第156幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「どうもできたらしいよ。男が」
見回りを終えた海がふらりと立ち寄ったのは万事屋の下のスナック。
銀時の隣に座って夕飯を食べていると、お登勢が神妙な面持ちで呟いた。
「最近どうもキャサリンの様子がおかしいと思ってたらそういうことらしくてね」
『彼氏ができたってことだろ?いいんじゃないか?』
「良かねぇだろうよ。あんな見た目えげつねぇ女に惚れる男がどこにいんだよ。俺なら願い下げだわ」
『見た目でお前は決めてんのか』
じとりと海が銀時を睨む。銀時は慌てて違うと叫んだ。
「海のことは性格も好きだから!見た目もそりゃ可愛くて好きだけど!海のこと全部好きだから!!」
『……お前もう黙れ』
喚き散らす銀時から海は顔を背ける。海の態度に怒ったのだと勘違いした銀時はさーっと血の気の引いた顔で落ち込む。
「ちょいと、そういうのは他所でやっとくれよ。見てるこっちが恥ずかしいわ」
お登勢がちらりと海の方を見れば、顔を真っ赤にして恥ずかしがっている海。深いため息をついたお登勢は冷たい目で銀時と海を見ていた。
「で?何の罰ゲームなのそれ?有り得ないでしょ、あんな性悪女口説く男なんて。あんなもん完全に神様が悪ふざけで作った産物だからね。猫と団地妻のパーツが余ったから適当に組み合わせて孫にやったけど、久しぶりに孫に会いに来たら、飼ってるポチの噛みつき用になっていたみたいなやつだからね」
『どんな産物だよ。お前、キャサリンのこと貶しすぎだろ』
「いや、アイツはそんなもんだろうが。世の中のブサイクを寄せ集めて作られたようなもんだろう。それに比べて海なんか世の中の可愛いを寄せ集めて作られたようなもんだからな。海を見習え、顔も性格も。性格なんか凄いぜ?真面目に仕事もするし、努力も怠らない。料理は美味ぇし、夜の営みも──」
『お前黙れと言ったのが聞こえなかったか?うん?』
「ずみ"ま"ぜん"」
銀時の言葉を遮るように海は銀時の頭をカウンターへと叩きつける。お登勢から店のものを壊さないでくれと注意されて、小さく謝る海。
「海さま。銀時さまの言う通り、海さまは素晴らしい方です。夜の方は存じ上げませんが」
『たま、それは気にしなくていい。むしろ抹消しろ』
「かしこまりました。データベースを新しく書き換えます。海さまは夜の方も素晴らしいと」
『たま!?』
.