第150幕
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『銀、』
一族と一緒になって祈祷をあげていた銀時もあの光に飲まれたことによって庭に倒れていた。
ぽつりと降ってきた雨。またもや結野アナの天気予報は外れた。いや、故意に外されてしまった。
「こりゃ厄介なもんに巻き込まれちまったみてぇだな」
『薄々分かってはいたんだけどな』
「分かってたならなんで言わなかったんだよ」
『言ったところでだろ?』
頭を手で押さえながらムクリと起き上がる銀時へと手を差し出す。拗ねた顔で俺の手を取って立ち上がる銀時。
『どうするんだ?』
「どうするもこうするもねぇだろ。一度受けた依頼は最後まで果たすのが男ってもんよ」
『相手は陰陽師だってのはわかってんだろ?それでもやるのか?』
「相手が誰だろうと構いやしねぇ。やる事やるだけだ。それに手伝ってくれんだろ?」
いたずらっ子のようににやりと笑う銀時に俺は苦笑を浮かべる。分かりきっていることを聞くなと言いたかったが、そのまま飲み込んだ。
『結野アナにあんな暗い顔は似合わないからなぁ』
「そうだ、海」
『ん?なに』
「お前さ、結野アナとあの兄貴に近づくなよ」
『は?』
銀時の発言に虚を突かれて目を丸くする俺。銀時は至って真面目な顔で呟いた。
「あの二人はダメ」
『意味わかんねぇよ。ちゃんと説明しろよ』
「お前さ、もう少し周り見るようにしような?自分に好意寄せてるやつの事に敏感になろうな?俺がヒヤヒヤするから」
『好意?』
「ほら分かってない。ほんとやめてくれる?にぶちんなのは可愛いけど、あんまりにぶちんすぎると心配でしかないから」
銀時の言ってる意味が分からなさすぎて首を傾げ続けていると、諦めた様にため息をつく銀時。
『ちゃんと説明しろよ。意味わかんねぇ』
「だから、結野アナとあの兄貴はお前に気があんの。だから結野アナはお前のこと覚えてたし、あの兄貴は俺らを守る時にお前を抱き寄せたんだろうが」
『俺に……気がある……?』
何故俺なんかに好意を寄せるんだ?と銀時に問えば、今度は銀時がきょとんとした顔をした。頭を抱えて項垂れる銀時。
「だーっ!気があるのは確かなの!だから、あいつらに近づくなっての!」
『わかった……?』
「ん。俺から離れないこと。いいな?」
『おう』
優しく繋がれる手。その手をやんわりと繋ぎ返せば嬉しそうに微笑む銀時。結局、なぜあの二人が自分に好意を寄せているのか全くわからなかったが、銀時が笑ってるならいいかと考えるのをやめた。
「新八ィ。あそこだけやたら甘いアル」
「気にしちゃダメだよ神楽ちゃん。晴明さんが頑張ってるの無視して二人の空間作っちゃってるあの二人のことは気にしちゃダメだよ」
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