第13幕
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部屋に備え付けられた柱時計の秒針がやけに大きく聞こえる。それは一言も誰も声を発さないせいだろう。
左側のソファには銀時と神楽。右側のソファには総悟と土方が座っていた。中に入ってきてソファに座ったかと思ったら、誰一人として口を開かずに沈黙を守っている。何しに来たんだお前らはと聞こうとした銀時よりも先に神楽が二人へと口を開いた。
「お前たち何しに来たアルカ」
「なんでい、チャイナ娘。俺達が来ちゃいけない理由でもあるんですかい」
「別に」
「なんでもいいけどよぉ……来たっていうことはなんか頼みたいことでもあんのか?ここが万事屋だって知ってて来てんだよな?」
「……てめぇらに1つ聞きてぇことがある」
「あ?なんだよ、多串君」
「多串じゃねぇ!!土方十四郎だボケが!」
「いけませんで、土方さん。すぐ喧嘩腰になりやがる。今日は喧嘩するためにきたんじゃないんですから死ね土方」
「てめぇもさらりと暴言吐いてんじゃねぇよ!!」
てへっと言いそうな顔で死ねという総悟に土方は間髪入れずに怒鳴る。それを呆れた顔で見る銀時と神楽。
「あのー……喧嘩するなら外行ってくれませんかねぇ。ここでギャーギャー騒がれると下のババァがうるせぇんだよ」
「そりゃ失礼しやした。旦那、あんた海さんと親しい間柄ですよね」
「……それがなんだ?」
海の名前を出した途端に空気が変わる。銀時の纏う雰囲気が一気に鋭いものへと変わったのを土方と総悟は肌に感じていた。
「ならお前なら知ってんだろ」
「だから何をだよ」
「あいつのあの怪我を」
「……怪我?」
突然の話に目を丸くする銀時。
「背中の傷だ。後ろから刀で斬られてる」
「な……あいつは大丈夫なのかよ!」
海の状態を聞いた銀時は土方の胸ぐらを掴んで問い詰める。
「旦那!落ち着いてくだせぇ!ちゃんと手当てはされてやす!数日は安静にしろと医者に言われるんで、屯所からは出られないですけど」
慌てて銀時を止めようと総悟が銀時の手を掴んだ。銀時は海がきちんと手当てをされたと聞いて安心し、無意識に身にまとっていた殺気を鎮めた。
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