーの近くのベンチでぼぅっとしていて、たまたま隣になったとかそんな感じだったように記憶している。
お互い将棋が趣味が将棋であることもあってか、よくわからないが馬が合った。
初めは敬語で接していたシカマルだったか、いつの間にかタメ口になりナマエも気にした素振りはなかった。
(ちなみに、第七班のメンバーも半分ほどタメ口である。カカシによく注意されているが治らないだろう。)
茶屋の屋根越しに、夕陽が二人の影を長く伸ばしている。
湯気の立つ湯飲みを手にしたナマエは、目を細めながらつぶやいた。
「ここの甘酒、本当に美味しいんだよねぇ」
甘味屋である。
ほとんどの人が、団子か、それに類するものーー汁粉や、餡蜜などを頼む中、ナマエが頼んでいたのはメニューの片隅にある甘酒であった。
シカマルは肘をついたまま、少しだけ目を開けて彼女を見る。
「あー、ナマエって、そういう“珍しいもの”好きだよな」
「それ、褒めてる?」
「褒めてるか貶してるかで言うと、褒めてる。……たぶんな」
ふっと2人に笑いがこぼれた。
「シカマルこそ、人を見る目あるよ。たまに“あ、今この人に、全部読まれてる”って思うときあるもん」
「そりゃ警戒してるからな。特に、何かしでかしそうなやつとか、何考えてるか分かんねーやつといる時はな」
「私って何考えてるかわからない?」
「本気で言ってる?普通に前者だから」
いつもの軽口にナマエが笑い、シカマルも少しだけ頬を緩めた。
「シカマルでも何考えてるかわからない人っているんだ?」
ナマエが首をかしげると、シカマルは少し眉を動かした。
「……うーん、ま、イタチ…とか。あいつ、表情も言葉も穏やかだけど、何か計算されてる感じがするっつーか。こっちが先手を打ったと思ったら、もう二手三手先を考えてるタイプだよなきっと」
「ふーん、そうなのかなぁ……」
「ナマエは?」
「え?」
「いるだろ、そういう何考えてるのかわからないやつ」
ナマエはうーん、と悩んだが、しばらく黙ったまま、湯飲みの中の水面を見つめていた。
そのあと、ポツリと呟いた。
「まぁ、レンかな……」
シカマルは、レンのことを伝えた唯一の相手だった。だからこそ口にできた答えだった。
言葉少なになったナマエの代わりに、察したシカマルが言葉を続けた。
「ま、ああいう奴はわからないっつーか、自分の考えを言う気がないんだろ。お前と付き合ってたっつーのが不思議だわ」
10歳以上年上のレンに容赦ない評価をするシカマルに対し、ハハハと苦笑いしながらも妙に納得したナマエだった。
本当なんでだろね、と頷きながら聞くナマエに、シカマルは単刀直入に聞いた。
「そういやナマエとイタチって最近どうなわけ?」
ナマエは一瞬その問いに目を丸くしたが、すぐに口を開いた。
「え、なんもないよ。私、別れたばっかりだよ?それに、私も向こうもそんな風に見てないって」
「ふーん……。」
シカマルは納得したようなしていないような曖昧な表情をしたが、途中で面倒臭くなったかのように続けた。
「ま、これ以上は聞かないことにするわ。面倒ごとには関わりたくねーし」
「…面倒ごとって?」
「言葉通り。三角関係とか、駆け引きとか、そーいうのはごめんだって話。」
「だからそういうんじゃないってば」
からかうような笑みを浮かべて、シカマルは背伸びをした。
その横でナマエは、わざとらしく怒ってみせる。
「そんなことより、次の対局の日程決めとこーぜ」
夕風がふたりの会話をさらっていく。
ふと、ナマエは西の空を見上げる。静かで優しい、でも何かを抱えている――
どこかで、イタチのあの目を思い出していた。