第160幕
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結局ケーキ屋で新八がやらかした事により平子の女の子らしさは変わらず、益々海たちは頭を抱える事になった。
「海、あそこに可愛い乾物屋アルヨ」
『乾物屋が可愛いってどういう事だよ……』
神楽に手を引かれながら海は乾物屋へと歩く。
店先に並んでいる乾燥わかめを手に取って喜ぶ神楽と平子。見て見てと隊服を両者に引っ張られる海の図。最早、妹二人の買い物に付き合わされている兄のようであった。
『この昆布買っていけば明日の味噌汁美味くなるんじゃねぇか?これで出汁取れば……平子!』
昆布を見て悩む海。銀時に昆布買っていくか?と聞こうと思って顔を上げた先に見えたのは、平子へとぶつかろうとしているガラの悪い男。
急いで平子の腕を取って引き寄せたが、その代わりに海がその男とぶつかってしまった。
「姐さん!」
『俺は大丈夫。アンタは大丈夫か?』
相手が怪我していないだろうかと聞こうとした海の耳に聞こえたのは、男が呻きながら地面へ倒れていく音。
「ああー!折れた!」
「兄貴!どうしたんですか!!」
肩を押さえて転げ回る男に連れの男が駆け寄る。
『平子、俺の後ろにいろ』
「姐さん?」
男たちがガンを飛ばしながらこちらへとにじり寄る。軽くぶつかっただけで骨が折れたと騒ぐ男たちに海は鋭い眼差しを向けた。
その視線の先、銀時が眉間に皺を寄せてこちらに歩いてきているのが見えた。お前が関わるとロクな事にならないんだから止めろ。という意味合いで首を横に振るが、お構い無しに銀時は海へ詰め寄っていた男の方へと手を置いた。
「あのー、うちの嫁が何かしましたか?」
「あん?なんだてめぇ……」
『(後でシメる)』
にこやかに銀時は海を嫁と呼び、男に何をしたのかと問う。男が銀時の方へ振り返った瞬間、銀時は地面へと倒れた。
「ウララララー!」
『……こんのバカ』
助けてくれるのかと思った数秒前の自分を殴りつけたい。そう思いながら海は頭を抱えながらため息を漏らした。
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