第161幕
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『げほっ……!』
「よく出来たじゃねぇか!」
『もう無理……!もうこんな事やらねぇからな!!』
「悪い、これしかなかったんだわ!」
沈んでいく勝男を必死に引き上げて、岸へとたどり着いた海。後から着いてきた銀時も咳き込みながら海の隣に座った。
『銀、早くしないとお登勢さんが!』
「わーってる!!」
コンクリを未だに身につけたまま、勝男を担ぐ銀時。狙われているお登勢を助けに行くために二人はかぶき町を走った。
暫く走り続けていた時に海が見つけた人影。このまま勝男を背負ったまま走るわけにもいかない。そう思った海が銀時へと声をかけた。
『銀!前!!』
「仕方ねぇ!アイツらに頼むしかねぇか!」
大通りを走る二人の目に入ったのは神楽と新八たち。きっと彼らなら勝男を病院へと運んでくれるはずと見込んで、新八に勝男を投げた。
「ええ!?!?僕のせいですか!?僕のせいなんですか!?」
『悪い、新八!そいつ病院に連れて行ってくれ!!』
「え?海さん!?」
「海!!どういうことアルか!!」
『帰ったら説明する!』
真っ直ぐ走り続ける銀時に代わって海が二人に声をかける。説明している時間も惜しいと一言残して、海も銀時の後を追った。
『銀!!』
銀時に少し遅れてスナックお登勢の前へとたどり着く。店内は暗く静まり返っていて、中にお登勢は居なかった。
「ババア……あのやろう!!」
スナックお登勢から出てきた銀時は紙切れを強く握りしめる。きっと、お登勢は知っていたのだろう。この街から出ていけとメモを残して、お登勢は一人……。
「行くぞ……」
『当てはあるんのか?』
「……あぁ」
思い浮かぶは銀時とお登勢が初めて会った場所。お登勢はそこにいる。そう確信した銀時は海を連れて墓場へと走り出した。
「ババア!!死ぬんじゃねぇ!!」
あの日、お登勢の旦那と一方的に交わした約束。自分を生かしてくれたお登勢を助けるために銀時はひたすら足を動かした。
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