第49幕
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辰馬の船は何事もなく地球へと辿り着き、安全な場所へと降ろされた。そのまま別の星へと向かうという辰馬に再度お礼を言って、手を振って見送った。
「さて、俺も帰るとしよう」
「ヅラ、助かった」
「ヅラじゃなくて、桂だ。海の為だ。どこへでも飛んでいこう」
『ありがとな桂』
「構わん。もうこんなことがないようにしてくれ。二度とあんな思いはしたくないのでな」
桂は海の頭を優しく撫でてから背を向けて歩き出す。桂が歩いていくその先にはエリザベスが看板を持ちながら待っていた。
"おかえりなさい、海さん"
『……ただいま』
「俺達も帰るか」
『……帰りたい所なんだけどな……俺もう真選組抜けてるし……』
「あいつらは抜けたとは思ってねぇよ」
『え……』
「あいつらから依頼受けてんだよ。海を助けてやってくれって」
『近藤さん……』
「帰ってやったらどうだ?まぁ、数日は俺のそばにいてもらうけどよ」
目をぱちくりしている海に銀時は不敵な笑みを向ける。そっと頬に銀時の指先が触れた。上から下へと滑り落ち、唇でぴたりと止まった。
「海、お前あの時言ったよな」
『なんのことだよ』
「言い逃げなんて酷くねぇか?」
『忘れろ。あれは……』
「あれは?」
ドクドクとうるさいぐらい脈打つ心臓。銀時から目を逸らしたいのに逸らせない。じっと見つめられたまま硬直していた。
「あれはなに?俺、ちゃんと聞きたいんだけど」
『ちゃんとって……お前意味わかって言ってんのかよ』
「わかってる。だからもう一回聞きたいんだよ」
意味を分かっている。その上でもう一度聞きたいと言われたということは銀時も自分と同じ気持ちを持っているのかもしれない。そう期待して口を開いた。
『好きだ……銀時』
「俺も好きだよ、海」
『銀時……も?』
「ずっと前から。海が松陽のところに来て、松下村塾で一緒に住み始めた頃から。それから海のことしか見てない」
『え、長くね?』
「そーですよ?俺、ずっと海に片想いしてたんですよ?」
雰囲気をぶち壊すような発言に銀時はケラケラと笑う。「こんなにアピールしてんのに全然海気づかねぇんだもの。俺、逆に嫌われてんのかと思ったわ」とまで言われ、海は恥ずかしさで顔を手で覆った。
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