第13幕
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『なんだ?荒れてんな』
「…………は?」
『よお。久しぶりだな。神楽と新八は元気か?』
ひょこりと音もなく出てきたのは新八を連れた神楽でもなく、先程出ていった土方や総悟でもない。
海本人だった。
「おまえ……なんでここに……」
『あー……みんな元気かなぁと思って見に来たんだけど……どうした?何があった?お前が物に当たるなんてよっぽどの事じゃない限りそんなないだろ』
テーブルを見ながら近づいてくる海。その足取りは軽やかで、怪我をしている人間の動きではなかった。
「海、お前脱げ」
そんな海の姿に沸々と湧き上がる怒り。
『は?何言ってんのお前は。会わない間に何が……っておい!』
驚いて後ずさる海の腕を掴んで無理矢理服を脱がせる。隊服の上着を剥いでソファに投げる。
シャツのボタンへと手をかけた時、海が声を荒らげた。
『銀時!いい加減にしろって………痛っ』
俺を押しのけるために腕に力を入れた時に、海が痛みに顔を歪めて蹲る。
「いい加減にすんのはお前の方だろ」
『なんなんだよ……なんでそんな怒ってんだよ……』
「わからねぇのか?ならわかるように教えてやろうか?」
もうこの苛立ちを抑えることが出来ない。
蹲る海腕を無理矢理引っ張り上げて立たせる。青ざめた顔をしているのを見てチクリと良心が痛むが、そんなことは言っていられない。
このバカにはこうしないと伝わらないのだ。
無抵抗になった海のシャツを破るようにして脱がせる。目につくのは真新しい包帯。そして背中の方には滲む赤。
「その怪我いつやったもんだ。どこで斬られた」
『別に……これは……』
「答えろ!!」
「銀ちゃん!何してるアル!海を離すアルヨ!」
「銀さん!やめてください!」
いつの間にか帰ってきていた神楽と新八が、俺に飛びついて海から離そうとする。それを振り払うようにして、再度海に質問を投げかけた。
「答えろ海。どこで誰にやられた」
『……っ……どこだっていいだろが!別にお前に迷惑かけてないんだから気にするなよ!』
「てめ……迷惑かけてないだと!?」
「銀さん!!!もうやめてください!!!僕達が悪いんです!!海さんは何も悪くありません!!」
泣き出しそうな顔で新八と神楽が俺を掴む。持ち上げていたはずの海も定春がしっぽで包むように庇っていた。
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