第6幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「会議中に私語したヤツは切腹だ。俺が介錯してやる。山崎、まずお前からだ」
いつも以上に瞳孔が開きまくった土方が刀を抜きつつ足元に座り込む山崎に向けてガンを飛ばす。
「え……ええっ!?俺、何も喋ってな……」
「喋ってんだろうが、現在進行形で!」
怯える山崎の胸ぐらを掴み上げて土方は刀の切っ先を突きつける。そろそろ止めないと可哀想だ。山崎には茶菓子をもらっているし。
そう思って重い腰を上げた時に誰かが会議室に近づいてくる気配を感じた。歩き方から察するにそれは件の話の当事者。
『……今出てこられても困るんだが』
「海さん?」
一体どうすべきか。土方を止めるのが先か、それともここに来ようとしている近藤を追い返すべきか。
暫し悩んだ末、座布団に座り直した。もう考えるのがめんどくさくなったのだ。
「ウイーッス。オオッ……いつになく白熱した会議だな、おい。よーし、じゃ、みんな!今日も元気に市中見回りに行こうか」
襖を開けて入ってきた近藤はにこやかな笑みを浮かべている。その顔には殴られた跡を残して。
「あれま。手酷くやられてますね」
『もう知らね』
ニヤニヤ笑う総悟にため息を零し、海は近藤から目を逸らした。
くっきりと残っている殴られた跡に隊士たちは石になったかのように固まった。近藤の登場により土方もこれ以上誤魔化すことが出来なくなって頭を抱える。
「あれって誰にやられたんですかい?」
『さぁ。恋敵ってのは聞いたけど』
「恋敵ねぇ」
やり合った相手は知っているが、それをここで言うつもりは無い。銀時の名前を出そうものなら今度は海が周りからグチグチと言われそうだ。
特に隣に座っている奴から。
それにどうせすぐにバレるんだ。銀髪の男にやられたのは知られている。江戸で銀髪といったら銀時くらいしか思い浮かばない。
『(変なことになったら庇ってやるか)』
袋叩きにあうのは流石に可哀想なので、銀時が決闘の相手だと悟られた時はなんとかしてみよう。
出来ればの話だけど。
.