第149幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「で?帰るはずだった海くんが付き添いで来たと?」
『悪かったな』
「悪いどころか大歓迎だけど??むしろ帰ったとか言われたら追いかけるけどな?」
『それはやめてくれ』
新八からもらったタオルで濡れた頭を拭きながら玄関先でコソコソ小声で話す俺と銀時。
なんで結野アナと一緒だったんだという問いに、道でばったりと会ったと素直に答えたはずなのに何故か不満気な顔。確かこいつは結野アナのファンだったか。
『なんか悩んでるみたいだから聞いてやってくれよ』
「何それ。なんでそんな親しげなのよ。え?海もしかして……」
『お前が考えてるようなやましい事は1つもない。彼女とは顔見知りなだけだ』
「アナウンサーと顔見知りってのが凄いんだけど!?」
『俺にも色々あるんだよ。とりあえず頼んだからな?』
ちらりと彼女の方を見れば、ソファに座って大人しくお茶を飲んでいるのが見えた。もうその目には涙はなく落ち着いた面持ち。あれならちゃんと話せるだろう。
「え、海帰っちゃうの?」
『俺の部屋に書類が溜まってるんだよ。それを捌かねぇと』
「そんなびしょ濡れで帰るの?風邪ひくだろ。着替えていけよ」
見回りの途中で濡れた俺の服はぐっしょりと濡れていて、裾からぽたぽたと水が垂れている。それを指差す銀時に俺は首を横に振った。
『屯所に帰ったら着替えるから。ほら、お客さん待たせるなよ』
「いーや、海も上がってけって」
『俺はいいから』
「そこで何してるアルか」
銀時と押し問答をしている間に神楽がウザったそうな顔で現れる。俺と銀時を交互に見た神楽がハッとした顔で近寄ってきた。
「海まさか帰る気アルか!?」
『仕事があるから俺は帰る』
「そんな格好で帰ったら風邪ひくネ!」
「ほら、神楽もこう言ってんだから。着替えていけよ」
『だから屯所に帰れば大丈夫だって……』
神楽と銀時にギャーギャー騒がられれば、居間にいる新八も気になって見に来るわけで。3人がかりで腕を掴まれれば逃げられるものを逃げられなくなり、結局万事屋へとお邪魔することとなった。
.