第154幕
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刀がぶつかり合う音が公園内に響き、その音の度に新八は肩を震わせた。
あんなに海に懐いていた朔夜がスレている。海に向けて刀を振り、射殺すような目つきで海を追いかけているなど信じられない。
「ど、どうなってるんですか!!!」
『さぁ……俺にもさっぱり。起きたらこうなんだわ』
朔夜の攻撃を軽々と躱していく海。そんな海に朔夜は忌々しげに舌打ちを漏らした。
「ええええ!?!?朔夜くんが海さんに舌打ち!?」
『ついに朔夜にも反抗期が来たかと喜んだんだけどよ、ぬか喜びだったみてぇだわ』
「反抗期どころかもうアレは親の仇みたいですよ!?もはや海さんのこと殺そうとしてるじゃないですか!!」
『親の仇ねぇ』
海の呟きに新八はハッと我に返り自分の言葉が失言だと気づき口を手で押えた。
朔夜の両親は海を天人へ売り渡したことによって捕まった。確かに罪を犯していたのだから仕方ない事なのだが、それでも朔夜の親には変わりない。
そんな親を投獄させた直接的原因は海に当たる。親の仇だと言って朔夜が海に刃を向ける可能性は無きにしも非ずだった。
「じゃ……じゃあ……!」
「親の仇?そんなこと有り得ませんよ。あの人たちは兄さんを売ろうとしたような人ですよ?そんなゴミクズのような人達のために力を振るったりはしない!」
「な、ならなんで朔夜くんは海さんに……!」
「屯所で大人しくしていてくださいって言ったんだ。僕が帰ってくるまで部屋から一歩も出ないでって。坂田さんに会いに行くなんて言語道断。兄さんはずっと僕の目の届くところにいればいい。何処にも行かずにずっと僕の隣に居てくれればそれでいいんです!!」
『って、朝からヤンデレ爆発しててな』
怪しく笑う朔夜にケロッとした顔で新八に笑う海。新八は朔夜の変貌に口をあんぐりと開けて驚いていた。
「ど、どうでもいいわボケェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!」
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