第49幕
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「は?あ、え?」
「アイツ……取りやがったな」
「え、何事?」
前にいた天人がバタバタと倒れていくのを見て銀時は目を丸くし、晋助は己の腰へと手をやる。それだけ何が起きたのかを理解した。
『よくもまあ、人の身体で散々遊んでくれたじゃねぇか。今度は俺がてめぇらの身体で遊んでやるよ』
べっとりとついた血を振り払って怪しく笑う海の後ろ姿を二人は溜息をつきながら見つめる。
「(かなり怒ってんな……当たり前か)」
「(ありゃあ全員死んだなァ)」
『ふふ……ふふふ……てめぇら全員血祭りに上げてやらァァァ!!』
「ちょ、海!」
怒りに我を忘れて天人へと突っ込んでいく海に銀時が慌てて声をかけるが、もうその場には天人の屍しかない。
悲鳴と共に倒れていく天人。それをただ眺めることしか出来なかった。
「俺ら……助けに来たんだよな?」
「……さぁな」
あっという間に天人達は死に絶え、残ったのはスッキリした顔の海。
もう何も言うまい。
「あ、あの……海さーん?」
『あぁ?』
「うっ……あの……大丈夫ですか……?」
海の怒気に思わず尻込みし、思わず敬語になる。ゾクッと鳥肌が立つのを感じて銀時は怯えた顔を浮かべた。その様子に気づいた海は殺気を引っ込める。
『大丈夫。悪かったな』
「い、いや、俺は大丈夫だけどよ……」
『どうやってここまできたんだよ』
「辰馬に船借りた」
『なるほど。それは……迷惑かけたな』
海を助けるために辰馬の手を借り、桂と共に天人の船に乗り込んできた。海は銀時たちから目を逸らして俯く。
「海、謝る前に言うことあるだろ?」
『……ありがと』
「ん。帰るぞ」
『おう』
俯いていた海の手を取り銀時は歩き出す。海は刀についた血を振り払い、すれ違いざまに晋助の腰にある鞘へと戻した。
『まだ持ってて。必要な時は取りに行くから』
「……その時が来ねェようにな」
『そうだな』
こちらに振り向くこともせずに晋助は口を開く。海はそんな晋助へと手を上げてから前へと向いた。
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