第47幕
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海が天人達の元へ、銀時が無事に解放されてから1週間が経過した。その間、銀時は仕事にも手がつけられず、ずっと家にいる状態。食事も睡眠もまともに取っておらず、日に日に衰弱していっていた。
「銀ちゃん……」
「神楽ちゃん」
「新八ィ。海はどこに行ったアルか?」
「……わからないよ」
「海が居ないから銀ちゃん元気ないネ。いつも夜に一人で泣いてるヨ」
銀時がいる寝室を二人は見つめる。
一週間前に銀時がボロボロで帰ってきた。神楽は銀時が拉致されるところをその目で見ていたため、何があったのかと問い詰めたが銀時は何も語らなかった。
こんな状態の銀時は初めてだ。きっと海なら何かわかるだろうと真選組のところへ行ったのだが門前払い。
屯所前に居た山崎を引っ捕まえて脅して聞いたところ、海は一週間前に真選組を除隊したという事実を知った。
海が居ないからあの状態なのか。
二人は銀時に何も聞けずに想像だけを膨らませた。
「海……どこ行ったネ……早く帰ってきてヨ」
「……神楽ちゃん」
俯いてぼそりと呟く神楽。その気持ちは新八も同じだった。
落ち込んでいる二人の元に来客を知らせるベルの音が聞こえた。二人は顔を見合わせて玄関へと走る。もしかして海が帰ってきたのでは?という期待を胸に抱いて。
「はい!万事屋です……近藤さん……?」
「すまんな、海じゃなくて」
「いえ……すみません」
どうやら顔に出てしまっていたらしい。苦笑いを浮かべる近藤に頭を下げると、近藤は気にしなくていいと言ってくれた。
「おい、あいつはいるか」
眉間にシワを寄せてタバコをくわえている土方が口を開く。
「居ますけど……話せる状態なのかは」
「邪魔するぞ」
「え、土方さん!」
土方は新八を押しのけて中へと入る。
神楽も止めようと手を伸ばしたが、土方はその手を振り払って中へと入っていった。
銀時の寝室の襖を開け放ち、心ここに在らずな銀時の胸ぐらを掴み上げた。
「おい……なんだその腑抜けたツラは」
土方に目もくれず虚空をただ見つめる銀時。その目からは光が失われていて、以前の海のような表情だった。
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