第63幕
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『っは……』
「大丈夫か?」
『ん、お前……長すぎ』
「悪い……あんまりにも可愛すぎて」
にへらと笑う銀時にイラッとし、握りしめた拳で殴りつけようと振り上げるも身体から力が抜けてしまって上手く殴れなかった。
「キスぐらいで力抜けちゃうなんて、海くんはウブだねぇ?」
『死にたくなければ今すぐ離れろクソ天パ』
「やだやだ。そうやってすぐ手が出るんだからよ。こんなときくらい素直になったら?」
するっと銀時の手がチャイナ服の割れ目から中へと入ってくる。
「こんな格好でフラフラして。何考えてんの?」
『好きでこれを着たわけじゃない』
「はっきり断れば良かっただろ。それともなに?こういうのに興味あったの?」
腰あたりまで這い上がってきた手は海の下着をずり下ろそうとしてきた。その手をたたき落として銀時から距離を置く。
『ふざけんな!あるわけねぇだろうが!』
「そ?ならいいけど」
『は……?』
「そんな可愛らしい格好を他の奴らに見られたくねぇんだわ。ただでさえ厄介なのが周りを彷徨いてるってのに」
深いため息をついて銀時は海の服を手にしてこちらへと歩み寄ってきた。
「早く着替えなさい。外にアイツらいるんだから」
『あ、ああ……』
手渡された服を胸に抱き、訝しげに銀時を見る。
「なに?」
『いや、別に……』
「キスの続き、したかった?」
ぶわっと顔が熱くなる。ゆっくりと後退りながら赤くなった顔を隠すように反らした。
『バッカじゃねぇの!?おま、お前そんな事しか考えてねぇのかよ!』
「いや、そんなキレなくても……え?なに?本当に期待してたの?」
『するわけねぇだろうが!!』
「はいはい。しちゃったのね。やらしいねぇ?」
ぷぷぷと笑われ怒りは頂点に達した。勢いよく足を振り上げて銀時の頭を蹴り飛ばす。壁に頭から突っ込んで銀時はピタリと静かになった。
『そこで反省してろクソ野郎が』
ふん、と鼻を鳴らして、そそくさと着替える。スタッフルームから店内へと戻ると土方が疲れた顔をして立っていたので、そちらへと合流した。
「おい、海。てめぇ何してやがった」
『ゴキブリが居たから潰してた』
「は?ゴキ……?」
『まったく。アレには困ったもんだな』
分かってない土方は不思議そうに首を傾げつつ、将軍を回収するからついてこいと海を呼ぶ。その後を大人しくついて行きながら、海は先程の銀時の言葉を思い出していた。
"キスの続き、したかった?"
『腐れ天パがッ』
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