第6幕
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午後に予定している会議へと出席するべく、海は書類を手にして部屋を出た。会議室へ行くまでの間に数人の隊士が横を通り過ぎていったが、その誰もが近藤の話で持ち切り。
これはもう言い逃れはできないし、誤魔化すことも出来ないだろう。
「おい、聞いたかよ。近藤さんが決闘で負けたって」
会議室へ行く途中、後ろから原田に声を掛けられて振り返る。
『らしいな』
「らしいって……聞いてないのか?」
『何を?』
「沖田隊長が言ってたんだよ。先日、局長が決闘で負けたって。しかも自分から言い出した決闘で」
あのクソガキ。
持っていた書類をくしゃりと皺が出来るほど握る。
「女をかけた決闘で負けるなんて……」
『原田』
これ以上は言葉にするなと言う意味で声をかけると原田はハッ我に返り、バツの悪そうな顔で一言呟いた。
「悪い」
『いや。言いたくなるのも分かる。でも、ここからは会議室だ。言葉には気をつけた方がいい』
会議室の襖を開けると、中で隊士たちが土方に詰め寄っているのが見えた。近藤の件をしつこく聞いてくる彼らに対して土方は腕を組んで無言を貫いている。
『荒れてるな』
「こりゃひでぇ」
ちらりと土方はこちらへと視線を飛ばす。その目はどうにかしろと言っているように見えた。
『部屋に戻っていいか』
「え゙」
この状態をどうにか出来る自信などない。土方でさえお手上げなのに。
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