第150幕
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ところ変わって結野衆の屋敷の部屋。
銀時たちと並んで横に座り、晴明に先程の結野衆の者たちからの攻撃の謝罪を受けていた。
「気の済むまでゆっくりしていくがよい。このまま帰してはクリステルにどやされるからのう」
『別に俺たちは遊びに来たわけじゃ……』
ない。と言う前に晴明は指を鳴らした。突如として目の前に出てくる料理。これも陰陽師のなせる技なのか。
「いけるクチなら酒もだすが……」
「ゆ、指パッチン一つでご馳走出した!ば、化け物だ!ポール牧の化け物だ!ぎ、銀さん、海さん!もう頭が変になりそうですよ」
『落ち着けよ新八。それに俺たちは飯食いに来たわけじゃないだろ』
「そ、そうですけど……!」
料理を見て動揺する新八を落ち着ける為に新八の背中へと手を伸ばして優しく擦る。徐々に冷静になっていく新八に胸をなで下ろしたが、銀時の隣で大人しく座っていたはずの神楽が外道丸と喧嘩しているのが見えてため息をついた。
「あの、晴明さん。なんで僕らが結野アナの知り合いだって分かったんですか?」
「我ら結野衆陰陽道によって長きにわたり幕府と江戸を守ってきた。ならば、どのような手段をもってしてそれらの使命を全うしているか分かるか?」
晴明は手元の扇子を開く。そこには五芒星のマークが描かれているのが見えた。扇子は綺麗に閉じられて晴明の目元へと向けられる。
「見ることじゃ。災厄凶兆を占うといっても、まずは対象をあらゆる角度から見つめ分析しなければ何も見えてこん。この江戸の町にはわしが放った無数の式神がその目を光らせているのじゃ。そこから得た無数の情景から国家の行く末、幕府の進むべき道を導き出すのがわしの務めよ」
まるで監視カメラのような言い方だ。至る所に式神を配置しているなど尋常ではないだろう。天才陰陽師と呼ばれるだけのある活躍ぶりである。
『その"目"で結野アナの事を見張っていた、と?』
「そういう事になる」
「ふっ……どうやらお兄さんは全てお見通しのようだな。だったら話が早ぇ。てめぇら、結野アナに一体何しやがった?」
「クリステルが天気を読めなくなったのはわしらの仕業だと?」
「最強の陰陽師とやらならそれも可能なんじゃねぇのか?」
「確かにクリステルが結野衆を黙って抜け、その力を市井で使いだしたとき格式ばった連中はそれに反対した。かくいうわしもそのクチじゃ。あの姿を見るまでは……」
『あの姿?』
どうやら晴明の話している感じでは今はもう結野アナが市井で力を使うことは認めているような口ぶりに聞こえる。
『銀時、もしかしたら……』
「あぁ、多分お前が思ってる事であってると思う」
敵は身内ではなく別の人間。それも晴明と同じくらい、もしくはそれ以上の力を持つものによる妨害ということになる。
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