第5幕
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──ということだから、海も俺の恋の行く末を見守ってくれ!
と近藤に無理矢理引っ張られ回されて半日。
お妙という女性の行く先行く先に出て行っては殴られて蹴られている。それでもめげずに近藤は何度もお妙に近づいていく。その姿はもはやストーカーでしかない。
「海さん、もしかしてあの人って……」
『何も言うな。あんな人が上司なんて……』
「げ、元気出してください。うちのプー太郎よりかはまだマシ……だと思います……多分」
ゲンナリとしている海を励ますメガネ男子、志村。まさか志村の姉が件の女性だったとは。
『志村も大変な思いしてるんだな』
「新八でいいですよ。毎日大変ですけど、それなりに楽しんでます。あんな姉でも僕のたった一人の家族なので」
新八がそう言って姉を見つめる。ふと、彼の調書の内容を思い出して合点がいった。彼の家族構成は姉一人。両親は既に他界されていると。
たった一人の家族が変な虫に襲われているとなれば黙っていられないだろう。ならばこの場は早く収めなくては。
『近藤さん、お妙さんが困ってますからもうやめましょうよ』
「そうだそうだ。早く帰れこのストーカー。海を置いて帰れストーカー」
『銀時は黙ってろ』
近藤を屯所へ連れて帰ろうと声をかける横で銀時が口を挟む。余計なことをするなという意味で睨めば、ぐっと押し黙った。
どんなに声を掛けてもグズる近藤にお妙が我慢できず、銀時の元へと逃げ込む。いい加減我慢の限界だろう。
「それよりもだ。貴様、先程よりお妙さんと親しげに話しているが、一体どういう関係だ?」
新八を雇っているのだから銀時とお妙が面識あるのは当然だろう、なんて言ったらまた面倒なことになりそうな気がして口を噤んだ。
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