第49幕
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「あー、長かったわ……ほんと長かったわ」
『それはご愁傷さま』
「むしろなんで気づかないの!?それにびっくりなんだけど!?」
『そんなもん気づかねぇよ!もっとわかりやすくしろよ!』
「わかりやすいだろうが!銀さんいつも顔真っ赤よ!?」
『知らねぇよ!俺だって……!』
もう二度と会えないと思って勇気出して言ったのに。なんて言ったらきっと怒られるだろう。その先は口にすることなく途切れた。
「なぁ、海」
『なんだよ』
「キスしてもいい?」
『……は、はい!?』
「ダメ?」
『ダメじゃ……ないけど……』
「じゃあ、する。ほら目ぇ閉じて」
頬を両手で挟み、近づいてくる銀時の顔。すぐに目を閉じれば唇に感じる柔らかく温かいもの。きゅっと銀時の服を掴むとくすりと笑われた。
唇に当たる舌先。緩く口を開ければ中へと侵入される。ちょんと舌先に銀時の舌が触れ、おずおずとその舌先へと突き返せば、あっという間に舌が絡め取られた。
『ん……』
漏れる吐息とくちゅりと口元から聞こえる水音。口の中を暴れ回る銀時の舌。最後にちゅっとリップ音を残して銀時が離れた。
『あ……』
「可愛いなほんと」
『うるせぇ、バカ』
「はいはい。キスだけでそんな蕩けた顔されちゃ我慢出来ねぇって。早く帰んぞ」
ぐいっと腰を引き寄せられる。押し当てられるのは銀時の欲。その硬さに顔が引き攣る。
ね?わかったでしょ?と呟く銀時の腹へと重い一撃を残して海は万事屋へと歩みを進める。
『仕方ねぇから数日は世話になってやるよ』
「まじで!?え、じゃあその間ずっと海襲ってい──ぐふぅ!」
『お前の頭ん中はエロいことしかねぇのか!!』
キラキラ目を輝かせながら叫ぶ銀時の脇腹へと右足が入る。蹴られたところを押さえながら座り込む銀時を鼻で笑って背を向ける。後ろから引き止める声が聞こえたが無視。そんな強く蹴ってないんだから大丈夫だろう。
暫く一人で歩いていれば急いで走りよってくる銀時の気配。クスクス笑いながら振り返れば、銀時が勢いよく飛びついてきた。力強く銀時に抱き締められる。その背中へと腕を回して抱きしめ返せば耳元で銀時の気の抜けた声が聞こえた。
「宇宙一幸せかも、俺」
『それは良かったな』
「愛してる」
『ん、俺も愛してる』
素直にそう答えれば銀時に可愛いと呟かれる。今度はその言葉を聞いても殴りはしなかった。
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