第8幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「多分この辺りのはずなんだかなぁ」
1枚の貼り紙を手に持ちながら歩く俺たち。
紙には飼い主募集と書かれた文字と犬らしき絵が描かれていた。
『ほんとにその犬連れて帰るのか?』
「こいつでいいだろ。動物なら」
『結局そうなるのか』
「なら他になにがいるってんだよ」
『猫とか』
「犬と変わらねぇだろが!」
こいつ最近キレてばかりだな。カルシウムが足りてねぇんじゃねぇの?食堂のおばさんに土方の飯はカルシウム多めにとでも伝えておくか。なんなら毎日魚を食べさせればカルシウム足りるのでは?
「海さん、危ないですぜ」
一人、土方のカルシウム不足について考えていた時、くいっと総悟に袖を引かれる。壁に背中をぺったり張り付くようにして立っている総悟に首を傾げたがその意味がすぐに分かった。
前方から叫びながら走ってきている2人組を凝視すれば、どちらも見覚えのある人間。その後ろから白くてでかい犬が吠えながら走ってきていた。
「うおっ!?」
『あ、土方』
「死ね土方」
犬に吹き飛ばされた土方が宙を舞って地面に叩きつけられた。あれは痛いだろうなぁなんて他人事のように思いながら土方のそばに寄ってしゃがみこみ、大丈夫か?と一応声をかけてやった。
「あいつか……」
『もしかしてあの貼り紙の犬が?』
「あぁ……つかまたあの天パかよ」
『土方良かったな、お友達増えて』
「友達じゃねぇよ!!なんでたった1話くらいで友達扱いされてんだよ!」
『それもそうだな。まずは知り合いからだな』
「なんだその突然告られた女子がまずはお友達から始めましょうみたいな流れは!!」
「土方さん、そりゃいきなり告白なんかしたらフラれますぜ。ものには順序ってもんがありやす」
「だからなんでそうなんだ!」
『あの犬か。んじゃ、追うしかねぇな』
銀時たちが走り去った方向には確か公園があったはずだ。土方が銀時と絡むのを至極嫌そうにしていたが、ペットの為なんだから我慢しろと説得した。いつの間にこんなに土方に嫌われてるんだと不思議に思いながら公園へと向かった。
.