第163幕
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「うおおおおー!!!」
旦那の形見の刀を手にしながら平子の手下と西郷のところのオカマ達を薙ぎ払う。襲いかかって来る者は敵。例えその中に顔見知りが居たとしても。
店を背に守りながら周囲を見やれば、他の奴らも各自動いているのが見えた。
「清掃モードに移行します。これより、かぶき町全てのゴミを殲滅するまで私は止まりません。お掃除の時間です」
いつも掃除の道具として使っていたはずのモップから火を吹くたま。ヤクザ相手に劣らず戦う姿は流石というべきか。
「あんなの海が見たらびっくりすんだろうな」
海はたまが戦っている姿を見たことないだろう。たまがカラクリだということはちらりと話はしたが、それ以上のことは何も伝えていない。
海も気にせず、たまと普通に話をしているから別にいいかと思っているのだが。
「後で……説明でもしておくか」
もし、たまが戦っている時に海が顔を出した時のことを考えて、後で説明しておこうと胸に誓った。
神楽と新八も互いに守り合う形で戦っているようで安心した。一番の不安要素は彼女らだったのだから。
夜兎族の神楽といえども女の子には変わらない。力量は確かに普通とは違うが、まだ子供の神楽に背負わせるものでも無い。
新八も同じこと。剣を海から教えてもらっていたとしても、まだまだ未熟な点がある。それを踏まえた上で彼女らを避難させようと思ったのに。
「来ちまったもんは仕方ねぇよな。うん、後で海に怒られても仕方ない。うん」
なんで子供らを危ない目に合わせたんだと怒る海が想像つく。仕方ないじゃないか。みな、かぶき町を守るのに必死なのだから。そう心の中で言い訳しながら、目の前の敵を倒していった。
「なんなんだこいつら!なんであのババアのところにこんな化け物がゾロゾロと!」
店の前へと集まる銀時たち。辺りは倒れ伏しているやつらと、銀時たちとの差に恐れおののいてるやつら。
「これも人を集めるお登勢の力ってやつなのかな。仕方ない……そろそろ行きますかー」
手下たちに任せて、自分らは高みの見物をしていた平子と西郷が下へと降りてくる。銀時たちの真上から降りてきた西郷。大槌を地面へと叩きつけて銀時たちを分散させた。
「うっ……西郷!」
戦わぬようにと気をつけていたが、やはりことは上手くいかないらしい。苦々しい表情でこちらを見る西郷。
彼とて人質を取られていて仕方なくこんな事に加担している。それを考えたら手が出しにくくなる。
砂埃の中から出てきた平子の刀を受け止めて歯噛みする。こんな馬鹿げた茶番を早く終わらせなければ。
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