第18幕
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『お妙さん、本当にヒッチハイクするのか?』
「ええ。あの男共が車も何も用意していないんだもの。仕方ないわ」
『電車賃くらい俺出せるけど……』
「ダメよ。今出しちゃったらあの人達は苦労するという事を覚えないもの」
この人数ぐらいなら出せないことも無い。そう提案してみたが、お妙は首を横に振って断った。
道路すぐ横に佇む集団。ヒッチハイクで海に行こうと言い出したお妙の案に他の者は文句一つ言わずに従った。
神楽がお色気で車を止めることができるのでは?と言い出したせいで、長谷川が裾をたくし上げ太ももを外気に晒す。
「やめましょうよ、長谷川さん。そのスネ毛じゃ止まるもんも止まりませんから」
すかさず新八が長谷川に足を出すなと声をかける。その目は冷ややかだった。
「ハァ……仕方ないわね」
これではいつまで経ってもヒッチハイクなんぞ出来そうにもない。ぼうっと立っている銀時と長谷川、そして新八に一列に並べとお妙は指を差す。
『定春、お前はやらなくていいんじゃないか?』
「わふ?」
お妙の言う通りに動いていた定春を呼んで来させる。なにやら嫌な予感しかしない。定春まで巻き込まれることは無いだろう。
へっぴり腰の状態になった新八達を見て、お妙が目を光らせる。そこに丁度通りかかろうとしている車が。
「行ってこいや、オラッ!」
車が前に来たと同時に新八、銀時、長谷川のケツを蹴りあげて車に衝突させた。否、人為的な交通事故。
「さ、海くん。神楽ちゃん、中に入りましょ?」
『……これでいいのかよ』
お妙に腕を引かれて車の中へと乗り込む。運転手は人を轢いてしまったことに呆然とし固まっていた。
『おっさん、俺は真選組だ。今回のことは見なかったことにしてやるから、ちょっと手を貸してくれねぇか?』
そう耳元で言うと、運転手はこれでもかというくらい首を縦に振った。
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