第150幕
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『どうしてこうなった』
「わからないネ」
「右に同じく」
縁側で呆気に取られる俺たち。庭では結野衆が空へと手を掲げて祈祷をしていた。
話をしていた俺たちの元へと来た結野衆の一人が、結野アナの天気予報が始まると言った後これである。必死に晴れ間が訪れるように祈る結野衆……と銀時。
「なんであの人ちゃっかり混ざってるんですか?」
『さぁな。なんか馴染んでねぇか?あれ』
「さっきまで疑ってた人たちの中に紛れ込んでるんですけど。ねぇ、海さん、ホントにあの人大丈夫なんですか?ホントに大丈夫なんですか!?」
『俺に聞くな。俺が聞きてぇくらいなんだから』
呆然と見つめる先には一族と一緒になって祈祷をする銀時の姿。
『なんかすげぇ馬鹿らしくなってきたんだけど……俺帰っていいか?』
「海さん、その気持ちはわかりますけど帰らないでください。いや、まじお願いします」
『銀時に任せておけば何とかなるんじゃね?もう俺たち帰らねぇ?』
わーわー騒ぎながら祈祷をあげる結野衆たちを冷めた目付きで見る俺に新八が必死な顔で引き止めてくる。確かにこんなヤツらと一緒に残されたら心細いか。
「海さん!あれ!!」
『ん?』
晴明が何かに気づいて結野衆へと声をかける。結野衆から上がる青い光、そして屋敷の隣の方から見える赤い光。その二つは争うようにぶつかり合っていた。
「あっちとこっちで押しあって踊り狂ってるアル!」
「巳厘野家でござんす」
『巳厘野家?』
「結野と双璧をなす陰陽師一族、それが巳厘野家」
ひょこりと横に顔を出した外道丸が赤い光の先をじっと見つめる。
その間も争い合う二つの光。最強の陰陽師晴明と互角にやり合っている。いや、もしかしたら晴明よりも格上かもしれない。
赤い光に押され気味になっている青い光。それは相手が晴明よりも上手だと言うことを示している。
『町に出してる式神のせいか』
「海さまは察しがよろしくて助かるでざんす」
『考えたらわかることだろ。力を分散しているのであれば、あれに対抗するだけの力はない。となると……』
赤い光は青い光を潰さんと襲い掛かる。何とかして赤い光を押し戻そうと結野衆が奮闘するもその力及ばず、赤い光によって結野衆は飲み込まれた。
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