第152幕
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「させぬぞ道満!!貴様ごときが我を抑えられるか!」
道満から闇天丸へと意識が変わり、また暴れ回る闇天丸。拳を振り上げて銀時へと殴りかかろうとするが、闇天丸の腕はピタリと止まって銀時まで届かない。
「やれー!1000年の時を経て、結野衆と巳厘野衆ひとつになる時が来たのだ!我ら破邪顕正の一族の力とくと見せてやろうぞ!呪われし因果の輪を打ち破れ!」
道満の言葉に巳厘野衆の陰陽師達が銀時の木刀へと力を飛ばす。無数の金色の光は木刀へと吸い込まれていき、とてつもないオーラを放っていた。
「あっ、おい!」
銀時の胸元で大人しく座っていた朱雀が徐ろに銀時の木刀へと近寄る。朱雀は銀時を一瞥すると木刀の中へと吸い込まれていった。
「……海、」
朱雀が木刀の中に吸い込まれたことによって銀時へと伝わるビジョン。それは結野家の屋敷に一人残してきた海が、朱雀を維持するために頑張っている姿。
雨の中、びしょ濡れになりながらも銀時のために。
「受け取ったぜ。てめえらの思い。こんだけでかきゃどこにだって誰にだってきっと届く。どんなに分厚い暗雲もぶち抜いてみせらぁ!!!!」
「闇に覆われし呪われた一族よ!貴様らにこの雲を払うことは出来ぬ!永劫の時を怨念の雨に打たれ続けるが貴様ら御門の運命だ!」
闇天丸の手を光り輝く木刀で受け止める。この思いをこんな所で断ち切らせるわけにはいかない。やっと結野衆と巳厘野衆がひとつになろうとしているのだ。
それをこんなよくわからない鬼などに壊されてたまるか。自分だけではない、ここには居ない彼も一緒に戦っている。その思いを無駄になどさせない。
皆の思いを背負った銀時は闇天丸を押さえつけて上空へと吹き飛ばす。
「いくぞ!!あーした天気になーれ!!!!!」
巳厘野家の屋根を突き破って闇天丸へと飛ばす金色の光。それは闇天丸を貫き、暗雲立ち込める空へと伸びて行った。
「これで……」
「雨が止むアル」
空を覆い尽くしていた黒い雲は瞬く間に消えていく。そして明るい太陽の光が江戸を照らした。
「あれ、銀さん?どこ行くんですか!?」
銀時は木刀を腰へと差し、急いで巳厘野家の屋敷から飛び出していく。新八はそんな銀時を追おうとしたが、神楽に腕を掴まれて阻まれる。
「邪魔すんなよ新八ィ」
「え?え??」
「はぁ……これだから新八はまだまだガキネ」
「どういう意味だよそれは!!!」
目を細めて睨むように新八を見た神楽は大きなため息をついてやれやれと言うように首を振った。
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