第154幕
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『まぁ、今回の件はちょっとおかしいけどな』
「え??」
優しく微笑んでいた海がすんっと真面目な顔へと戻り、新八は虚を突かれる。
『その二年後ってやつ。俺たちの知り合いばっかが口にしてねぇか?』
「そうなんですか??」
『見回りしてた時にいつも声掛けてくるじーちゃんばーちゃんがいんだけどよ、その人たちからなんも言われなかったんだわ』
「それはその人たちの中で二年なんてそんな大した年数じゃないからじゃないですか?」
年寄りからしたら何年経ったとしても変わらないだろう。こう言っちゃ悪いが、あれだけの年代になれば最早死を待つのみの人生。若い人間とは違う時の流れのような気がする。
そう言った新八に海は押し黙って考え込んでしまった。
「てか、なんで海さんは普通なんですか?その、一幕とかなんだとかっていうメタな発言はナシにしてもらって……」
先程から不思議に思っていたことを海へとぶつける。銀時も神楽もお妙も近藤もあんな変わり果てているのに、何故海は変わらずにいるのか。
『さぁ?』
「分かってないんですか!?」
『分かってたらアイツに言ってる』
「アイツ?」
スッと視線を新八から外して前方を見る海。新八もその目を追うように公園の中央へと目を向けた。
その先に居たのは海や新八と同じ服に身を包む少年。見知った顔のはずなのに、雰囲気がまるで違う彼に新八は冷や汗を垂らした。
「兄さん、なんで逃げるんですか」
『逃げたつもりはねぇよ。俺は見回りに行くと言ったはずだ』
冷たい声色で話す彼に海も同じように返す。
そんな二人にアワアワと慌てる新八。
「兄さんはもう見回りに出なくていいんですよ。あの部屋で大人しく待っていてくださいと言ったじゃないですか」
『俺の仕事は江戸を守ることなんでね。あんなカイザーだかバカイザーだかを守るような仕事は請け負ってない』
カチャリと刀が鞘から抜ける音が新八の耳へと入る。新八が瞬きをした瞬間、目の前で海と朔夜が刀を取り合って刃を交わらせていた。
「え……え?えええええええええええええ!?!?!?!?」
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