第7幕
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「海くん。ちょっと買い物も付き合ってくれない?」
病院で手当てしてもらったあと、ふと冷蔵庫に何も入っていないのを思い出した。家に帰ってまた出かけるのはめんどくさいし、このままスーパーへ行ってしまえばまだ海と居られる。
『買い物?』
「この肩じゃ荷物持てないからねぇ」
『新八や神楽はどうしたんだよ』
「家にいるんじゃねぇか?あいつら俺に仕事押し付けて自分たちは気楽に生きてるから」
『子供に強制労働させるなよ……』
「雇ってるんですぅー。強制労働じゃありませんー」
『はいはい。で、どこにいくんだ?』
「スーパー。どっかの大食いチャイナ娘が米食いまくるからもうねぇんだよ」
『ほう……大食いねぇ』
大食いという単語に海は反応を示す。そういやこいつも見た目に似合わず大食いなんだっけか。神楽といい海といい、食ってる分は人の倍なのに良くもまぁこんなに細い体でいられるんだか。
おもむろに海の腰へと手を伸ばす。突然触れられてびくりと跳ねる体を無遠慮に撫で回した。触られている本人は何事かとこちらを見るが、銀時はいたって真面目な顔。
『な、何してんだよ!』
「いやぁ……いつみても細いなぁ、と」
『仕方ねぇだろ。デスクワークが基本だから外に行って動かねぇんだよ。その分筋力も減ったから体重も落ちたんだよ』
「ふーん。でも食ってる量は変わらねぇだろ」
『そ、それはそうだけど……』
「それでこの細さはおかしくねぇか?お前ちゃんと食ってるんだろうな?」
『食べてる。なんなら今日の朝もご飯おかわりした』
「……お前の体どうなってんだよ」
腰から脇腹へと手を動かす。確かに本人の言う通り昔より細くなった気がする。普通、歳をとると太りやすくなるというのに、海は逆に痩せていた。食べている量は変わらないのに痩せるってどういうことなんだ。
『銀時、もういい加減にしろ!』
顔を真っ赤にしながら海は銀時の手を叩き落とす。
「なになに、海くん興奮しちゃった?やらしー」
『てんめぇ、いい加減にしろよ……』
かちゃっと刀に手をかけるのを見てパッと手を引っ込める。怒った犬のように唸っているのを見てやりすぎたかと反省。
でも、男の割には整った顔をしている海が悪い。昔からそこらの女より海の方が美人なのだから。
「仕方ないよなぁ。うん、仕方ない」
『何がだよ……』
「いやぁ、銀さんの銀さんが元気になっちゃってまぁ大変」
『は?』
意味が分かっていない海はポカンと口を開けて首を傾げる。そんな顔も可愛いなぁなんて口にしてしまえば、海はグッと眉間にシワを寄せて右足を振り上げた。
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