第47幕
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土方と近藤はすぐに屯所へと帰り、事を進めて来ると言っていた。
そして銀時は海を助けるべく、桂の元へと来ていた。
「海が天人に連れていかれたというのは……どういうことだ」
「まぁ色々あってな……」
桂に事の全てを話すと黙り込んで俯いた。膝の上にある手は強く握りしめられ、着物に薄らと赤が混じる。
「銀時よ、海が今どこにいるのかはわかるのか?」
「あぁ、でも俺だけじゃ行けねぇから手ぇ貸して欲しい」
「海の為だ。手を貸してやりたいのは山々だが……今、船を出払ってしまっていてすぐに出せるのが無い」
「……あいつは……あいつに連絡取れねぇのか?」
「あいつ?……その手があったか!待て、すぐに連絡を取ろう!」
桂は銀時の言いたいことがわかったのか、はっとした顔で立ち上がって部屋から出ていく。
「あいつなら……辰馬なら」
船を扱っているあいつならきっと手を貸してくれるはずだ。そう信じて桂が戻ってくるのを待ち続けた。
「銀時!辰馬と連絡取れたぞ!すぐに来てくれるそうだ!」
「やっぱ……持つべきものは友だな」
もう少し……もう少しで助けてやれる。もう少しで。
数時間後、桂に呼ばれて外へ出ると快援隊の船が近くまで来ていた。辰馬がこちらに向かって両手を振っているのが見える。
「よぉ!金時、ヅラ!久しぶりじゃのぉ!」
「ヅラじゃない。桂だ」
「銀時だっつの!」
「アハハハハハッ!そうじゃったか?アハハハハハッ」
「……なんか不安になってきたな」
「銀時よ、今更だ」
「それで今回はどうしたが?」
「辰馬、俺達を上に連れて行って欲しい。海が……天人に連れ去られて貿易船に乗せられてんだよ」
「海がか?どいてそがなんになったが?」
「なんで海の名前は間違えずに言えてんのかは色々とツッコミたいところはあっけど、まぁいいや。説明は行きながらすっから、辰馬!この船の所まで連れてけ!」
そう言って銀時と桂は辰馬の船へと乗り込む。辰馬も笑いながら「ようわからんが金時とヅラの頼みじゃ!」と言って船を動かしてくれた。
これでやっとたどり着ける。
「海……」
「心配はいらんだろう。あいつの事だきっと生きている」
「いや、お前何勝手に海のこと殺そうとしてんの!?当たり前でしょーが!大体、言い逃げして死ねると思うなよ!」
「はて、銀時よ。言い逃げとはなんだ?」
「そりゃ、海が俺にあい……っうるせえ!聞くな!」
「そうかそうか。やっとお前たちはくっついたか」
「くっついてねぇよ!なんだよそのやっとって!」
「やっとだろう。お前は昔から海のことしか見ていなかったし、海も自覚はしていなかったがお前にベッタリだったからな。いつも俺はお前たち二人を見てハラハラしていたんだぞ。俺の身にもなれ」
「知らねぇよそんなこと!!」
天人の貿易船にたどり着くまで桂に根掘り葉掘りと聞かれて銀時の顔は赤く染まり、それをまた桂に茶化されていた。
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