第170幕
name change
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「ただ一つ、問題がある。実はこのサルお方、名前がまだないんだ。ゆくゆくは将軍家の縁者に譲る約束だったらしく、名はそちらに任せようということだったらしい。それが破談になった今も名無しのままでいるんだ」
未だに海へと糞を投げ続けている小猿を見て頭を悩ませる九兵衛。これから世話をしていくのに名前が無いとなると色々と不便だろう。
糞を避けつつも小猿の名前は何がいいかと海は思案していたが、隣から突き刺さるような視線を感じて意識をそちらへと向けた。
「お前はネーミングセンスがダメだから」
『あ?』
「バカみたいにダサくなるから。どうせ、ウッキーとか、モンキッキとかしか浮かんでねぇだろ」
卓上に肘を置き頬杖をついていた銀時が海をジト目で見つめていた。海は図星をつかれて拗ねたように口を尖らせる。その態度に銀時は溜息をつく。そして飛んできた糞に気づいて海の腕を引っ張った。
「いつまで遊んでんの?もう十分でしょ?」
『……ケチ』
「誰がケチだ誰が」
散々遊んだのだからもういい加減にしなさい、と銀時に窘められて海は益々不機嫌な顔を浮かべる。もう少しあの小猿と遊んでいたかったのに銀時に邪魔されてしまった。
小猿の方も海に糞を投げつけるのをやめて九兵衛の元へと走っていった。
『あ、ウッキー』
「だからそれはやめなさいって。ダサすぎるでしょうが」
『どこがダサいんだよ。"寿限無寿限無うんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生ウッキービチグソ丸"よりかはまだマシだとは思うが?』
「なにそれ!?ちょ、なんでそんな長くなってんの!?てか、お前のウッキーが入ってることにビックリなんだけどォ!?」
名前を考えている九兵衛にお妙と神楽が提案していき、それぞれの単語を組み合わせた。もはやそれは名前と呼べる代物なのかは怪しいが。
「ウッキーは可愛かったからな。採用させてもらった」
『だろ?お前も気に入ったか?』
「ウキャウキャ!」
ひゅんっと飛んでくる糞を避ける。それは運悪く銀時の頭へと当たり、前髪から糞が垂れ落ちた。
それを皮切りに、寿限無寿限無うんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生ウッキービチグソ丸は糞を投げつける相手を海から銀時へと変えた。
「なんで俺なの!?」
『遊んでくれると思ったんだろ。良いじゃねぇか』
「俺は海と遊びたいけど!?ちょっと!そんな寂しそうな顔しないでくれる!?」
寿限無寿限無うんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生ウッキービチグソ丸と遊んでいる銀時に羨望の眼差しを向ける海に銀時は吠えた。
縁側を走り回る銀時と寿限無寿限無うんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生ウッキービチグソ丸を眺めながら、まだ名前のことについて語り合っている九兵衛たちの話に耳を傾けていた。
※なお、これより寿限無寿限無うんこ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生ウッキービチグソ丸は一貫して小猿と呼ぶことする。
『長ぇし覚えらんねぇ』
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