第159幕
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「このたび、万事屋一家末弟に加わりました椿 平子ですー。お登勢の大親分もなにとぞよろしくお願い申し上げますー」
場所を移して今はスナックお登勢。昨日の女の子、平子が新八と神楽に自己紹介しているのを壁にもたれかかり、黙って見つめる海と銀時。
「先程はごめんなさい。兄貴と姐さんの第一の子分とも知らずに失礼な真似をー。今、責任とってエンコ詰めますからねー、ウフフー」
すらりと刀を取り出して左手の小指を出す平子。海が慌てて彼女の右手を掴んで刀を下ろし、その後ろから銀時が平子の髪を掴んで止める。
『さっき言っただろうが……』
「えー、ごめんなさいー」
疲れた顔をする海。哀れみの目を向けてくるお登勢に海は苦笑いを返した。
カウンター席へ座って銀時と平子のやり取りを眺める海。
「あんたらその子何処で拾ってきたんだい」
『昨日、飲み屋の帰りに襲われたんだよ』
「襲われた!?海さんがですか!?」
「大丈夫だったアルか!?」
海の言葉に驚く二人が海へと詰め寄る。手をひらひらと緩く振って何ともないと返せば、二人はホッと胸をなでおろした。
『どうやらどっかで聞きつけてきたみたいだな。あれは』
「聞きつけてきた?」
『俺と銀時の事を知ってた。知ってるだけならまだしも、俺を銀時の"嫁"とも』
お登勢から出されたグラスにヒビが入るほど握ると、お登勢から店のものを壊すなと注意され咄嗟にグラスから手を離した。
「あんた、極道もんかい」
「えっ?」
「ん?」
『言葉のアレがな』
「言葉のあれ?」
極道なんて聞きなれない単語に疑問符を浮かべる新八と神楽。平子が口走る言葉にはどれも極道が使う単語が混じっていたので、まさかとは思っていたが。
『まためんどうなことを……』
「大丈夫ですか?海さん」
『なんだかまた一波乱起きそうな気がしてな』
へらへらと笑っている平子をじっと見つめる。彼女が何を思って自分たちに弟子入りして来たのか。まだ本心が分からないうちは何も手を出さない方がいいだろう。
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